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2011.12.25

タイ (1-3)“白い巨塔”にチェックイン

エアポート・レール・リンクのパヤータイ駅から、スカイトレインの同名の駅へと移動する。マッカサン駅でのメトロとの乗り換えは一旦道路に降りなければならないらしいが、この駅では連絡通路でつながっている。

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《連絡通路を辿る》

何故か照明がついておらず真っ暗の連絡通路を抜け、スカイトレインの駅へ。1999年にバンコク初、そしてタイ国内初の軌道系都市交通機関として開業したこのシステムは、スクンビット線とシーロム線の2路線が運用中。現在も漸次路線延長工事が進められており、現地交通事情に不慣れな旅行者の心強い味方である。英語のBangkok Mass Transit Systemの頭文字をとってBTSとも呼ばれており、以降は弊ブログでの表記もこれで行うことにする。

BTSの初乗り運賃は15Bで、駅数に応じて5B単位で運賃が上がり、最高は40B。結構上がっていくペースが早いので、今回の旅での平均運賃は25Bくらいだったような気がする。券売機でチケットを購入すると磁気カードが出てくるので、これを改札機に通してホームへ上がることになるのだが、改札の幅がどのレーンも狭く、私のように小さめとはいえ荷物を持っている乗客にとっては通過が困難な場合がある。

しかし心配ご無用。常に改札口近くに立っている職員にアピールすればスタッフ用の通路を通してもらえ、この職員がチケットを持って代わりに改札を通過したうえで返してもらえる(出場の時はそのままチケットを渡せばよい)。まぁ、最初から幅広の改札を用意すればいいだけのことなのだが、阿吽の呼吸で行うこの連係プレーが人間的で心地良かったりもする。

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《BTSスクンビット線・パヤータイ駅ホーム》

ホームに上がって程なく入ってきた電車に乗り込み、まずはシーロム線との乗換駅であるサヤーム駅へ。電車は3両編成と短いが、車長は21.8m、車幅は3.2m(「西船junctionどっと混む」より)と日本の一般的な通勤型電車よりも大きめなので、車内はゆったりとしている。時刻は午前6時半、早めの通勤・通学客でなかなかの乗り具合だったので立っていたが、照明が白熱灯風で通勤電車の無機質さがかなり緩和されている。貫通路にもブルーのダウンライトが添えられ、日本にはないセンスに流石と唸らされたのだった。

2つめのサヤーム(Siam)駅で乗り換え。目指すウォンウィエンヤイ方面へは同じホームの向かい側へ移動するだけで、両路線は実質的に一体のものとして利用できる。シーロム線の電車はスクンビット線より1両多い4両編成である。

同時到着・同時発車とはいかず割合待たされてしまったが、更に5駅先のサパーン・タクシン駅へ。このBTS、旅行者にとって何より嬉しいのは、やはり真っ暗な地下ではなく高架線上を走り、バンコクの街並みを空中から眺められること。年間を通じて最高気温が30度Cを超える熱帯ということで、冷房効率の関係か窓が小さいのが不満ではあるが、それでも常に闇の中の地下鉄とは雲泥の差。ラーチャテーウィー(Ratchathewi)駅からスラサック(Surasak)駅にかけては90度の小半径のカーブを何度か繰り返し、まるでシカゴの高架鉄道『L』の21世紀版という印象を抱かせる。

ホテルの最寄り駅であるサパーン・タクシン(Saphan Taksin=タクシン橋)駅で下車。高架駅から地上へ降り立った瞬間、いきなりアジアの喧騒の中へと放り込まれる。歩道には様々な食べ物の出店が並び、排気ガスと生ものと何かの発酵物が入り混じったような匂いが街じゅうに充満している。ホテルへ通じる大通りの歩道は狭く、折りしも朝の通勤ラッシュのさなか、雑踏を掻き分けながらえっちらおっちら重い荷物を転がし、時には段差を乗り越えるために持ち上げながら歩を進めていく。

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《駅~ホテル間の大通り。後刻駅方向を向いて撮影》

電線がすごい密度!!

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そしてホテルを目の前にして立ち塞がったのが、信号のない横断歩道。いや、信号機自体は付いているのだが、使われている形跡がまったく無い。交通量が多い時間だけあって交通整理の警官が出ており、指示に従ってこわごわ渡り切ったのだが、大通りだけあって次から次へと車が押し寄せ、渡るタイミングがなかなか掴めない。ホテルからBTSの駅へは最低一度はこの大通りを渡らなければならず、果たして次回からはどうなることやら。

そんなこんなで命からがら(?)ホテルへ辿り着く。今日から2泊するのは『ルブア・アット・ステート・タワー(Lebua at State Tower)』。五つ星の最高級ホテルである。今回の旅では飛行機代が無料ということもあって、バンコク・クアラルンプール・シンガポールの三大都市では宿にちょっと張り込んでみた。67階建ての白亜の高層建築は、この界隈ではある意味威圧感にも近いような存在感を誇示しており、周囲の雑然とした街並みとのギャップが凄まじい。よくSFの舞台設定のシチュエーションでありがちな、「圧政に苦しむ街の支配者が住まう城」という表現がお似合いである。

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《足下から見上げたルブア・アット・ステート・タワー》

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《すぐ手前に古い建物が隣接》

エントランスへ向かうとすぐにスタッフが声をかけてきて、「荷物をお持ちしましょう」。そのままロビーのソファに案内され、座ったままチェックインである。タイ人ながら日本語を話せるスタッフが担当したのだが、この彼女、定型文以外は幼稚園児並みの語彙しか持ち合わせていないため、結局ほとんど英語で会話することになってしまった。

案内されたのは25階の部屋。ホテル名だが、このタワーの名称が「ステート・タワー」で、その中にあるルブア、という意味である(以降は単にルブアと呼称します)。そのうちホテル部分が20階台、他に50階台も部屋に充てられていると聞いているが、私の乗り込んだエレベーターには50階台のボタンは無かった。総部屋数は198室と、このクラスのホテルにしては相当少なめである。

部屋の中へ。宿泊料は一泊あたり約12,000円(税サ込・朝食付き)だが、今回は一泊あたり800円ほど追加して、チャオプラヤー川側の部屋を確約してみた。全室キッチンつきのスイートという豪華さもさることながら、なんといってもこのホテルの目玉であるバルコニー。25階という高所からほぼ180度の展望が開け、バンコクの街並みとチャオプラヤー川が一望の下である。バルコニーの扉には「条例によりバルコニーへの出入りは禁止されています」と書かれていたが、どうやら誓約書を提出することによって鍵を開けてもらえる由。今回はこれら一連の手続きをチェックインと同時に自動的にやってもらえた。

彼女が去った後、早速部屋の中を写真に収めて回る。

部屋に入るとまずはリビングルーム。3人分のソファがあり、写真の左側には飲食のできるテーブルも。

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ソファの向かいにはテレビ。液晶テレビではないが、タイではデジタル放送はまだ実施されていないため、これで不満はない。といってもリビングは滞在中殆ど使わなかったのだが。また、ここも含めてこの後宿泊したホテルの殆どでNHKワールド・プレミアムが視聴可能だった。

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リビングから部屋の奥を眺めて。右にキッチン、その向かいがトイレとバスルームの入り口。

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キッチンをクローズアップ。食器はグラスやコーヒーカップ、ワイングラス程度しか用意されておらず、コンロも暖まりの遅い電熱式で実用性はちょっと。コーヒーメーカーと電気ケトルが置いてあり、棚に無料のコーヒーと紅茶が収められている。冷蔵庫も装備されており、その奥はクローゼット。

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冷蔵庫の中。冷凍室には氷も入っていた。飲み物・スナックは有料です。

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キッチン向かいのバスルーム。シャワーブースとバスタブが別々に用意されている。

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ベッドルーム。本当はキングサイズのダブルベッドを希望していたのだが、チェックイン時に空いていなかったのでツインルームに。

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ベッドの向かいのデスク。パソコンを持参すればインターネット接続は無料である(有線LANによる接続。ケーブルは引き出しの中に準備されています)。そしてこの部屋にもちゃんとテレビ。

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そしてこちらがお目当てのバルコニー。

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バルコニーから早朝のバンコクの街並みを眺める。さすがに最初は恐る恐る…という感じだったが、3回も出ると全く恐怖感は消え失せてしまった。この高さまであの街の匂いが上がってくる。

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《チャオプラヤー川の展望(南西方向)。右手前の白いビルの奥がBTSサパーン・タクシン駅》

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《上のアングルからカメラを左に振って》

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《駅から歩いてきた大通り(写真中央を真横に走る筋)を見下ろして》

早速PCをつないで家族に「無事到着」のメールを送信。部屋の居心地がいいのでしばらくのんびりしていたが、1時間ちょっと過ごしたところで時間を見計らって本日最初の目的地へ出発する。といっても観光スポットではなく、「鉄分補給」である。

(2011.12.09)


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