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2008.08.20

Prologue (3)成田~パリCDG

NH205 東京成田(11:25)→パリ・シャルル・ド・ゴール(16:40)

定刻では11時25分発なのだが、「出発の準備が整っていない」とかで更に待たされ、漸く搭乗が始まったのは11時20分頃のこと。帰りならともかく、パリ到着後は早速動き回る予定なわけで、飛行機の遅れのせいで一分一秒が貴重な現地での滞在時間が削られてしまうのは痛い。天候不良や滑走路の混雑など、不可抗力な遅延の要因は多々あるだろうが、少なくともゲートを離れるまでは航空会社の責任でもって100%の定時出発率を心掛けて欲しいところ(もちろん乗客の遅刻は別)。


《搭乗ゲート》


《国際線でジャンボに乗るのは初めて》


《スターアライアンス共通デザインの搭乗券。なんか素っ気無い》

これから12時間の長丁場が始まり、またあの狭い座席に束縛されるかと思うと気が滅入ってくるが、萩原朔太郎が「ふらんすへ行きたしと思へどもふらんすはあまりに遠し・・・」と嘆いた時代から比べると、なんだ、たったの半日で行けてしまうじゃないか・・・なんて。

プレミアムエコノミー席はビジネスクラスとエコノミークラスに挟まれた小区画に配置されており、2+4+2が3列の計24席。通常のエコノミーが3+4+3なので、公称97cmのシートピッチと合わせて随分余裕があることが視覚的にもよく分かる。指定された32Fは中央4列部分の右中側だったが、後ろは壁なので背ずりを気兼ねなくリクライニング出来る席。総評は最後にまとめて述べるとして、確かにエコノミークラスとの違いは判然としている。

準備には手間取ったようだが、いざ飛行機が動き出すとスムーズに滑走路へ出て離陸。シベリア上空へ向けて針路を取る。座席にはオンデマンドで映画や音楽、ゲームが楽しめる液晶モニタが装備されているが、映画を鑑賞するのは昼食の後にし、まずは「ヘキサゴン」にチャンネルを合わせる。結構この番組のノリは嫌いじゃないので、フランスやドイツじゃこんなおバカなバラエティは見れないだろうなぁと思うと、一抹の寂しさを覚えたり。

丁度見終わった頃にいい匂いが漂い出し、お食事の時間。メニューはエコノミーと全く同じだが、最前方のブロックなのでメインディッシュは確実に好きなものを選べる。今日は全体的に乗客の年齢層が高いのか、「なるべく洋食を選んで頂けると助かるのですが・・・」と水を向けられたが、私も洋食の気分だったのでご要望に沿う形になり、「ありがとうございます!」とえらく感謝されてしまった。ということで・・・

20080404132025
【前菜】サーモンのマリネ・若鶏のガランティーヌ・ツナとパスタのサラダ
【メインディッシュ】ぶり照り焼きと蟹ごはん または ハッシュドビーフチーズハンバーグ
和風味
チーズとクラッカー
ブレッドロール
アイスクリーム
コーヒー または 紅茶

昼食後はじっくりと腰を据えて映画でも見るかな、と思っていたのだが、一番期待していた「I am Legend」は平板な展開も然ることながら、ウィル・スミスがヒステリックに叫びまくるばかりでげんなりし、途中でストップ。似たようなシチュエーションの「28 Days Later」は面白かったのになぁ。その後もザッピングしてみたものの、結局完走した作品は一つもなしという惨憺たる結果に。日系キャリアらしく、全ての作品に日本語字幕か吹き替えがあるのは嬉しいポイントだが・・・

やる事もなくなったので、朝も早かったことだし一眠りしておくか・・・と瞼を閉じてしばらくした頃、「すみません、すみません」と私を呼ぶ声が。眼を開けると左隣の席のオバサンが私に何か用があるらしい。うわ、何か迷惑になるような事やらかしたか!?と思いきや、オバサンが指差す先にはパーソナルモニタに映る「上海(積み上げられた麻雀の牌を一定の規則に従って消していくパズル)」の画面が。「これのルールが分からないんですけど」 ・・・ってオイ! どっから見ても俺スヤスヤ寝てたじゃん!そんな人間をわざわざ起こしてまで尋ねるようなことか!?と唖然とするが、私もジェントルマンと言うか単にお人よしと言うか、懇切丁寧にルールの説明(笑)。しばらく実演プレイをしたところで理解したらしくコントローラーを持たせてみるが、1分も経たないうちに「もう消せないですよ」 ・・・って、ギブアップ早ッ!!本当にダメな時は「GAME OVER」って出るから!

そんな困ったチャンの相手をしたり、ウトウトとまどろんでみたり、またパーソナルモニタをいじってみたり、ガイドブックをパラパラとめくってみたり、やっぱりヒマを持て余して寝ようと努力してみたりで5時間、6時間、7時間。広い広いシベリアを横断し終わり、漸くフライトマップにフィンランド辺りが現れた頃、2度目の食事である。それまで頻繁に機内の乾燥対策のドリンクが運ばれてきて、促されるがままに飲みまくっていたのでお腹がタプタプ。お陰でなんとか食事は平らげたものの、シートベルトを締めるのもしんどい位に苦しい(アホや・・・)。

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【メインディッシュ】ポークビーンズシチュー トマト風味
フルーツカクテル
デザート
ブレッドロール
コーヒー または 紅茶

さて、ヨーロッパ大陸に差し掛かったところでプレミアムエコノミーの感想をば。

●前述のようにシートピッチは97cm。これはJRの在来線特急普通車並みで、JAL国内線のクラスJと同等。以前クラスJを利用した際、せめて国際線の長距離便でこの程度の余裕があれば・・・と思っていたので、期せずして希望が叶ったことになる。これはもうエコノミークラスの80cm前後のシートピッチとは雲泥の差。というより、人間の乗り物としてはこれが最低要件ではないかと。
●本来ならば横10列のところに8列しか置いていないため当然ながら横幅も広く、1席ごとに独立したアームレストがある。但し座面自体の幅は変わりないよう。
●心持ちリクライニングの角度が大きい気がしないでもないが、JALのようにシェルフラットではないので、前の席の背ずりはきっちり倒れてくる。
●座席と一体となったレッグレストとフットレストも設置されている。しかし中側の座席から通路に出ようとすると「よっこらしょ」と通路側席のレッグレストを跨がなくてはならず、足を引っ込めてもらう必要があるのでちょっと気兼ねするかも。
●折りたたみ式のヘッドレストがあるが、これは一部他社ではエコノミーにも標準装備なので、売りになるかどうか。
●24席のプレミアムエコノミーだけで独立した区画となっていて、ちょっとしたコンパートメント風。
●ヘッドホンはノイズキャンセリング機能付きだが、それほど劇的な効果は得られなかったような気が。通常の電子式のヘッドホンで充分かと。
●各席にパソコン電源が装備されており、変換アダプタが不要なユニバーサルタイプ。私はパソコン持参だったが、インターネットに接続できるわけではないので使用せず。ビジネスユースでは有用でしょうね、あとは自分の好きなDVDをパソコンで鑑賞するとか。
●持ち帰り自由のスリッパと、バスタオルサイズの毛布が用意されている。アイマスク、耳栓、フェイスマスク、歯ブラシセットはリクエストすれば持って来てくれるが、実はこれらのアメニティは普通のエコノミーでも・・・(ゴニョゴニョ)

あと、出発空港および到着空港での付帯サービスも幾つかあるが、エコノミーからの無償アップグレードでは対象外なのでここでは割愛。

総評としては、やはりシートピッチの違いが最も大きい。これだけのために追加料金を払ってもいいと思うくらい。一方でその他の付加価値についてはさほど魅力は感じなかった。時季にもよるがエコノミーとプレミアムエコノミーの差額は(最安運賃同士での比較で)2~3倍となり、それならばヨーロッパに2回行くなり滞在日数を延ばすなりに使いたい。やはりエコノミーに正規運賃で乗る出張族による需要が主で、無償アップグレードで殆どの席を埋めているのが現状ではないだろうか。まとめとしては、

・確かに快適だが、差額に見合う価値があるかどうかは疑問
・どちらにしろ10時間超の長距離フライトはしんどいことには変わりがない

ってことでひとつ。

そんなこんなでとうとうフライトマップにも「PARIS」の文字が現れ、長かったフライトもいよいよフィナーレ。最終着陸態勢に入った頃、中側の席からでも窓外の景色を垣間見れるようになり、パッチワークを敷き詰めたような大平原が地平線の彼方にまで広がっている。フランスは農業国とはいえ、確かシャルル・ド・ゴール空港はパリから30kmも離れてはいなかったはず。都心から何十キロも家並みが途絶えない我が国の大都市圏から比べると、これだけでカルチャーショックを覚えるような風景である。

大空港らしく着陸後も延々とタキシングを行い、やがてドーナツのような形の第1ターミナルに到着。時刻は午後4時30分、サマータイムが始まったばかりなので日本との時差は7時間である。

(2008.04.04)


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