« 四国62h (3-2)松山市内線全線制覇 Part2 | トップページ | 四国62h (3-4)坊っちゃん列車に乗ってみました »

2009.11.22

四国62h (3-3)松山市内線全線制覇 Part3

本町六丁目からは専用軌道の城北線へ。この停留所の乗り場は大通りをはさんで方面別に東西に分かれており、電車は片方のホームを必ず通過するという面白い構造になっている。なぜかこの停留所で動画を3本も撮影していたので、下に貼り付けておきます。


【動画】伊予鉄松山市内線・本町六丁目駅にて
 [Scene 1] 東行(上一万方面)ホームを通過する2系統電車
 [Scene 2] 本町線ホームから踏切を渡る電車を眺める
 [Scene 3] 2系統電車から木屋町→本町六丁目間の前面展望を眺める

20080721074546
《ビルの谷間に埋もれる本町六丁目駅東行ホーム》


1系統 本町六丁目木屋町

この時点で時刻は7時45分。1系統で城南線の上一万まで行き、そのまま逆方向の2系統で折り返して古町に向かえば、とりあえず第一段階のミッションは達成となるが、ただ行って戻るだけでは1時間も掛からないわけで、何処かで途中下車でもして時間調整を行うことにした。

一日乗車券の裏面には見開きで路線図が載っているが、観光客の便宜を図って市内の主要観光スポットが最寄り駅の案内とともに併記されており、ちょうど隣の木屋町電停のそばに「ロシア人墓地」の記述を発見。詳細は不明だが、横浜や函館の外人墓地のようなものかな?と想像する。

電車に乗り込み、建物の合間を走る単線の線路をさながら針の穴に糸を通すように抜けて、次の木屋町電停で下車。

20080721075609
《木屋町電停。原則的にこの停留所で電車の交換が行われる》

しかし… 停留所には道標は出ておらず(もしかして見落としただけなのかもしれませんが)、帰宅後に場所を調べたところ、行き当たりばったりで辿り着けるほどの至近距離でもなかったらしく(徒歩では15分位掛かるとか)、駅周辺を探索したものの残念なことに到達できず。

一応概要だけでも説明しておくと、明治から昭和20年の終戦まで松山には日本軍の練兵場が置かれており(『坊っちゃん』の作中にも登場)、間もなくNHKでドラマが始まる『坂の上の雲』も、ここ松山を舞台に日露戦争を大きくテーマに据えた作品。この墓地には日露戦争の傷病兵や捕虜として松山に収容され、看護むなしく客死した98名のロシア兵が葬られている。彼らは県による、
「捕虜は罪人ではない、祖国のために奮闘して破れた心情をくみとって、一時の敵愾心にかられて、屈辱を与えるような行為は慎め」
との訓告のもと、外出の自由や観劇・海水浴・温泉への入浴など、戦時中では異例とも呼べる手厚い待遇を受けていたそうだ。2006年公開の映画『バルトの楽園』で知られるようになった徳島の板東俘虜収容所もそうだが、日本人元来の徳の高さを伝える美談である。もっとも、これは異例中の異例だからこそ美談として語られるのであって、『不毛地帯』のプロローグで取り上げられた日本人捕虜のシベリア抑留(皮肉にも松山のケースとは立場・待遇ともに真逆ということで)や、21世紀の現代とて米国によるイラク人捕虜の虐待事件など、やはり人類の業は深いもの。彼らの墓碑は、祖国の北の方向を向いて建てられているそうである。
参考ページ

木屋町電停そばの踏切から、いかにもライトレールらしい一枚。

20080721075856


1系統 木屋町上一万

改めまして1系統で上一万方面へ。城北線の名の通り松山城の北側、山の手に近い地区を東西に走っており、鉄砲町電停の前後は愛媛大学・松山大学・松山短大・松山北高校といった名門校が集中する文教地区。今日は祝日ではあるがそれでも学生が少なからず乗車していて、この辺りの停留所でまとまった数で降りていく。城北線は全線単線ながらも10分間隔の高頻度運転を行っており、国内では最もヨーロッパのLRTに近い形態のひとつと呼べそうだ。もう少し軌道の状態を改善して揺れを抑えられれば、より一層評価も高まるのだが…。


2系統 上一万古町

城北線の終端直前で併用軌道となり、上一万の手前で道後温泉方面からの路線(城南線)と合流。道後温泉へはここで乗り換えとなるが、私は2系統の電車ですかさず来た方向へ折り返す。

20080721081607
《上一万電停にて。奥の十字路で城北線(左)と城南線(右)に分岐》

こちらの電車にも学生が多数乗車しており、下車駅では「ピッ、ピッ、ピッ」とIC乗車券の読み取り音がリズミカルに聞こえてくる。この『ICい〜カード』、伊予鉄グループの電車・路線バスを中心に(JRは不可)、同グループのタクシーや船舶、そして店舗での電子マネーとしての利用など、松山都市圏で広範に使用できるカード。このカードで電車やバスに乗車すると運賃が約1割引となり(例:市内電車は150円→140円)、更にその日のうちに一日乗車券の価格である400円(私が訪れた当時は300円でしたが、現在は値上げになっています)に達すると、対象区間内ではそれ以上は引かれないというインテリジェントな機能も持ち合わせている。

そして交通系のICカードとしてはSuicaに先んじて、日本で初めておサイフケータイに対応したという名誉も(但しドコモのみ)。非接触式ICカードは財布やケースに入れっぱなしで使用できるという特徴を持つが、その特性上複数のカードを同じケースに入れての利用は干渉が起こる確率が高い。私の場合も日常的に使用しているICカードのうち、唯一おサイフケータイに対応していないICOCAが財布の中という定位置を占めている状態である。その点、メモリ容量の許す限りで複数のカードの並存が可能なおサイフケータイだと、液晶画面で残額の確認が出来たりポイント交換などが端末で済ませられたりという付加価値以上に、実際の運用の面で一日の長がある。なぜか使用頻度の高い(=現金ではその機能を完全に代替出来ない)交通系のICカードに限って、おサイフケータイへの対応には及び腰の事業者が多いのは不思議なものだが、最も生活に密接したジャンルだからこそ積極的に推進してもらいたいものだ。

2系統で本町六丁目~古町間の乗車を済ませ、8時30分、予定時刻の10分前に古町駅に到着。住宅地と商業地が混在した地区にあり、鉄道線の高浜線が接続している。鉄道線と軌道線双方の車両基地を併設しており、構内は広い。

20080721083234
《古町駅・駅舎》

この駅は「坊っちゃん列車」の始発駅の一つなので、駅入り口に掲げられた駅名表示が大正浪漫風?のフォントになっている。もうお察しの通り、8時41分という時刻はもちろん――。

(2008.07.21)


« 四国62h (3-2)松山市内線全線制覇 Part2 | トップページ | 四国62h (3-4)坊っちゃん列車に乗ってみました »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/224041/46817086

この記事へのトラックバック一覧です: 四国62h (3-3)松山市内線全線制覇 Part3:

« 四国62h (3-2)松山市内線全線制覇 Part2 | トップページ | 四国62h (3-4)坊っちゃん列車に乗ってみました »

スポンサーリンク

Blog内検索

Amazonでお買い物しませんか?

無料ブログはココログ