« 阪神なんば線に試乗しました・その1 | トップページ | 阪神なんば線に試乗しました・その3 »

2009.03.22

阪神なんば線に試乗しました・その2

ということで近鉄車両で運転される11時58分発の電車に乗車します。近鉄の車両は営業エリアである大阪・京都・奈良・三重・愛知の2府3県、養老鉄道への経営分離で撤退した岐阜県に加え、兵庫県には7県目としてその足跡を記したことになります。これで関東の雄・東武鉄道の6都県(他社乗り入れ区間の神奈川県を含む)を抜いて単独トップに躍り出ました。(訂正:福島県を忘れてました。)

阪神三宮駅に姿を現した近鉄1020系(1220系の派生系列)です。最新型のシリーズ21ではありませんが、新規生産がシリーズ21に切り替えられる直前まで増備されていた形式なので、近鉄の車両群の中ではまだまだ若手の車両です。むしろお馴染みの近鉄カラーなのでシリーズ21よりも実感がわいて嬉しいかも?

20090321115042

側面の方向幕です。種別カラーが阪神に準拠した水色になっているのに加え、近鉄仕様の「快速」の右隣に縦書きで「急行」と記されたフォーマットではなく、これまた阪神タイプの「快急」という表記(前面方向幕は「快速急行」のフル表記)。なかなか芸が細かいですね。

20090321114928

20090321115220

運転席の窓の下に貼られた謎のシンボルマーク。推測ですが、阪神線乗り入れに対応した車両であることを示したマークのようです。

3番線の大阪方先端は大きく曲がっていて、車長の長い近鉄車両が入線すると、ホームと車両の間にはとんでもない広さの隙間が。東武浅草駅も真っ青です。

20090321114730

おまけ。降車ホームの足りてない部分です。

20090321114806

駅の構造上、乗客は神戸方の車両に集中してしまい、車内は先頭へ行くほど空いています(一番前だけは例外ですが)。ガラガラの前から2両目の座席に腰掛けて待っていると、程なく奈良へ向けて出発。岩屋から再び地上へ出て、高架線をフルスピードで疾走していきます。近鉄車両の窓を通して眺める六甲山系の山並みもまた格別!?

御影をゆっくりと通過。なんだか近鉄車両だと側面をこすりそうな気がしてヒヤヒヤしますが、勿論何事もなく通過です。行きと同様に魚崎・芦屋・西宮・・・と停車していきますが、近鉄の車両の中でこれらの駅名のアナウンスを聞くのはやっぱり妙な感じ。もっとも、これもそのうち当たり前の風景になっていくのでしょうね。

東進するにつれて順調に乗客数を増やし、甲子園でも正午過ぎという、高校野球観戦後の帰途につくにはまだ早い時間ながらもそこそこの乗車。尼崎到着時点では目測ながら100%を軽く超える高乗車率を記録したようです。三宮~尼崎の所要時間は途中6駅停車で25分となり、JR新快速の大阪~三ノ宮間が20分、阪急特急の梅田~三宮間は27分ということから考えると、遠く奈良までの遠距離輸送を受け持つ列車にしてはちょっと遅すぎるかな?という印象は拭えません。

尼崎では隣に停車中の梅田行き普通、更にその向こうでは尼崎始発の梅田行き急行に接続します。この急行、途中野田のみの停車で梅田までの所要時間は10分(尼崎行きは9分)という超短距離(チョン行)列車。京阪中之島線の開業にあたって誕生した淀屋橋~枚方市間の区間特急列車もサプライズでしたが、こちらはそれをも上回るインパクトではないでしょうか。

尼崎から三宮まで乗った列車は尼崎で切り離し作業を行いましたが、この列車はそのまま6両編成で出発するようです。乗り換え客も少なくなかったものの、尼崎以西からなんば線方面へ乗り通す乗客の方が明らかに多く、車内の混雑は寧ろ本線区間を上回っているような感じです。

12時23分、いよいよ西大阪線改めなんば線へと足を踏み出します。本線となんば線の複々線となる尼崎~大物(だいもつ)間は、以前は単純にそれぞれの複線線路が並行していただけだったのですが、なんば線開業に際して尼崎駅構内が方向別に切り替えられたのと連動し、本線下り(神戸方面行き)がなんば線をオーバークロスする配線に改められました。もっとも、数十年前にこの区間が高架化された時から既にこのような配線になるのを見越した設計になっていたので、本当に実を結んで何よりといったところです。

平日のなんば線快速急行はラッシュ時を除いて線内各駅停車となりますが、土・日・祝日は終日にわたり尼崎~西九条間をノンストップで駆け抜けます。なんば線の本数自体も平日と土・日・祝日とでは異なり、昼間時間帯を見れば1時間あたり平日は6本、土・日・祝日は9本。その差の3本がそのまま速達タイプの列車に割り当てられていることになります。ただでさえ本線区間でも速いとは言い難い快速急行が平日の昼間、尼崎~西九条間で各駅停車となるのはその鈍足ぶりに更に拍車をかけることになりますが、観光・レジャー需要が見込めるホリデーはともかく、平日に1時間あたり9本も走らせるのは現時点でまだまだ供給過剰となり、時期尚早という判断なのでしょう。当の阪神としても苦渋の決断だったはずですが、私はこの選択を全面的に支持したいと思います。

大物でなんば線の線路は右カーブを描いて本線から離れ、間もなく神崎川の分流である左門殿川、佃の中州を経て本流の神崎川と、続けて川を渡っていきます。神崎川を渡ってすぐに出来島駅を通過。つい2日前までは普通列車のみしか運行されていなかった区間なので、車窓から片時も目を離せません。

淀川を渡りきった所の伝法駅までは直線区間が続くので、当方の列車もスピードが乗ります。この先は一転して小さなカーブが連続するようになり、車輪をきしませながら大阪の下町を通過。やがて高架に上がると一昨日までは終着駅だった西九条に到着となります。とりあえず近鉄車両で阪神線内を乗車するという目的は果たせたので、ここで気分転換がてら一旦下車してみることにします。


【動画】奈良へ向けて西九条駅を発車する近鉄1020系電車

西九条駅ホームの風景です。ついこの間までは都会のローカル線の終着駅、何ともうらぶれた感じの陰々鬱々とした構内でしたが、この度ホワイトを基調としたカラーリングにお色直しされ、垢抜けて面目を一新。見違えるほどの変わりようにビックリです。ホームも21m車10両編成が停車できるように延長され、新しく作られた部分は新駅と勘違いする程にまっさらです。西九条はJR大阪環状線のほか、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンへのアクセスラインであるJR桜島線(ゆめ咲線)の接続駅となっており、なんば線開業によって近鉄沿線からUSJへのアクセスが格段に向上したため、その重要性は以前の比ではありません。

20090321123307

大阪難波方面を眺めます。このホームは大阪環状線の高架を跨ぎ越すために高さ16mの高高架となっていますが、ホームの外れからはそのまま防音シェルターが続いており、駅周辺の様子はホームからは全く窺い知ることが出来ず、さながら周囲から隔絶されたような空間になっています。

20090321123315

こちらは2003年末に撮影した、終着駅時代の西九条駅ホームのどんづまりです。

Surutto03017_l

次回はいよいよ本題のなんば線新線開業区間へ。

20090321123431
《西九条に停車中の近鉄シリーズ21(普通尼崎行き)》

(2009.03.21)

次のページへ 前のページへ


« 阪神なんば線に試乗しました・その1 | トップページ | 阪神なんば線に試乗しました・その3 »

コメント

こんばんは。
当方ずっと東京暮らしですが半蔵門線や副都心線などよりこちらの開通が楽しみでした。
阪神に近鉄の長尺車が入るとは驚くばかりですがさすがに御影は通過なのですね。

近鉄の車両が三宮の3番に入っているシーンなど一瞬合成写真のように見えてしまいました。
日中特急と交互に走っていた梅田行き快速急行が入っていた頃がまだ頭にあるものですから。
JR共々尼崎の出世ぶりも信じられません。

続きも楽しみにしております。

こんばんは。いつもご覧いただきありがとうございます。
私も近鉄の長尺車がそのまま入ってくるとは随分大胆な・・・と考えたりしましたが、意外にも阪神側の施設はほとんど手直しせずに済んだみたいですね(それでも御影駅のホームを少し削ったらしいですが)。

実際に乗ってみて思ったのですが、阪神線内を走る近鉄電車は結構馴染んでいて全然違和感がなかったですね。お互いの沿線の雰囲気というか、テイストが似通っている気がしたもので。これがもし乗り入れ先が阪神ではなく阪急だったら、それこそ木に竹を接いだような印象を抱いていたかもしれません。そういう点が関東に比べて個性の強い関西私鉄ならではの面白みなのかな、と感じます。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/224041/44425636

この記事へのトラックバック一覧です: 阪神なんば線に試乗しました・その2:

« 阪神なんば線に試乗しました・その1 | トップページ | 阪神なんば線に試乗しました・その3 »

スポンサーリンク

Blog内検索

Amazonでお買い物しませんか?

無料ブログはココログ