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2010.04.05

05/10/27 (2)五新線バスに乗ってみました

近鉄御所からのバスで到着した五條バスセンター。このバスセンターからそのまま続けて、同じく奈良交通の西吉野温泉行きに乗車します。当路線は日本国内に無数にあるバス路線のうち、全国でも2箇所にしか存在しない(【追記訂正】調べてみれば結構他にも色々とあるようです)バス専用道路を走行する路線。ここには元々国鉄の五新線(五條の「五」と新宮の「新」から取った名称)という路線が通るはずだったのですが、輸送モードは既に自動車へと転移していた時代、需要の見込みが薄いということで建設が中止になり、既に出来上がっていた部分の路盤を有効活用する…という経緯で開設されたバス路線となっています。

宝塚からここまでがかなり遠かったので、11時過ぎの便で五條バスセンターを出発。出自が出自だけに2002年までは国鉄バス→JRバスによって運行されていましたが、訪問時には奈良交通へ移管されていました。そのお陰で『ワイド3・3・SUNフリーきっぷ』で乗せてもらえたのですが。奈良交通移管後も一応鉄道扱いということなのか、ルートから外れて律儀に五条駅前に寄っていくのがユニークです。

現代の道路交通の要である本陣交差点から国道168号線に入り、吉野川(奈良県内での紀ノ川の呼称)を横断。町外れに出たところでおもむろに脇道に逸れ、早くもバス専用道の走行区間が始まります。私が乗車した時には小型のバスで運行されていたのですが、道路は大型バスが1台通れる程度の“単線”。道路外とは厳密に区切られているわけではなく、一般道路との接続点にバス専用道路であることを知らせる看板が立っているだけです。一見しただけではその辺の農道と大して変わりませんが、道路に面した人家や建物が一切存在しないこと、掘割やトンネル等を多用して直線的にルートが選定されていることなどに、鉄道として生まれる運命だったこの路線の性格を色濃く示しています。

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一般道との交差点も少なくありません。鉄道として開通していたならば踏切になっていたポイントですが、一時停止の義務はバス側に課せられています。

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とある停留所に接近。路傍にポールが立っているだけという何の変哲も無い風景も、頭の中では小さなホームに変換されて映ります。

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気になるスピードはというと40~50km/h程度といったところでしょうか。仮に鉄道ならば、規格にもよりますが少なくとも倍近くは出すと思いますが、一般車が誤進入して正面衝突…という事故も起こらないとは限らないので、運転には普通に一車線道路を走る際と同等の注意力が求められているようでした。もっとも舗装はそれほど徹底しておらず結構ガタガタで、端から高速走行は考慮されていないようです。

山間部へ入っていくと、トンネルが次々と登場します。単線のトンネルは、鉄道の雰囲気を最もひしひしと感じさせるストラクチャです。

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専用道に入ってから二十数分だったでしょうか。専用道区間の終点である「専用道城戸」バス停に到着します。この停留所を始発・終着とする便も設定されており、国鉄→JRバス時代にはれっきとした駅(自動車駅)でした。列車交換設備の設置を想定していたのか、かなり広めの“構内”スペースとなっています。バスはこの先一般道に戻って西吉野温泉まで向かいますが、私はここで下車することにしました。

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《専用道城戸バス停にて》

ここは2005年に五條市へ編入された旧西吉野村の中心地。停留所のすぐ近くには旧村役場(現在は五條市役所の支所)もあります。下の写真は国道168号線から撮影したものですが、未成線の高架橋がこの先にまで延びているのがお分かりかと思います。

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十津川・新宮方面を向いて。川の右側を通っているのが国道168号線です。

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専用道城戸から更に新宮方面へ延びる高架橋。そのすぐ向こうにはトンネルがぽっかりと口を開けています(もちろん立入禁止です)。

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帰りのバスは車両も運転手も往きと同じ。決して運転本数は多くはないこの路線ですが、往復ともにソコソコの乗車があり、地域のかけがえのない足としてしっかりと利用されているようでした。

もっとも完全に並行している国道168号線の整備状況は極めて良好で、私も一度マイカーで走ったことがありますが、快適そのもの。従って別にこのような特殊な道路を残す必然性は限りなく皆無に近く、2010年4月現在では専用道経由のバスは平日に5往復、土・日・祝日に至っては早朝の1往復のみと壊滅状態に陥っています。もはや試乗さえも一筋縄では行かないほどの超ウルトラ閑散路線にまで成り下がってしまいましたが、広大かつ峻険な紀伊半島を縦断するという見果てぬ夢に思いを馳せながら、是非一度は体験してみたいルートです。

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(2005.10.27)


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