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2009.02.04

ドイツ (2-4)登山列車は二階建て

RB31585 Freiburg (Breisgau) Hbf(11:40)→Neustadt (Schwarzw)(12:25)

フライブルク中央駅(標高268m)を出発した列車は左カーブを描いてバーゼル方面へ向かう本線と別れ、起伏の多い市南部の市街地をトンネルや掘割で抜けていく。一駅だけの複線区間が終わるFreiburg-Wiehreを出て程なく、左手にはこの路線とほぼ完全に並行するコースを取ってドナウエッシンゲン方面へと通じる、国道31号線のバイパスが寄り添ってくる。

次のFreiburg-Littenweiler(標高317m)はトラム1系統の東の終点・Lassbergstraße [Littenweiler]から南へ300mほどの至近距離に位置し、市東部からの乗車に便利な駅。中央駅からここまでは10分と掛かっていないのだが、Wiehre辺りから早くも山間の雰囲気さえ漂い始めている。それも気のせいではなく、中央駅からの標高差は既に49m。箱根登山鉄道の小田原~箱根湯本間の如く、もうシュヴァルツヴァルトへのクライムの前哨戦は始まっている。

Freiburg-Littenweilerを出て国道31号線のバイパスが離れていくと、左手には広大な牧場が広がり、小雨ぱらつくなか元気に駈け回る馬や、草を食む牛の姿が。

11時53分、キルヒツァルテン(Kirchzarten - 標高392m)に停車。この町はフライブルク近郊の手軽な保養地として人気が高いそうだが、まだまだ肌寒さも感じるこの季節、車内から垣間見る駅前は行き交う人もまばらで、今一つ冴えない印象である。

更に田園地帯をトコトコと走り、11時57分、Himmelreich(標高455m)に到着。ここで対向列車との行き違いの為に4分停車となる。ここまでの間に187mの標高を稼いでいるが、Himmelreichを出るといよいよ狭まった谷間に分け入って行き、本格的な山岳鉄道の様相を呈してくる。この路線の愛称はHöllentalbahn、日本語に訳すと「地獄谷線」。Himmelreichと次駅のHinterzarten間の距離は12km、その間に実に430mもの標高差を埋めていくため、平均勾配は約35パーミルにもなる。かつて蒸気機関車で運転されていた時代にはラックレールも使われていたそうだ。

車内の様子はというと、ここまでの間に降車もパラパラとあったものの、むしろそれ以上に乗車の方が多く、残念ながら右の車窓は反対側から覗き込むしかなさそう。予想していた通り線路は切り立った渓谷の左側にへばりつくように進み、急曲線に車輪を軋ませながらぐんぐんと高度を上げていく。平地では既に春の気配が濃厚になっていたにも拘らず、車窓をよぎる山の木々は季節を巻き戻したかのように揃いも揃って真っ裸である。それにしてもこんな山間の細道に大柄な二階建ての客車が堂々と乗り入れてくるのだから実に面白い。やはり日本にいては味わえない世界というのは山ほどある。

13分でこの急勾配区間をクリアし、視界が開けてくるとヒンターツァルテン(Hinterzarten)に到着。ここも温泉地として有名らしく、さながらフライブルクの奥座敷といったところか。標高は885m、フライブルク~ドナウエッシンゲン間の最高地点となる。とうとう車窓には残雪まで現れだした。


《Hinterzarten。スキージャンプの国際大会も開催される村で、駅近くからはジャンプ台も見える》

20080410121627
《Hinterzarten~Titisee》

12時18分、ティティゼー(Titisee)着。「See」とはドイツ語で「湖」という意味で、その名の通り駅のすぐそばには同名の湖が広がっている…はずなのだが、反対側に座っていたのもあって車内からは確認出来ず。フライブルクからは列車のみで容易にアクセスできる風光明媚な観光地ということで鉄道利用も多いらしく、ここまでは30分間隔で運行されている。この駅からはティティ湖畔を抜け、Schluchsee方面へ向かう支線が分岐しており、半数の列車はそちらへ直通していく。

見るからに寒々とした高原地帯を走り、12時25分、終点のノイシュタットに到着。ここから先へ進むには乗り換えとなる。

(2008.04.10)


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