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2009.11.07

四国62h (1-14)赤岡絵金祭り2008・その2

夕陽が完全に建物の陰に落ちていった18時45分頃(この日の日没時刻は19時14分 - wunderground.comより)、とうとう日射を避けて屋内へ退避していた屏風絵の数々が、通りの表へ一斉に姿を見せた。一年365日のうちでたった8時間だけ幻のように現れる、野外美術館の開幕である。

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完全に暗くなってからでは三脚なしでの撮影が出来なくなるので、今のうちに一通り撮影を済ませておく。浮世絵といえば美術の教科書なんかに載っているような著名作品を見る限り、退色の影響もあって彩色が地味というイメージがあったのだが、こちらは浮世絵の歴史の末期近くに制作され、染料のバリエーションも豊富になっていた時代なので(特に赤や青が惜しげもなく使われるようになったのはかなり時代が下ってからなのだとか)、時にけばけばしく感じられるほどの鮮烈さ。いわば浮世絵技術の粋を極めた集大成というわけだ。合戦や討ち入りをモチーフに、血しぶきがブシューと飛ぶような凄惨な場面を好んで描いたそうで、暗闇のなかローソクの光にぼうっと浮かび上がると、妖しさを纏ってより一層おどろおどろしさが増すのである。

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やがて黄昏の空にとどまっていた残光も消えていき、今度は提灯と夜店の暖かい光が商店街を包んでいく。これぞ“THE 日本人の心象風景”という感じである。本日最後のリアルタイム旅日記はここでUP

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7時半頃になると手持ちでの撮影はほぼ不可能に。2009年以降、作品保護のためにフラッシュを焚いての撮影が禁止されるようになったので、今後訪れられる方はオートでフラッシュが光らないよう、カメラの設定に注意されたい。

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屏風絵だけではなく、和紙に描かれた絵を後方からの灯りに透かして観る「絵馬提灯」も展示されている。

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会場の西の広場へ行ってみると、ビアガーデンや歌謡ショーといったドンチャン騒ぎの真っ只中。絵金祭りとは言いながらも、この様子を見る限り絵画は従・祭りが主といった趣である。「ハレ」と「ケ」なんて、働き方も余暇の過ごし方も多様化した現代、しかも毎日が祝祭のような繁華街が隣り合わせの都市部の住民からすると遠い過去の遺物のようにも感じられる概念だが、まだまだこのような田舎では其処此処に息づいているのだろう。

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屏風絵と絵馬提灯は9時頃まで展示されているが、私は明日の予定もあるし夕食も摂っておかなければならないので、8時前にこの町を後にすることにした。偶然の出会いが生んだ、戦慄?の夜の想い出を胸に秘めて…

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《最後にもう一枚》


ごめん・なはり線普通 あかおか(20:05)→高知(20:40)

夜道を戻りホームへ上がれば、高知へ帰る数十名の乗客。次の列車が1両で来るのかそれとも2両で来るかは不明だが、確実に座れるようにどちらが来ても対応できる乗車位置でスタンバイしておく。意外なことに皆さん乗車位置には無頓着で、勝手気ままにホーム上に散らばっている状態。やっぱり列に並ぶなんて都会人だけの習性なのか。

ヘッドライトを輝かせて入線してきた列車は1両編成だったが、列の先頭だったので難なく着座。もちろん席にあぶれる人も多数ではあるが、まぁこれは線路脇の<1>と<2>の意味を理解できる鉄道ファンの特権である。高知までは35分掛かるので、もし座れなければ今日一日歩き詰めだった足には少々辛い所だった。

高知駅到着後は、朝ホテルでおすすめの店として伺っておいた居酒屋(割烹?)へ直行して遅い夕食としたのだが… この店がとんでもない大外れ。一品の値段がやたら高い上に、料理の分量も小皿にチョコン。厨房ではエラソーなハゲオヤジ(店長)が仕事もろくにしないでふんぞり返っているし、挙句の果てに客の面前で店員同士の軽いケンカまで始まる始末。特に店の品位が高そうなわけでもないし、ボッタクリもいいとこである。「美味しくなければお代はいただきません」などと豪語しているが、美味しくないんじゃなくて量が少ないんだよ馬鹿! 店の名前は伏せておきますが、写真を見れば分かる人は分かるかもです。

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《この3品とビールで5千円。ところでどうして居酒屋ってレシートに合計金額しか書いてないんでしょうね?》

何ともささくれ立った気持ちでホテルへの帰路へつくと、飲み屋街らしく代行運転の車が細い路地を埋めている。そうだよねぇ、こんなド田舎じゃ車じゃないと家に帰れないよねぇ、と、独り言も妙に刺々しくなる。

そんなこんなでフェリーでの仮眠をはさんでほぼ24時間行動という、ごめん・なはり線三昧のとんでもなく長い一日がようやく終わる。明日は更に土讃線を進み、高知の果てを目指していく。

今日の歩数カウント:26,193歩

(2008.07.19)


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