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2009.03.22

阪神なんば線に試乗しました・その1

3月20日、我々関西の鉄道ファンが待ちに待った阪神なんば線がいよいよ開業しました。阪神と近鉄、大手私鉄同士の相互乗り入れ運転ということで、その昔京都の丹波橋駅の連絡線を介して京阪と近鉄が相互乗り入れを実施していた時期もありましたが、相互乗り入れ運転の本領とも言える広域ネットワークの構築という点では、事実上関西では史上初の事例となります。

前置きはいいとして、早速試乗レポートに行ってみたいと思います。旅のスタート地点は阪神尼崎駅。いつもと何一つとして変わらない駅前の風景ですが、改札を抜けてホームに上がった途端、この駅にとんでもない変容が訪れたことをひしひしと実感します。従来からこの駅では急行系の電車と各駅停車の緩急接続が行われていましたが、なんば線の開業にあたって

本線急行系〔島式ホーム〕本線普通〔島式ホーム〕なんば線
(上下とも。左側が外側)

という配線に再構築され、なんば線と本線の急行系電車は停車中の本線普通電車の車内を通って相互に乗り換えが出来るようになっています。4面6線という配線は関西の大手私鉄はもとより私鉄全体でも屈指の規模となり、ここ尼崎市は4面8線のJR尼崎駅共々、衛星都市としては異例の規模をもつ駅を2つも抱えることとなりました。

今回の新線開通の目玉は、やはり神戸・大阪・奈良の三都を直結する快速急行。日中は20分間隔で運転されていますが、改札前の発車案内板によると先に出る快速急行は三宮方面行きなので、まずは神戸三宮を目指すことにします。

というわけでホームに上がったのはいいのですが、今日は折りしも春のセンバツ高校野球の初日。うららかな春の陽気に誘われてか、新線試乗組、高校野球観戦組、レジャー・買い物組がごった煮となって決して広くはない島式ホームは芋の子を洗うような大混雑。近鉄の車両が来ればいいな・・・と祈っていたのですが、残念ながら(?)やって来たのは阪神の1000系電車でした。この形式にはまだ乗車経験がなかったのでこれはこれで悪くないのですが、なんば線からの乗客でそこそこ混雑していた電車は尼崎からの乗客(尼崎止まりの急行からの乗り換え客を含む)を加えて膨れ上がり、ラッシュもかくやと言わんばかりの高乗車率に。アコモデーションを観察する余裕など到底ありません。

車内放送によると後部に連結された増結車両を切り離すようですが、運行開始2日目のうえホームの混雑も影響しているのか、大いに作業に手間取っている模様。ようやく発車のアナウンスが入ったのは出発時刻を4分も過ぎてからのことでした。それでもいざ走り始めれば、いつもの阪神節とも言うべき小刻みなカーブを軽快にクリアしていく快調な走りっぷりを披露。宝塚に住んでいると阪神電車を利用する機会は滅多にないので、何度乗っても新鮮な印象のままですね。

出屋敷・尼崎センタープール前を通過して、武庫川線の接続駅である武庫川に停車。快速急行の標準停車駅ではありませんが、停車時間帯は平日の昼間と土・日・祝日の終日なので、ほぼ標準停車駅に近い形です。阪神電車はこの手の曜日によって優等列車の停車駅が変わるケースが非常に多いです。

鳴尾を通過して甲子園に到着。本来は待避線となるホームに入り、両側の扉を開きます。左側が東改札口、右側が西改札口・・・とアナウンスが入るのですが、肝心なのは甲子園球場へ向かうにはどちらの改札を使えばいいのかということ。この電車ではちゃんと補足されていましたが、これは車掌さんによってまちまちのようで、この駅を使い慣れていない人は一瞬戸惑いそうです(球場への距離自体はどちらの出口からでも変わらないのですが)。ここは潔く左側の降車ホームに誘導する方がスマートかもしれません。案の定多数の下車があり、目の前の座席(進行方向右側のロングシート)が空いたので座ることにしました。

久寿川を通過して今津(土・日・祝日のみ停車)、続いて通過駅なしで西宮に停車。尼崎を出て既に4駅に停車しています。そろそろ車内が辛うじて見通せる程度には空いてきました。香櫨園と打出を通過して芦屋に到着。一昔前、阪神間の速達列車が特急・快速急行の二本立てだった頃には通過していましたが、今回の改正で従来ラッシュ時のみに運転されていた快速急行と共に、全列車通過から一転して快速急行の標準停車駅に格上げとなりました。その結果、全営業列車の停車駅となっています。

芦屋を出ると深江に続いて青木(おおぎ)を通過。こちらはラッシュ時のみの運転ながら従来快速急行の停車駅だったものが今回の改正で全列車通過となった駅で、芦屋のケースと明暗が分かれた形に(但し区間特急の始発駅になったので寧ろサービスが格段にアップしたのですが)。ちなみにこの時点で平日ダイヤによる運行はまだ始まっていません。

青木の次駅である魚崎に停車。この駅を出るともう終着駅三宮まで停まりません。住吉の次の御影は直通特急・特急は停車しますが快速急行は通過。構内は急カーブになっており、当方の列車も停車するのでは・・・と思うほどのスピードでそろそろと通過していきます。快速急行には19m車の阪神車両のほかに21m車の近鉄車両も充当されるので、急カーブの途上のこの駅ではホームと車両の間隔が一層開くため、安全面からの停車見送りと判断されたのかもしれません。

御影を通過すると長い直線区間に入り、ようやく優等列車らしく小駅をビュンビュン通過する胸のすく走りぶりに。岩屋(この駅も快速急行の通過駅に格下げに・・・)からは神戸都心部の地下線区間に入り、最後はのっそりと行き止まり構造の三宮駅3番線に進入。結局最後まで立ち客多数の盛況でした。

3番線は乗車ホームと降車ホームが分離されていますが、降車ホームの長さが十分ではなく最後尾の車両がかからないので、まずは本来乗車ホームである2番線側のドアを開きます。当然人間の心理で最後尾の車両以外でも乗客は最初に開いたドアから降りてしまうわけで、快速急行の到着直後に2番ホームに到着する直通特急からの下車客が合流して、神戸方にしか出口のない2番ホームは人の流れが詰まって亀の歩みに。2013年の完成をめどに駅の改良工事が既に始まっていますが、この工事が完成するまでこの光景は続くことになりそうです。

お待たせしました。最初の写真がこちらです。まさかこの駅で「奈良」行きの方向幕を見ることになろうとは、それこそ夢にも思いませんでしたね。

側面の方向幕です(幕ではなくフルカラーLEDですが)。種別カラーは従来の水色をそのまま踏襲していますが、実はこの種別表示の部分、近鉄線内に入ると色もフォーマットも変わるんですよ。

3番ホーム(兼、2番ホーム)入り口です。先頭車両の前では携帯やデジカメを構えて写真を撮影する人が目立ち、新線区間がはじまる西九条駅から30km近くも離れたここ三宮も、新線区間に負けないくらいに華やかな雰囲気に包まれていました。

20090321111020

乗ってきた電車がそのまま今度の奈良行き快速急行として折り返していきますが、相互乗り入れの醍醐味を味わうからにはやはり阪神線内は近鉄車両に乗ってみたいところ。19m3扉の阪神車両と21m4扉の近鉄車両とでは乗車位置が異なるので、入線を待たずとも発車案内板の乗車位置案内でどちらの車両が来るか判定することができます。阪神線内では○印が阪神車、△印が近鉄車となっていますが、先発列車を見送った次の電車は無情にも○印・・・ その次を待とうにも20分間隔なので、これは結構痛いです。

20090321111442
《大阪方から撮影した阪神1000系電車》

結局その次の列車を待つことにしましたが(実際には三宮駅でずっと待っていたわけではありませんが、本筋とは無関係なのでいきさつは省略)、今度はお望みの近鉄電車。というわけでこの車両で西九条方面を目指すことにします。

次回へ続きます。

(2009.03.21)

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