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2007.11.29

ポルトガルの旅7日目 (2)インターシティでポルトへGO

IC521 Lisboa Oriente(09:04)→Porto Campanhã(12:30)

何処かへ旅行に出掛けるのか、若者の団体で賑やかなホームに、サンタ・アポローニャ始発のICが滑り込んできた。先頭の電気機関車は、エヴォラ行きのICを牽引していたディーゼル機関車にパンタグラフをくっつけただけのそっくりさん。例によって乗車位置案内は設置されていないので、列車が停止するや否や乗客は指定された号車を探し、ホーム上を右往左往する。私は1等車利用なので、窓の上の黄色い帯を目印に難なく見つけ出すことが出来た。

指定された席番を確かめ腰を落ち着けるが、進行方向と逆向き。運が悪かったな・・・と残念がりつつ、ふと車端の号車表記に目をやると、切符に記された号車番号と違うことに気付く。日本の在来線特急でグリーン車を複数繋いでいる例は、増結でもしない限り殆ど無いので、つい思い違いをしてしまっていたようだ。

今度はちゃんと指定された11号車へ。この列車は2等車+2等車+2等車+1等車とビュッフェの合造車+1等車の5両編成で、1等車の比率が高い。指定された席にはおじさんが既に座っており、切符を確かめさせてもらうとやはり間違いだったのだが、本来の私の席は窓割りの都合上、すぐ横が壁という席だったので、おじさんもポルトまで行く事もあり、席を交換してもらった。こちらは進行方向を向いた席で、眺望も文句なし。3時間半を快適に過ごせそうだ。

まあ、そこまでしてもらうまでもなく車内はガラガラなのだが、やはり終点まで堂々と陣取ってもいいという安心感は代え難い。客層はおじさんのようなビジネスマンから、軽装のお兄さんや夫婦、そして家族連れまでと幅広く、東海道新幹線グリーン車のような重苦しい雰囲気は皆無。座席や車内のデザインはエヴォラ行きのそれとほぼ同じだが、こちらは天井が暗い色なので落ち着いた印象である。

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《IC1等車の車内》

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《比較のためにエヴォラ行きの車両を再掲載》

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《1等車の座席。エヴォラ行きのものよりも丸みが強調されている》


《リスボン→ポルトの切符。28.5ユーロ(約4,560円)》

リスボン・サンタ・アポローニャとポルト・カンパーニャを結ぶLinha do Norte(北部幹線、と訳すべきか)の全長は314kmで、これは概ね東海道本線の東京~豊橋間の距離(293.6km)に相当し、東京~三河塩津間の距離(312.9km)とほぼ等しい。東京~豊橋間を在来線特急で移動すると試算した場合、運賃+指定席特急料金(通常期)は7,760円。対してリスボン~ポルト間でアルファ・ペンドゥラールの2等車を利用すると27.5ユーロ(約4,400円)で、比較にすらならない。為替レートの関係もあり、現地の感覚では3,000円程度だろう。

列車はオリエンテを出発するとぐんぐんスピードを上げ、想像以上のスピードで風景が流れて行く。日本の在来線の最高速度は、北越急行を走る『はくたか』の160km/hだが、同等かそれ以上のスピードである。席を間違えて車両を移動したりとバタバタしているうちに、出発してすぐに右手に見える筈だったヴァスコ・ダ・ガマ橋を見過ごしてしまい、気付いた時には既に遠目にしか見る事が出来なくなっていた。

ようやく落ち着き車窓を眺めていると、出発から間もないにもかかわらず、とうに市街地を抜け出している。沿線は田園風景の合間に家がポツポツと点在する、いかにも幹線らしい平凡な風景が続き、取り立てて特筆する程の車窓はポルトまで終始なかったものの、やはり鉄道ファンらしく乗っているだけでも楽しいのである。

今回は色々あってアルファ・ペンドゥラールには乗車出来なかったが、その代わりと言ってはなんなのだが、従来型客車を使用したICの特権というべきものも一つある。今乗っている車両は編成の最後尾に当たるのだが、貫通路の窓から流れ去る風景を眺めることが出来るのである。

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デッキ以外は禁煙のため、時たま煙草を吸いにここを訪れる乗客がポツポツといたが、私は変わり映えのしない景色に飽きる度に席を立ち上がり、合計して1時間位は窓に張り付いていた。やはりポルトガルの大動脈だけあり、APやICの他、貨物列車とも頻繁にすれ違う。


【動画】最後尾から撮影したビデオを適当に繋げてみました
[320×240, 30fps, WMV, 4.41MB, 1分45秒]


ポルトまでの途中停車駅は同じICでも異なり、この列車は14駅停車と多いタイプだが、実はどの列車も所要時間はほぼ横並びのパターンダイヤ。最高速度は速いものの常に全力で走り続けることはなく、線形が悪いわけでもないのにダラダラと走るような区間もあったので、まだまだ短縮の余地はありそう。・・・と旅行中は思っていたが、前述のように現在のダイヤでは大幅なスピードアップが図られている。

ホテルを出発して2時間ほど経過し、そろそろ喉が渇いてきた。APの1等車では飲み物のサービスがあるのだが、ICでは無し。隣の車両のビュッフェへ向かう。

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ファンタオレンジを購入、2ユーロ。やっぱり車内で買うと高いね。座席へ戻ってちびちびと飲む。

時折町が現れては停車し、再び田園や丘陵地帯を駆ける、というリズムを繰り返し、リスボンを出て2時間、一際大きな町が行く手に現れた。ポルトガル第3の都市コインブラ(Coimbra)である。列車はコインブラB駅に停車、ここから市内中心部へはシャトル列車に乗り換えとなる。大都市だけあり、流石に車内も大きな入れ替わりがあった。私も日程に余裕があれば訪れてみたかった街だが、次回のお楽しみである。

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《コインブラB駅》


ここまで来ればポルトまではあと1時間少々。運河の町アヴェイロ(Aveiro)を過ぎ、ポルト到着の少し前に左手に大西洋を望むようになる。しばらく海岸沿いをひた走るが、海は灰色に沈んでいる。


《海岸沿いを走る》

ポルト郊外の最後の停車駅、Vila Nova de Gaiaを出ると(実は私が宿泊するホテルはこの地域にある)、ドウロ川に架かるサン・ジュアン橋を渡る。左手には急な斜面に褐色屋根の家々がぎっしりとへばりつき、写真で見たポルトそのままの風景が広がっている。

長旅を終え、列車は4分遅れでポルト・カンパーニャ駅(Porto Campanhã)に到着。まずはホテルに寄り、荷物を置いて来ることにする。

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《(上2枚)ICの1等車両》

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《(上2枚)ポルト・カンパーニャ駅のホームにて》

(2007.02.19)

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