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2009.02.03

ドイツ (2-3)ゆとりが大事

午前11時15分、フライブルク中央駅。今日から本格的にドイツ鉄道の旅がスタートするというわけで、いよいよ鞄の中でじっと出番を待っていた“秘密兵器”にご登場願おう。

それは『ジャーマンレイルパス(German Rail Pass)』という所謂フリーきっぷの類で、一ヶ月の有効期間のうち任意の数日間(連続でも飛び飛びでも可)、ドイツ鉄道全線が乗り放題になるチケットである。それも青春18きっぷのように普通列車だけに効力が制限されているのではなく、ICEやICといった優等列車も追加料金なしで無制限に乗車可能。ドイツ国内を走る列車は、TGVやThalysのように他国から乗り入れてくる高速列車や、「ICE Sprinter」という全席指定制の速達列車など一部の例外を除き、優等列車でも予約は義務付けられていないため、一度パスを有効化してしまえば鞄や財布の中に入れっぱなしでそのまま列車に乗り込めてしまう。その使い心地はさながらドイツ全土を網羅する高速水平エレベーター、という感覚である。

有効日数(1ヶ月の方ではなく実際に列車に乗車する日)は旅程に合わせて4日~10日の範囲で選べるようになっており、私は5日間用をチョイス。1等車用と2等車用があり、26歳未満の青年には更に割安なユースパス(2等車用のみ)が用意されている。私は日本の旅行会社で購入しておいたので円建てで支払ったが、チケット本体にはユーロで値段が記載されていた。5日間用のユースパスで154ユーロ(約2万5千円)で、円での価格もほぼそれ位だった。

さて、このパスを使い始めるにはまずヴァリデーション、つまり有効化が必要になる。というわけで、フライブルク中央駅ではトラムの停留所から直接DBのホームへ降りられるのだが、駅の窓口でヴァリデーションを行うべく駅舎へと向かう。既に鉄道パスを使い始めてからフライブルクに立ち寄った旅行者の中には、一度も駅舎内へ足を踏み入れないどころか存在さえも気付かない、という人も多いのではないだろうか。

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《(上3枚)フライブルク中央駅・駅舎内》

しかしここで予期せぬ出来事が・・・ なんと駅の出札窓口には長蛇の列。しかも悪い事に、乗車予定の列車の発車時刻までは既に20分を切っているのである。これを逃すと1時間後の列車まで待たなければならない。うわ~、これは万事休すか!?と途方に暮れていると、窓口の横に「DB ReiseZentrum」という旅行センター(恐らくDB直営?)があるのを発見。更にお客もゼロ。迷うはずもなく飛び込み、にこやかに迎えてくれるスタッフにおずおずとパスを差し出すと、パスポートナンバーと有効期間を書き込み、右下にポンとスタンプを捺して呆気なくヴァリデート完了。まったく、地獄で仏とはこの事で、同時にやはり時間には余裕を持って行動すべき・・・という良い戒めにもなった。


《全日程消化後のジャーマンレイルパス。使用する日毎に左下の欄に自分で月・日を書き込む》

ということで無事予定の列車に乗車できる運びとなり、出発ホームへ向かう。11時40分発のRB31585列車、ノイシュタット(Neustadt (Schwarzw))行きは4両編成のダブルデッカー客車である。パリのRERもそうだったが、その巨体はヨーロッパの低いホームから見上げると屏風の如くドーンと立ちはだかり、相当な迫力だ。

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《前日に撮影したもので行先も違いますが同型の車両です》

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《こちらは乗車前にホームで撮影》

DBのローカル列車は初登場なので解説を加えておくと、RBとはRegionalBahn(レギオナルバーン)の略称で日本語訳すると地域列車となるが、原則として運転区間内の全駅に停車する、つまりは各駅停車のことである。「原則として」というのは、主に大都市圏の近距離電車(S-Bahn)が並走している区間で快速運転を行う場合があるから。日本にも東海道線・常磐線や京阪神地区などで同様の例があるので違和感はないだろう。

二階建て車両と来れば当然2階に上がりたくなるのが人情というものだが、結構乗車率が良く、お目当てだった進行方向右の窓側は塞がってしまっている。というのも2006年に放送された『世界の車窓から』の南ドイツ編のなかでこの路線が取り上げられており(毎回録画をしてDVDに保存しているのです)、出発前に予習をしてきたのだが、放送を見るぶんにはどうやら右の方が景色が良さそうな感じがした為。ローカル列車なので乗客の入れ替わりは多いだろうし、とりあえず左の窓側が空いていたのでそちらに腰掛け、様子を見ることにした。

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《車内の様子》

11時40分、列車は定刻通りに音もなくぬるりと動き出した。黒い森を抜ける旅のスタートである。

(2008.04.10)


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