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2009.11.17

四国62h (2-7)予土線・四万十トロッコ号(江川崎~宇和島)

江川崎(えかわさき)駅は旧西土佐村の中心駅だが、町の外れにあって国道も川の対岸を通っているので、駅はひっそりとした佇まい。そんな静寂を突き破るように我らが「チーム四万十トロッコ」の参上である。現在西土佐村は四万十市の市域内となっており、市役所の本庁が置かれている中村へは国道441号線が通じている。この道、手元の道路地図では国道でありながら細い線で描かれており、典型的な山間部の「酷道」であることは想像に難くない。その利用者数に釣り合わぬほどに駅前広場が広いのは、かつてこの駅に窪川とを結ぶバスが発着していた時代の名残なのだとか。

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構内踏切の上では先ほど話をした撮影隊のスタッフが記念撮影中(すぐ上の2枚の写真に写っている白い服の人がそうです)。トロッコ列車の乗車中からそうだったのだが、仕事と割り切るどころか全身から悦びが満ち溢れ、明らかに鉄チャンの一人としての顔をしている。やっぱり南田氏本人だったのかも…

短いインターバルを終え、突如として山あいの静かな駅に吹き荒れた“嵐”は再出発。ここから先の後半戦は予土線の全通前には宇和島線と呼ばれていた区間となる。進行方向右側には引き続き川が沿っており、これは四万十川の支流である広見川。四万十川沿いの区間では下流方向へ向かっていたが、今度は上流方向へ進んでいる。

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《広見川。沈下橋もあります》

息もつかせぬ絶景の続いた前半戦と比べると、実のところ後半戦はオマケみたいなもの。まさか居ないとは思うが、宇和島~江川崎間だけを乗車するというのはそれこそ最悪な乗り方で、さしずめ刺身のツマだけを食べるようなものだ。それでもメインディッシュだけでは物足りないアナタのためにチーズをご用意しました…という程度の見どころは提供してくれ、そして乗り鉄の私はそれとは全く関係なしに暑さにもめげず意地で留まっているわけである。

西ヶ方~真土間で愛媛県へ入り、吉野生(よしのぶ)からは先は大正時代に開通した区間。ナローゲージ(762mm)の軽便鉄道を出自としており、車輪がキーキーと軋むほどの急曲線が続々と現れ、列車も低速での走行を余儀なくされる。江川崎以東で時刻変更を行っていた列車が、この区間では定期列車と全く同じダイヤで走っていることからもその鈍足振りが窺える。駅舎に温泉を併設した次の松丸駅でTVの撮影クルーが下車していき、車内もいくばくか淋しくなってしまった。

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《松丸~出目間の田園風景》

トロッコ客車は終着駅まで開放されているが、彼らの下車が引き金となったのか、その後例の団体も含めて隣のキハ185に移っていく乗客が続出。宇和島方面への折り返し列車が多数設定されている近永(ちかなが)辺りだったか、宇和島まで1時間弱を残して私もとうとう冷房パラダイスの方へ引っ込んでしまうことになった。このキハ185系、悪天候時などのシェルターとしての役割は勿論のこと、定期普通列車の代役も兼ねているわけで、トロッコ客車から移っても着席が保証されているわけではない。これは余談になるが、2006年まで飯田線で運行されていた『トロッコファミリー号』という列車では、一枚の指定券でトロッコ客車と一般型客車(控車)の両方の席が確保されるシステムになっていた。無論このようなシステムが最善ではあるが、所属車両数がギリギリの状態で一両単位でのアクロバティックな運用が常のJR四国にそこまで要求するのはさすがに酷か。今日のところは全員が乗り移ったわけではなかったので、席にあぶれる人はいなかった。

ディーゼルカーに移った後は隣の席に座ったオッサンの話し相手をしていたりするうちに、何時の間にやら予讃線と合流して宇和島到着も間近。とりあえずガイドとしての責務を最後まで果たすとすると、西ヶ方の先で既に北宇和郡に入っているとはいえ、予土線の終点である北宇和島まで一駅を残した務田(むでん)まで四万十川流域は続いており、最後の最後で分水嶺を越えることになる。

だいぶ日も傾いた17時51分、約3時間の旅を終えて宇和島駅の終端式ホームに到着。以前オールロングシートの気動車で辿った際には味気なく感じたものだが、今回はまるで別路線と思えるほどに楽しい旅路であった。

【宿毛から宇和島まで】
鉄道経由:140km/5時間01分(乗り換え時間含む)
国道経由:約60km/1時間20分(自家用車)~1時間50分(路線バス)

(2008.07.20)

〔関連記事〕
ごめん・なはり線 オープンデッキ車両


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