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2012.07.08

マレーシア (5-4)“Cheater”、空を飛ぶ

AK729 クアラルンプールLCC-T(13:25) → シンガポール・Terminal 1(14:25) ※約30分遅れ

ターミナルビルからはかなり歩いて機体前に到着。機種はボーイングB737と並んで汎用性の高い小型旅客機、エアバスA320である。

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機内は先頭から最後尾までただひたすらに3+3アブレストの座席が並んでいるが、特筆すべきはそのシートピッチの狭さ。典型的な中肉中背の日本人である私でさえ前の席の背もたれに膝がくっつきそうになるほどで、冗談ではなく足元に落とした物を拾い上げられないくらいだ。空席を一つはさんで隣の3Dの人は相当恰幅がよく、1時間の短距離フライトとはいえかなり辛そうである。まだ隣が空席だからいいものの、もし満席ならば新幹線E1系/E4系の2階自由席も真っ青のさぞや壮観な風景になったことだろう。ちなみに座席は革張り。改めて私が説明するまでもなく皆さんご存知かと思われるが、これは別に高級感を出しているわけではなく、モケット張りよりも清掃が容易だからである。機内は後ろの方ほど混んでいるようで、私は同区間では最高レベルの運賃を払ったので最前方に配置されたが、モノクラスながらも明確なヒエラルキーらしきものが存在するようだ。また最前列の座席は足元が広いために追加料金が必要な“特別席”となっており、流石にこの辺はちゃっかりしている。

機体への搭乗が始まったのが既に定刻を10分過ぎた頃だったので、プッシュバックは更に約20分後の午後2時前。「出発が遅れましたことをお詫びいたします」という当たり前のアナウンスでさえ、マレー鉄道を体験してきた身にとっては感動的ですらある。そんなわけで一旦動き出せばスムーズに滑走路へ出てテイクオフ。先程乗ってきたKLIAエクスプレスの線路が緑の大地の上をうねうねと走っているのが見えたものの、すぐに雲に隠されてしまった。

ベルトサインが消え、マレー鉄道内での昼食用に買っておいたパンとサンドイッチ、そしてmirindaで軽くランチ。後に偶々知った所によると、エア・アジアでは機内への飲食物の持ち込みは禁止されているらしいのだが、この時点ではそんな事は知る筈もないので涼しい顔で食べていたのだった。尤も、機内販売のワゴンが横を通りかかった際にも特に何かを言われることも無かったため、厳密な適用は行われていない模様。これもアジアならではのユルさだろうか。ちなみに機内販売の売れ行きはそのままクルーの営業成績に直結しているので、私はもう恐らく二度とLCCは利用しないと思われるものの(定時性の低さが私の旅のスタイルにとって致命的なので)、もしこれから搭乗されるなら、出来れば色々と買い物をしてあげてネ(LCCのクルーは相当な薄給だそうで…)。

それにしても… 私が乗るはずだった列車は一体今何処を走っているのだろう。そもそも列車そのものが運行されていたかどうかも定かではないが、まぁ、例え予定通り乗り込んでいたにしても、ジャングルの真ん中で故障して何時間も立ち往生を食らう可能性だってあったに違いない。うん、きっとそうなっていたからこれで良かったんだ。 ……誰だ、「酸っぱいぶどう」だなんて言う奴は!! パッタルン~ハジャイ~ジョージタウン間はバスで移動したものの依然「陸路でのマレー半島縦断」の可能性は残っていたのだが、KL~シンガポール間はこうして空路で飛んでしまったため、TVゲームで言う所の「チーター(Cheater。改造コードを使うなどのズルをしてゲームを進める人のこと)」になったような気分である。ハァ。

これは余談ながら、日本初のLCCである『Peach』ではその特性を「電車のような感覚で」と例えてはいるが、鉄道ファンとしてはこの表現には電車の名誉のために異を唱えたくなるもの。少なくともトランクケースほどの手荷物に別料金を取るような電車は世界の何処にもありませんよ、と。ついでに言わせてもらうと、LCCを「空飛ぶバス」と例えるのもどうかと。ツアーバスはともかく、路線バスならば渋滞等の不可抗力の影響からは逃れられないにせよ、決して定時性は疎かにしてはいないはずではあるが。

そんなこんなで初LCCの旅もつつがなく終わり、シンガポール・チャンギ国際空港への最終着陸態勢に入る。ご承知の通りシンガポールは淡路島と同じくらいの面積の都市国家であり、着陸寸前までマレーシアの風景が視界に入っている。チャンギ空港でもLCC専用のターミナルを利用するかと思いきや、「ターミナル1」というレガシー・キャリアと兼用のターミナルに到着。ボーディングブリッジを使っての降機となったのだった。

次回からは最終章、シンガポール編です。

(2011.12.16)


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