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2009.06.05

ドイツ (7-9)終わりの地、はじまりの地

ケルン中央駅6番ホームで列車の到着を待つ。一面をガラスドームの屋根で覆われたホームにはドイツ鉄道のS-Bahn・近郊・長距離列車は勿論のこと、国境の近いオランダやベルギーからやって来た車両、フランスからの高速列車Thalys、果ては遠路はるばるスイス国鉄のIC車両の姿もあったりと、ここケルンが欧州の十字路であるという事実を象徴するかのような光景が展開している。

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《(上2枚)ケルン中央駅ホームにて》


ICE127 Köln Hbf(17:20)→Frankfurt (M) Flughafen Fernbf(18:14)

今回の旅の最終ランナーは、オランダ・アムステルダム始発のICE。「ICE INTERNATIONAL」という愛称?がついている。陸続きのヨーロッパ、国境を越えるICEなどザラなのに、どうしてこの系統だけあえてインターナショナルと名乗っているのかは謎だが、とにもかくにも高速鉄道網の伸長によってどんどん狭くなるヨーロッパを実感させてくれる列車ではある。フランクフルト国際空港への到着時刻は18時14分と、飛行機の出発時刻(20時45分)を考えるともう少し遅い列車でも間に合うのだが、列車の遅れのせいで飛行機に乗り遅れてはエラいことなので、ここは万全を期して余裕を持ったスケジュールに。運転本数は1時間に少なくとも3本ほどあるので心強い。

車種は通算4度目の乗車になるICE3。「ICE INTERNATIONAL」にはオランダ鉄道所属のICEも充当されるが、この列車はDB所属の編成による運行である。車内は比較的空いており、窓側の席を確保することが出来たのだが、いざ動き出してみると進行方向とは逆向きの席。すると通路を隔てて隣に座っていたオジサンが慌てて立ち上がり、他の席を探しに行くではないか。「ヨーロッパの列車は頻繁に進行方向が変わるので、乗客はいちいち座席の向きを気にしない」とは良く言われることだが、どちらかというと「気にしない」というよりは「仕方がない」という、諦めに近い消極的な理由によるものが大きいように思われる。そりゃあ、誰だって逆向きに座るのはイヤだもんね。生理的にも悪影響を及ぼすと聞くし。というわけでオジサンも私も席を探しに出掛けたが、大して歩くこともなく無事に二人ともいい席をゲッツ。

列車はケルンの街をあとに、助走区間ともいえる在来線の改良区間(それでも200km/hでの走行が可能)へ。ほどなく高速新線へと入り、最高速度300km/hで一目散にフランクフルトを目指して大爆走を始めた。このフランクフルト~ケルン間(全長180km)の高速新線は、ドイツ国内で現在2路線しかない300km/h走行が許容された区間。もう一つは2日前に乗車したニュルンベルク~インゴルシュタット間の路線なので、図らずも今回の旅で2路線とも体験できたことになる。

丘陵地帯を貫くこの路線には建設費の節減を目的として最大40パーミルの急勾配が遍在しており、碓氷峠を越える長野新幹線(最大30パーミル)さえも上回る厳しい線形。そのためTGVシリーズや初代ICEといった動力集中式の車両は入線できず、目下のところICE3の専用路線となっている。私の席からは最後部の車両が近かったので、例の展望席からの後面展望を眺めに行ったのだが、確かにアップダウンやカーブが非常に多く、高速で走る列車からはまるでジェットコースターのようにも感じられた。


【動画】フランクフルト中央駅~ケルン中央駅間の後面展望を4分半に凝縮した動画

車窓にはうねうねとした丘が連なり、古くよりの街道からは外れた地域だけに人口密度も低く、鄙びた空気が漂っている。路線両端の都市圏のほか、経路上のMontabaurとLimburgという町にも途中駅が設けられており、きっとこれらの町は思わぬプレゼントに沸いたに違いない。

この路線はニュルンベルク~インゴルシュタットと同様にアウトバーンに横付けして敷設されており、並走するクルマとの間でデッドヒートが繰り広げられている。・・・というか、最高速度300km/hの列車とタメを張る車というのも凄い。高速道路の速度制限が緩いドイツならではの風景だが、日本で同じことをやると運転技量を過信したドライバーによって死亡事故が続発するに違いない。交通モラルの低い日本で車を運転しているとイライラすることもしばしばだが、元々私は海外でドライブがしたくて運転免許を取得したことでもあるし、おいおいはレンタカーで伸び伸びとヨーロッパ全土を股にかけたグランド・ツーリングを楽しんでみたいものだ。

往きは2時間以上掛かった両都市間を半分の1時間で走り抜け、数分の遅れでフランクフルト空港長距離駅に到着。延べ5日間のあいだお世話になったジャーマンレイルパスも、ホームに降り立った瞬間でもって任務を全うしたことに。自分にとっては旅のゴールだが、この空港から旅を始める人にとってはまたスタートの地でもある。ホームのベンチに腰掛けて列車を待つ日本人の二人組も、11日前にシャルル・ド・ゴール空港駅に立っていた私のように、旅の期待に胸を躍らせているのだろう。Gute Reise、よい旅を!

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《(上3枚)フランクフルト空港長距離駅ホームにて》

ホームからエスカレーターを上がると、そこはガラスの屋根が繭のように包み込むコンコース。1999年に開業したこの駅には名前の通り長距離列車が発着し、フランクフルト中央駅を経由せずともドイツの各都市へ直接アクセスできる便利な駅である。

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《コンコース》

もちろん改札はないので、そのまま長い連絡通路を通ってターミナルビルへ。わざわざ「長距離駅」と呼ばれているからには対になる存在として、S-Bahn(とごく一部の長距離列車)が発着する「ローカル駅(Regionalbf)」もあり、こちらはターミナルビル(Terminal 1)の直下に設置されている。フランクフルトの街へ向かう際にはこちらの駅を利用することになるが、長距離駅が出来た今、観光地としては魅力の薄いフランクフルトに用のある観光客は減っているに違いない。恐らく自分も将来的にまず使う機会はなかろうかと。

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《長距離駅~ターミナルビル間の連絡通路》

次回はドイツ編最後のエントリー。

(2008.04.15)


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