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2007.11.20

ポルトガルの旅6日目 (1)ローカル列車でオビドスへ

6時に起床。支度を整えて外を眺めると、東の空がオレンジ色に染まり始めている。部屋の窓からは闘牛場も見えるが、どうやら一晩中ライトアップされているらしい。今日はオビドスへの日帰り旅行。久々に朝から良い天気である。

朝食は7時からだが、少し早めに行ってみたら既に食堂は開いていた。とはいえ毎朝そうかといえば否で、今朝はたまたま運が良かったようだ。

手早く朝食を済ませ、列車の発車15分前位に駅へ向かう。



《朝のエントレカンポス駅。ゴミが散乱していて汚い》


この駅ではテレビモニタに発車案内が表示されているのだが、これから乗車する7時28分発、カルダス・ダ・ライーニャ(Caldas da Rainha)行きの発車番線が表示されていない。チケットオフィスの職員に尋ねてみると、2番線だと言うのでホームへ向かおうとしたが、何かひっかかる。たまたま職員の方を振り向いたところ手招きしていて、やっぱり違うらしく遠くの方を指差して何か伝えようとしているのだが、ポルトガル語なのでさっぱり。とりあえず2番線ではない事がはっきりしたので、ホームへ上がる。

シントラ線の電車が頻繁に発着するホームの西側に、なにやら離れ小島のようなホームを発見し、そちらへ向かってみるとやはりここが正解。シントラ線ホームの喧騒から離れ、ディーゼルカーがひっそりとエンジン音を響かせて待っていた。ホーム番号は2Pと3P(PはPoente=ポルトガル語で西の意味)で、紛らわしいといえば紛らわしい。


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《離れ小島への通路》

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《左が3P、右が2P》


待機していたディーゼルカーは2両編成で、側面は昨日乗車したカスカイス線の車両に似ている。車体の一部にスプレーで落書きがされていて痛々しい。ヨーロッパでは当たり前のように見かける光景ではあるが、こういう現状を目の当たりにするにつれ、我が日本は本当にモラルの高い国だと実感する。余談だがこのホームの発車案内板には、二本後の17時43分発の列車が表示されていた。全く何から何まで人騒がせなものだ。


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《(上2枚)カルダス・ダ・ライーニャ行きのディーゼルカー》


車内へ。集団見合い型の固定クロスシートが2+2配置で並んでいる。座り心地は流石にインターシティのそれとは比べるべくもないが、体のラインに合わせて整形されているので、コンパクトな割に悪くはない。再び余談だが、この列車は手持ちの時刻表によると全車2等車のはずなのだが、1等車の区画があり座席も微妙に違う。う~ん、今日は朝から理解し難い事ばかり続くなぁ。


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《(上2枚)ディーゼルカーの車内》


発車時刻になって、列車はエンジンを唸らせてゆっくりと動き出し、シントラ線の線路へ踏み出す。この列車はRegional、つまりは各駅停車なのだが、リスボン郊外のAgualva-Cacémまでは快速運転となる。JRで例えれば、函館本線の山線に直通する列車が、札幌の近郊区間で快速になるようなものである。乗客の総数は2両合わせて両手で数えられるほど。

Sete Riosを出てしばらく経った頃に検札。オビドス駅までの距離は丁度100kmで、運賃は7.5ユーロ(約1200円)。JRの本州の地方交通線で同距離の運賃は1800円なので、円安なのを考慮しても随分と安い。そして、暖房が入ったばかりでやはり車内は寒い・・・ 日中は晴れていれば冬であることをつい忘れてしまいそうなほど暖かいが、朝はそれなりに冷え込むのである。



《オビドスまでの切符》


列車はシントラ方面との分岐駅であるAgualva-Cacémへ向け、リスボンの市街地をゆっくりとした速度で歩を進めていく。Damaia、Revoleira、Amadoraと駅を通過していくが、沿線の建物には落書きが目立ち、街並みも埃っぽく、あまり環境は良くなさそう。外務省の渡航情報にも、この辺りは治安が悪いと書かれている。



《Agualva-Cacém駅に停車中》


《Agualva-Cacém駅を出発直後の車窓》


Agualva-Cacémでシントラ線と分かれ、続いてMira Sintra-Meleçasに停車。この列車は日曜日だけはエントレカンポス始発となるが、それ以外の日はこの駅が始発。7分停車する。

この駅を境にリスボンの近郊区間からローカル区間へ入ると同時に、景色も劇的に変化する。車窓には緩やかな丘が広がり、建物もぱったりと少なくなった。あまりに突然風景が変わってしまったものだから、気持ちの切り替えが追いつかなかった程である。


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エヴォラへ向かった時の風景の感じとは少し違うものの、やはり牧歌的な景色であることには変わらず、心穏やかに流れ行く車窓を眺める。そしてこちらは鈍行列車、小さな駅にも一つ一つ停まっていく。中には良い雰囲気を醸し出す駅もあり、列車本数さえあれば思わず途中下車したくなるほど。


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エントレカンポスを出て一時間位した頃、車窓に風車が目立ち始める。日本で風力発電に使っているような近代的なものから、スペインの観光写真で見るような粉挽き小屋や、アメリカ風の羽がたくさん付いた物まで様々。この路線は海から離れた場所を走っているため、この土地が強風にさらされているわけでも無さそうだし、なぜこんなに多く見掛けるのか謎ではある。


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時折大きな町に出会うほかは、ひたすら人家のまばらな丘陵地帯を走り抜けていく。途中、列車の行き違いも意外と頻繁にあるが、Mira Sintra-Meleças~Caldas da Rainha間にはInterRegional(快速列車)を含めれば、一日10往復運行されており、それなりに安定した利用があるようだ。もっとも今日は日曜の為か、車内はがらがらである。


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エントレカンポスを出て2時間半、車内放送がオビドス到着を告げる。意外と車窓の変化もあり、殆ど長さを感じさせなかった。

(2007.02.18)

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