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2013.01.27

とあるパズルの最終局面。改良工事竣工前夜の阪神三宮駅にて

兵庫県立美術館最寄りの阪神岩屋駅から、次の目的地である大丸ミュージアム<神戸>の最寄り駅、阪神元町駅へ向かいます。と、その途中、改良工事の完工を間近に控えた三宮駅で一旦電車を下車することに。2007年10月から5年半、総工費約150億円をかけた大規模工事も、残すところあと2ヶ月となりました。

まずは姫路方面行きの下り本線、3番ホームから。現在の地下駅は戦前の1933(昭和8)年に移設されたものですが、改良工事中に天井の覆いを剥がしたところ、建造当時のアーチ型の梁が発見されたそうで、リニューアル後もこの梁をそのまま活かした設計にするとのこと。工事前は天井が低く圧迫感のあったホームですが、昭和モダンの香りをほのかに漂わせる、風雅なデザインが甦ることになりました。


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線路側の壁面はこんな感じ。


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中線の2番線に、三宮折り返しの快速急行奈良行き(近鉄5800系・L/Cカー)が入線してきました。


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以前はこの折り返し線は下り本線の南側(=上り本線の反対側)にあったのですが、今回の改良工事で上り本線と下り本線の間へ移設されることになりました(阪急三宮駅と同じ配置ですが、中線の姫路方は行き止まり)。単なるホーム部分の改装だけではなく、線路の移設を伴う非常に大規模な工事。それも営業したままで仮線を敷設するスペースも全くないわけですから、まるでパズルのように複雑な工程だったことは想像に難くありません。私は阪神電車はめったに利用しないので、この駅を訪れたのは2009年3月の阪神なんば線開通時以来。まだ本格的に工事が始まる前で、当時執筆した記事から改良前→改良後の変遷が見て取れるため、併せてご覧いただければ幸いです。
阪神なんば線に試乗しました・その1 - その2


停車中の電車を通り抜け、梅田方面行きの上り本線・1番ホームへ移動します。折りしも高速神戸始発の普通梅田行きが入線してくる所でしたが、この普通、当駅に2分停車して2番線の快速急行を先に出発させます(下の写真。左が普通、右が快速急行)。改良前は上り電車から快急への乗り換えは一旦コンコースを経由しなければならなかったため、上下本線発着列車と三宮折り返し列車との連携が大幅に強化されることになりました。


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ちなみにこの快速急行、尼崎までは後続の直通特急・特急よりも先着(快急が通過する御影には普通が先着)、尼崎で急行に乗り換えれば梅田にも先着となります。三宮発車時点で直特・特急の2分後追いですから、フリークエンシーの向上効果はあまり見込めないものの、近鉄線直通の利便性に加えて直特・特急の混雑緩和という意味合いも大きそうです。1998年2月(山陽との直通特急の運行開始直前)まで、昼間の阪神間の速達列車は毎時10本(特急5本+快急5本)で便利だったのですが。


1番ホームです。構図がアーチに引っ張られて自然に上へアオリがちになってしまいますね。


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ホームの点字ブロックの縁にはLEDが埋め込まれており、電車到着時には進行方向へ流れるように光り、発車時には点滅して知らせてくれます。なかなか美しいのでこの駅を訪れられた際には是非ご注目を。蛇足ですが、台北の地下鉄のホームにもこのようなランプが埋め込まれていて、あちらは音声での案内が省略されており、いきなり電車が入ってきて驚いた記憶が。


西改札口から降りてきたところです。まだ天井の配線・配管が剥き出しになっていますが、もうすぐ綺麗になることでしょう。正面左が2番ホーム(なんば線快急)、左が1番ホーム(梅田行き)、右が3番ホーム(姫路方面行き)。以前は梅田方面へ向かう場合はホーム階へ降りる前に先発列車を確認しなければなりませんでしたが、改良後は何も考えずに1・2番ホームへ進めばOKです。


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快急が出発したあとの中線です(降車ホーム側から)。


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梅田方へホームを進んでいくと、今回の改良工事で新設された東改札口へのエスカレーターが現れます。この出口の供用が始まるまで、梅田方面から2本続けて電車が到着した際に人の流れが詰まってしまい、大渋滞を起こしてしまっていました。


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エスカレーターを上がったところです(今回は元町下車なので改札外には出ませんでした)。壁面はレンガ積み風で、ダウンライトがアクセントとして使われており、なかなかシックで高級感のある雰囲気です。


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今回撮影は実施しませんでしたが、梅田方先端には将来を見据えたホームの延伸部分があり、実際に供用が開始されると近鉄の21m車10両対応となるようです。途中駅のホーム延伸も必要なので、実際に10両フル編成が入線するのはまだまだ先の話になりそうですが。次なるトピックとなりそうなのは、今年3月にデビューする近鉄の新型観光特急、『しまかぜ』の三宮入線でしょうか(運行開始時点では阪神乗り入れ対応は準備工事に留まるようです)。また折を見て、完成後の駅を見学に訪れたいと思っています。


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コメント

三宮の駅に近鉄奈良行きかあ・・・
そういう時代になったんですね。
大阪には4年ごぶさたなので、
僕の中ではまだ奈良へは難波始発のイメージしかないです。

しかし、駅の雰囲気もかなりレトロですね。

kenさん

大変ご無沙汰しておりますwink

阪神・近鉄の相互乗り入れ運転も気付けばもう5年目に入っているのですが、生駒の山を登っていく阪神電車とか、六甲山の麓を走る近鉄電車など、一昔前ならば法螺話扱いされていたものが今や日常のものになっているのですからスゴいですね。首都圏ならば大手民鉄同士の相互乗り入れなんて珍しくも何ともないですけれど、関西では唯一ここだけなので、たまにしか乗る機会が無いだけあって何時まで経っても新鮮なままです。

新装された阪神三宮駅、私は行ったことがないのですが、同じ港町の横浜にあるみなとみらい線の馬車道駅のような雰囲気でしょうか。私が神戸出身ということもあって思い入れも深いのですが、他県や海外からのお客さんを迎えるのに相応しい、瀟洒な駅になったなと感じました。

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