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2007.12.10

ポルトガルの旅7日目 (6)ドウロ川の岸辺から

裏路地をぐねぐねと下り、カテドラル西側のサン・ジョアン通りへ。通りの向こうにはドウロ川の川面、そして対岸のワインセラー群が見えている。

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《(上3枚)裏路地》

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《(上2枚)サン・ジョアン通りより》


坂を下りきった場所がカイス・ダ・リベイラ(Cais da Ribeira)というレストラン街。左手には(既に二回渡った)ドン・ルイス1世橋がその威容を誇っている。

エッフェルの弟子の設計により、1886年に開通した二階建てのアーチ橋で、ポルトを紹介する本では必ず紹介されている、ポルトのシンボル。これを見ずしてポルトは語れまい。時折ゴーという音を立てながら、上層をポルトメトロの車両が通過していく。

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《ドン・ルイス1世橋。奥の橋は2002年に開通したインファンテ橋》

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《カイス・ダ・リベイラに並ぶレストラン》

対岸にはポルト名物、ポートワインの醸造所が軒を連ねているが、ワイン(というよりアルコール全般)はそれほど好きではないので、ここまで足は延ばさなかった。

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時刻は早くも午後4時前、レストランに入るチャンスが無く、ここまで飲まず食わずでやって来たので、軽食を・・・って事で、カイス・ダ・リベイラのカフェでハンバーガーを食べる。空腹は最高のスパイスというだけあって、やけに美味しい。


とりあえず人心地ついた所で、散策を再開。この辺りには14世紀、第9代ポルトガル王・フェルナンド1世の時代に築かれた城壁が一部残っており、かつて城壁のあった部分が、世界遺産に指定された旧市街エリアの境界とほぼ一致する。下の写真の「Postigo do Carvão(Shutter of the Coal=石炭のよろい戸)」は、その城壁に唯一現存するよろい戸らしい。

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《Postigo do Carvão》


突然だが、『ポルトガル』という国の名の由来は、ポルトから来ているそうだ。地球の歩き方によると、ドウロ川の南岸はローマ時代はカーレ(Cale)と呼ばれる州で、その港(Portus)だった為にポルタス・カーレ、これが転じてポルトガル(Portugal)となったらしい。

その後、この地はイスラム教徒によって支配されるが、12世紀、初代ポルトガル国王・アフォンソ1世による本格的なレコンキスタが始まる。ちなみに彼の誕生の地が、明日訪問する近郊の町ギマランイス。

これから約100年かけて、現在のポルトガルの領土が形作られるのだが、その進軍のスタート地点がポルトだった。というわけで、名実共にここポルトがポルトガル発祥の地なのである。

そして、ポルトガルのワインの歴史も、ポルトガル王家の祖であるポルトゥカーレ伯爵により、初めてこの地にブドウの苗がもたらされた事に端を発している。そもそもの起源はローマ時代にまで遡ると言われており、以来ポルトガルはその狭い国土面積にもかかわらず、世界有数のワイン生産国として不動の地位を確立している。

その影響力は、この小さな国がドウロ川上流の「アルト・ドウロ・ワイン生産地域(2000年登録)」、そしてアソーレス諸島の「ピコ島のブドウ園文化の景観(2004年登録)」という、2つのワインにちなんだ世界遺産を擁することからも窺い知る事が出来るだろう。

その後、ポートワインの生産が始まったのは15世紀に入ってから。ドウロ川上流で醸造されたポートワインはラベロ船と呼ばれる帆船に積み込まれ、ここポルトに集積された。

ポルトがポートワインの積み出し港として隆盛を極めるのは18世紀。最大のお得意様はイギリスで、ここから対岸を眺めると、でかでかと掲げられたワイナリーの名前の多くが英語であるのに気付くが、これは創業者の殆どがイギリス出身であった事に由来する。“腹黒紳士”のイギリスらしく、ここでも彼らは地元の業者との間に軋轢を生んだというが、それはまた別の話。

かといって、ポルトがポートワインだけを作っているわけではなく、この地方ならではの地酒ももちろんある。それは後ほど紹介するとしよう。

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《カイス・ダ・リベイラの風景》


この後は、特に目的地は決めずにポルトを散策することにした。

(2007.02.19)

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