信州・北陸駆け足紀行1日目 (7)上高地ハイキング
大正池ホテルの横の階段を下る。大正池のほとりでは、ホテルの宿泊客が数人、早起きをして朝の風景を楽しんでいた。鏡のように静かな水面に、周囲の風景が映りこんでいる。焼岳が頂上付近から赤く染まり始めていた。
遊歩道を進む。たまにアマチュアカメラマンとすれ違う他には、ほとんど人の気配がない。朝霧の森の中で思わず深呼吸。清澄な冷気に眠気も吹き飛びそう。徹夜のドライブ明けには、最高の目覚ましだ。脇道に逸れて田代池へ。かすかに鳥の鳴き声がするものの、ひっそりとしている。
遊歩道が梓川コースと森林コースに分かれていたので、梓川コースへ。静謐な森の小径を歩き、梓川の河原に出る。焼岳が朝日に照らされて輝いていた。今も噴煙を上げる活火山で、先ほどの大正池もその名の通り、大正時代の噴火で梓川がせき止められて出来た池だ。
田代橋と穂高橋を渡る。時刻は午前7時前、そろそろ人も増えてきた。谷間に日が差すにつれて、朝靄も消えていく。もうすぐ太陽も姿を見せそうだ。
下の写真はウエストン碑。日本アルプスの名付け親で、世界に紹介した人でもある。
ホテルが並ぶ川沿いを歩き、河童橋に到着。大正池からの所要時間は1時間15分だった。バスターミナルに近く、ホテルや売店もあって、上高地で最も賑やかな場所。梓川に掛かる橋の上からのパノラマは素晴らしい。
左岸を明神方面へ進む。途中にキャンプ場があり、あちこちで朝食の支度が始まっている。いいなぁ~、あったかいごはん…
木立の間の砂利道をひたすら歩く。これから徳沢へと向かう登山者の姿も多く、あんな重装備の連中に追い抜かれてたまるかと、妙な競争意識が出てしまう。
50分ほどで明神館に着き、なにやら工事中の吊り橋を渡る。すがすがしいほどの青い空に、シャッターを切る回数も自然と増える。
橋を渡りきると、穂高神社奥宮。明神池はその神域にある。ちなみに参拝料が必要だ。ここまで来る人は意外と少ないらしく、ゆっくりと写真を撮ることが出来た。
右岸を河童橋方面へ戻る。木道があったりして、変化に富んだ道だ。こんな所でも携帯が繋がるのには驚く。
9時過ぎに再び河童橋へ。さすがに観光地らしく賑わいを見せてきた。ホテルの売店でお土産を購入。
上高地ビジターセンター。上高地の自然についての様々な情報を提供している。3時間歩き通しで疲れたので、ビデオコーナーで座って休憩を取った。上高地への理解を深めたいという方は、是非訪れてほしい。
さて一通り回ったことだし、もうバスターミナルから帰ってもいいのだが、せっかくなので大正池まで徒歩で戻ることにした。早朝とは違った風景が見られることだろう。 ……でも、しんどいんでちょっと川原で一休み(^_^;)
散策者が増えてきたので、狭い道で立ち止まって撮影、というのは少々難しくなってきた。やはり早朝の散策がオススメ、と言いたい所だが、風景は時間帯によってコロコロと表情を変える。なので、優劣はつけづらいです、正直。
もう十分です。帰りましょう。足痛い。
*散策中、タイガースがどうのこうのという会話は、ついに一度も聞けませんでした。当たり前か。
(2003.09.16)
« 信州・北陸駆け足紀行1日目 (6)シャトルバスで入山 | トップページ | 信州・北陸駆け足紀行1日目 (8)松本へ戻る »
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/224041/16685100
この記事へのトラックバック一覧です: 信州・北陸駆け足紀行1日目 (7)上高地ハイキング:
« 信州・北陸駆け足紀行1日目 (6)シャトルバスで入山 | トップページ | 信州・北陸駆け足紀行1日目 (8)松本へ戻る »
コメント