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2009.12.04

62時間四国一周・バースデイきっぷの旅 Epilogue

バスの発車時刻まで30分近くあるので、旅の最後のダメ押しに駅構内の立ち食いうどんの店で、夕食代わりにちくわ天うどんを食す。スピード第一の店なので味は二の次ではあるが、列車出発までの僅かな時間で腹ごしらえをする人で結構賑わっている。客スペースが2ヶ所に区切られていて、ホーム側だけではなく改札外からも利用できるのが特徴だ。

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《店の外観はホーム側から撮影》

ついでに駅構内の土産物店で、以前高速のサービスエリアで購入した同じ銘柄の揚げうどんスナックを見つけて購入。あ~、やっぱりこの味だよ。これだけメジャーになると玉石混交になるのは世の習いである。

7番ホームから3両編成の《いしづち27号》が出発。これが高松発着列車の“本来”の姿というべきか、しまりのない顔の切妻側先頭車を露にしている。

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四国の分際でえらく都会的な風景の駅前広場。ここで最後のリアルタイム旅日記をアップロードする。それにしても地元の川西能勢口駅前でもそうなのだが、せっかく憩いの場として整備されているのに、エンターテイナーとして最低限の技量にも達していない下手くそなギターの弾き語りが騒音を撒き散らしていてうんざり。よくアジア人は音に寛容な民族だと言われるが、それでも民度の高い日本人。繁華街のノイズの洪水しかりコレしかり、市民から全く声が上がってこないのが不思議な位である。静かな暮らしを求める人々にとってはまことに肩身の狭い社会だ。

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フットバス 高松駅(19:05) → 神戸三宮(21:40)

19時05分発、本日の最終便となる神戸三宮行きの「フットバス」。明石海峡大橋開通に伴う航路廃止の営業補償という意味合いでフェリー会社の共同出資によって運行されており、車体側面に神戸の風景と共に大きく足の絵があしらわれているのが目を引く。京阪神-徳島間の公共交通は完全に高速バスへ移行しているが、高松発着路線もJRバスを含めて多数の会社が参入しており、徳島線に負けず劣らずの激戦区となっている。

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フットバスは全席指定制だが、あらかじめ電話で予約を済ませてあったので、「ジャンボフェリー+フットバス 共通利用券」の裏面に席番と予約番号を書き込み、乗車口で運転手に呈示。予約状況をプリントアウトした紙と照合して乗車となる。最前列ではないが右窓側の2Dを押さえてあり、発車前に車両最後部に設置されたドリンクコーナー(無料)で温かいお茶をゲットしておく。座席配置こそ横4列で平凡なものだが、所要約2時間半の中距離路線としては特出したサービスだ。関西人の言うところの「飴ちゃん」も用意されている。しかもこれだけに留まらずに私の乗車した2008年夏以降、閑散期に100円追加で隣席をブロック(1人で2席使える)出来たり、一部車両のシートピッチを高速バスでは破格となる980mmに拡大したりと、野心的なサービスを次々と打ち出している。

若干の空席を残して高松駅前を出発。高松の都心部を南北に貫く国道11号線、通称中央通りを南下していく。官庁やオフィスビルが並ぶ通りは電線が地下に埋設され、中央分離帯の街路樹の葉が豊かに茂って、日本の都市景観としては卓越した美しい街並みだ。自転車通行帯も整備されており、松山と並んで活気のある中心街の姿を見せてくれる。高松市のメインストリートであるだけでなく、高松自動車道と中心市街のフィーダーの役割を果たす他、高松空港へのアクセス道路の一部にもなっており、高松の生命線と呼べる道路である。

県庁通り・栗林公園前・ゆめタウン高松(※大型ショッピングセンター)と沿道の停留所に停まる都度空席も埋まっていき、私の隣にもビジネスマンが着席した。ゆめタウン高松でちょっとしたハプニングとして、何故か予約が会社側で確認されておらずに乗れない二人組が発生。「自分で取り消した覚えはない」と主張するのだが、定員制なので「お乗せするわけには行きませんので…」とにべもなく乗車拒否。予約の重複や電話での手続きの際のオペレーターの手落ちという可能性はゼロではないがまず考えられないし、十中八九二人組の予約ミスだろう。他のバス会社ならばまだ後続の便があるが、果たして滑り込むことが出来たのかどうか。

上天神町交差点で左折して高松自動車道の高架下を進み、高松中央インター南停留所を最後に満席となったバスは、いよいよ高松自動車道へ上がる。高松市内での走行経路を把握するために携帯電話の簡易GPSで測定していたのだが、その甲斐もなく至って単純な経路であった。

ところでこのバス、実はついさっき高徳線で辿って来たルートとほぼ並行して鳴門まで戻ることになる。バスを予約した時点で私はてっきり瀬戸大橋経由だと思い込んでおり、準備が完了してから徳島経由が最短経路だと気付いた次第。京阪神-高松間は鉄道ルートだと岡山経由となるので、開通してまだ日が浅い高松自動車道は全くの盲点だった。どちらにしても高速化工事完成後の「うずしお」に乗ってみたかったのでミスには該当しないのだが、残念ながら鉄道が既に四国の陸上交通網の骨格を成し得ていないという実態を最も端的に表した一例である。蛇足ながら松山や高知から京阪神を行き来する場合も、瀬戸大橋より明石海峡大橋を通った方が近い。

片側一車線ながらも流れは順調で、とっぷりと日の落ちた山麓を軽やかな足取りで走っていく。鉄道ならばエンジンを高鳴らせる大坂峠もまったく意識させることなくトンネルで通過。せっかくのドリンクサービスなのでコーヒーを一杯…と思ったが、わざわざ隣の人を立たせるのは気兼ねするし、揺れる車内で熱い飲み物の入ったコップを手に歩くのも不安なので、結局諦めることに。総じて狭いシートピッチもさることながら、鉄道と違って自由に車内を歩けないのがバスの短所で、高速バスならぬ“拘束バス”とはよく言ったものだ。とはいえ、これは安い運賃とのトレードオフだと理解するほかなかろう。

夜なので鳴門海峡の渦潮を見ることは出来ず、淡路島を縦断して北東へ。車窓は漆黒の闇ばかりで退屈なので、携帯のワンセグ視聴機能で暇つぶし。島内でも意外と電波が入るものである。

明石海峡大橋の橋上から対岸の夜景を堪能し、本州へ上陸。ここから神戸市内へは第二神明道路→阪神高速3号神戸線というのが最短ルートだが、当方のバスは7号北神戸線→新神戸トンネルという経路を取る。距離はちょっと遠回りになるが、第二神明ルートは慢性的に混雑しているので、時間が読めるという点では合理的な選択。バスは新神戸トンネル入口の箕谷インターに停車するので、裏六甲からの利用にも便利である。北神戸線は高規格にも拘らず60km/h制限という変な道路で、真面目に制限速度を守って走る方がストレスが溜まるという違った意味で走りにくい道。さすがに安全運転が信条の路線バスとてココでは…。

目算どおり渋滞に引っかかることもなく、六甲山を抜けて三宮に到着。所要時間はマリンライナーと新幹線の乗り継ぎよりも若干遅い程度で、海の向こうという心理的な距離感を打破するほどのスピード体験だった。三宮からは阪急神戸線→今津線→宝塚線乗り継ぎで帰宅。連日の猛暑のなか、お疲れさんでした>自分
<完>

今日の歩数カウント:19,560歩

(2008.07.21)


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<あとがき>
3日間という短い旅でしたが、こうして紀行文にまとめてみると非常に密度が濃かったですね。特に1日目は我ながらよくあれだけ動き回れたものです。「バースデイきっぷ」の制度上、私はなるべく避けている真夏の旅となりましたが、オープンエアの列車二種の乗車はこの季節ならではの心地良さでした。誕生日に拘らず3名まで同行できる(=メンバーのうち一人でも希望する月に誕生日が該当していればOK)というルールもあるので、季節運行のトロッコ列車の運転日を狙って訪れてみるというのもいいでしょうし、そうでなくとも一年12ヶ月それぞれに楽しみはあるはずです。

四国は第二の故郷とも言っていいほどの縁が深い土地なので、いつもの紀行文よりも詳細な記述を心がけました。観光に乗り潰しにと、「バースデイきっぷ」の旅の立案の参考にして頂ければ幸いです。

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