フランス (3-10)シャンゼリゼ通り
間もなくグラン・パレというところで車道の真ん中に出て、凱旋門方面を撮影してみる。この先は繁華街になっているのだが、マロニエの並木が通りの両側の建物を覆い隠しており、このまま緑地帯が続いているようにしか見えないのが何とも不思議である。
メトロ1号線のシャンゼリゼ・クレマンソー駅があるクレマンソー広場(Pl. Clemenceau)で左折し、グラン・パレ(Grand Palais)の正面へ。1900年のパリ万博の会場としてつくられた比較的新しい建物だが、すっかりパリの街に同化しており、違和感はいささかも覚えない。セーヌ川の河畔から眺める姿は秀逸で、むしろパリのランドマークとして欠かすことの出来ない地位を築いているようである。
現在この建物は企画展専門の美術館、そしてプラネタリウムを備えた科学技術博物館として使われており、無料開放デーの今日は建物正面に長い入場待ちの列が出来ている。
入り口の前に置かれていた金色のオブジェ。巨大な亀に毅然とした紳士が乗っかっているけれど・・・ 浦島太郎? ストーリーを想像してみると、亀の恩返しというよりは使役動物として従えているようで、愛馬ならぬ愛亀といったところだろうか。
前の通りをはさんで向かい合っているのが、同じくパリ万博の会場として建設されたプティ・パレ(Petit Palais)。現在はパリ市立美術館となっており、常設展は無料で観覧出来るとか。さすが芸術の都である。
シャンゼリゼ通りに戻り、ロン・ポワン・デ・シャンゼリゼ(ロータリー)へ。
後半はいよいよパリ、いわんやフランスの代名詞的存在である、マロニエの木立が立ち並ぶ華やかな目抜き通りの風景となる。ここを訪れる日本人の脳裡には、例外なく越路吹雪が歌うあの曲が流れるであろう。あいにくマロニエは冬の眠りから目覚めて芽吹きはじめたばかり、しかもここへ来て再び天候が崩れ出して折り畳み傘を開く羽目になってしまったのだが、「冬枯れのシャンゼリゼ」「雨のシャンゼリゼ」もまた風情があっていいかも・・・ というか、シャンゼリゼほど頭にどんな言葉を付けてもサマになる地名も無かろうかと。
今まで様々なメディアで見聞きしてきたこの有名な通りだが、やはり実際に訪れてみて初めて実感する事というのも多々ある。特に印象的だったのが凱旋門へ向けて足取りが重くなるほどの結構な勾配がついているということ、もう一つは歩道の幅が広すぎて車道からは完全に独立したプロムナードのようにも見えることである。なんでも1990年代に歩道の拡幅が行われ、それまでの3倍の幅になったということだから、どこか綺麗さっぱり整い過ぎて歴史の重みが薄らいでいるように感じられたのも気のせいではなかったようだ。
歩道を占拠するオープンカフェ。通りにせり出すどころか完全に固定化しており、シャンゼリゼのヌシというべき貫禄である。
いくら天下のシャンゼリゼとはいっても、貴婦人ばかりが流すような高級ブランドのショップだけが並ぶというわけではなく、ごく普通の上品めの繁華街といったところ。観光客は勿論のこと子供を連れた家族も多く、肩肘を張る必要は全く無いようだ。
そこかしこに設置されたベンチで休み休み歩き、50分程度でシャンゼリゼ通りを踏破。終点で迎えてくれるのはもちろん・・・
(2008.04.06)
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