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2009.08.05

香港2008 (2-4)2世紀越しの罰ゲーム

MTRツェン湾線(始発駅なので座れましたが、何時乗っても混んでますねこの路線は)で金鐘、ホーム向かい側に入ってくる港島線(東行)に乗り換えて二駅の銅鑼灣へ。11時半というのは、ここ銅鑼灣の海岸で毎日正午に執り行われる恒例行事である『午砲(Noonday Gun)』に間に合わせるためだが、駅に到着した時点で残り20分ほどになっており、急ぎ足で午砲へ通じる地下通路の入り口がある、エクセルシオールホテルとワールドトレードセンター(商業ビル。NYにあった例の超高層ビルとは全くの無関係です)の間の路地へ。

しかし、キョロキョロと見回してみても一向にそれらしき入り口が見つけられない。業を煮やしてエクセルシオールホテルのロビーで従業員に尋ねてみたところ、彼女の指差す先、工事のフェンスの合間に埋もれるようにしてぽっかりと口を開ける地下通路が確かにあった。ただココ、あくまでも地下駐車場の入り口の為、「午砲」の文字は小さく書いてあるのみで、自力では見つけにくいのももっともである。

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《地下通路への入り口》

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《午砲の案内サイン。なにはともあれコレを探しましょう》

地下駐車場を抜け、告士打道を横断する長い通路を通り、午砲見学の観光客が屯する海岸の広場へ。時刻は11時50分と結構ギリギリだった。観光客の顔ぶれをざっと見渡してみると、やはり中国・台湾・韓国など東アジア系が多数派で、他に欧米系、そして日本語も聞こえてくる。ひょっとするとコレが香港を訪れる観光客の国籍分布の縮図なのかも。

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この行事を取り仕切っているのは、香港がイギリスに割譲される19世紀半ばから現在に至るまで香港の経済界に君臨し続けるコングロマリット、ジャーディン=マセソン商会。阿片戦争にも一枚噛むなど黒い歴史に彩られた企業ではあるが、かつて阿片貿易に血道を上げていた同社の船が港(当時銅鑼灣一帯はジャーディン=マセソン商会の支配下にありました)に入港する度に習慣として勝手に祝砲をぶっ放していたそうで、それを見咎めた海軍が祝砲を禁止し、さらに毎日正午に号砲を撃たせるという懲罰を科したのがこの行事の始まりとされている。要するに150年以上にも渡って続けられている罰ゲームというわけだが、1997年の香港返還に伴い完全に懲罰としての意義は失われてしまったものの、もはや香港名物として定着している伝統行事をいまさら止めてしまうのも忍びないということなのか、こうして21世紀に入った現在も形を変えて存続しているというわけだ。

時計の針が12時を指す2、3分前、粛々と制服の男性(実はエクセルシオールホテルの職員)がやって来て、鍵を開けて大砲のそばへ。腕時計をチラリチラリと見やりつつ、12時ぴったりに鐘をカランカランと鳴らす。そしておもむろに大砲へ歩み寄り、そのまま空砲をドーーーーーーーン!と一発。あまりの大音響にキョトンとする観衆だが、我に返るやいなや笑い声が上がる。下に発射シーンを収めた動画を貼り付けましたが、画面が揺れるのは演出ではなくガチでビビッているのです。


【動画】午砲の発射の瞬間

発射が済むとしばらくの間砲台周辺は見学客に開放され、記念撮影タイムのスタート。間近に眺める大砲はツヤツヤに磨き上げられ美術品の如く輝きを放ち、思わず身震いがするほどの貫禄に満ち溢れている。

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《砲身は爽やかなブルー》

・・・てな具合で、前から一度見てみたかったイベントも無事経験し、この後は銅鑼灣の繁華街を散歩してみることにする。

(2008.12.22)


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