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2013.07.06

タリス(Thalys)の旅 (3)ベルギーは車窓観光で

ということで列車はオランダへ向けて再出発。南駅を出ると都心部を抜ける地下線に入り、地下駅のブリュッセル中央駅(紛らわしいですが駅名の由来は北駅と南駅の中間にあるからで、実質的なターミナル機能は南駅が受け持っています)、そして地下線を出たところがブリュッセル北駅。在来線のインターシティは停車するが、高速列車のThalysとICEは通過となる。



これら市内の3つの主要駅を過ぎるとリエージュ・ケルン方面へ向かうルートと別れ、次の停車駅のアントワープを目指す。ほぼ全線で300km/h走行が可能なパリ~アムステルダム系統だが、ブリュッセル~アントワープ間のみがその例外。一応前半のブリュッセル~メッヘレンは新線のようだが、後半のメッヘレン~アントワープの在来線区間も含め、スピードは時速100キロ台後半くらいまでしか出ない。そんなわけで流石の超高速列車も、この区間は客車列車のインターシティと歩調を合わせての行路となる。

南駅を出発して20分位したところで車内改札。13号車はほぼ全員がパリからの乗り通し組なのだが、一方で乗務員の方はブリュッセルで入れ替わっているようだ。車掌のおじさんの後ろからはカートを押したアテンダントが再登場。今度はヴィエノワズリー(菓子パン)を載せてきており、先般の朝食だけではちょっと物足りなかったので有難くいただくことにした。これらの様子から推し量るに、あくまで三国間直通の列車ではあるものの、実態としてはパリ~ブリュッセルとブリュッセル以遠の二本の列車を繋ぎ合わせたような格好である。

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ほぼ中間地点のメッヘレン駅では、赤信号に引っ掛かり一時停止。

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既存の線路をトコトコと進み、ブリュッセル南駅から35分、アントワープ中央駅の地下ホームに到着する。地上ホームは頭端式構造になっているが、6年前にこの地下を通る新線が開通し、アントワープ中央駅を始発・終着としない列車も方向転換なしで発着できるようになった。

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ベルギー第二の都市、アントワープ。日本人にとってはやはり『パトラッシュ、僕もう疲れたよ…』の名セリフが生まれた地?として名高い。アントワープ(Antwerp)は英語読みだそうで、オランダ語ではアントウェルペン(Antwerpen)、フランス語ではアンヴェルス(Anvers)である。街自体は勿論のこと、国の重要文化財に指定された中央駅駅舎がなかなかの見物だそうで、窓を通して眺める地下ホームも凝ったデザインだ。

駅停車中に女性アテンダントがお皿とゴミを回収に来て、「コーヒーか紅茶はいかがでしょう?」と勧めてくれたため、今朝2杯目のホットコーヒーを。パリ~ブリュッセルを担当した男性スタッフ共々、にこやか且つキビキビとした対応は二重丸である。航空機を意識したThalys1等車のサービスだが、景色が見られる分だけ鉄道の方がずっと楽しい。やっぱりヨーロッパは列車で周遊するに限るね!

アントワープ中央を出ると、列車は再び高速新線区間へ。2009年にベルギー・オランダ国境をはさむHSL4号線(ベルギー側)およびHSL南線(オランダ側)が開通し、インターシティで3時間を要していたブリュッセル~アムステルダム間が2時間に短縮された。

ここからロッテルダムまではとにかく早い。パリ~ブリュッセルと同じく最高300km/h運転となるが、高架ではなく地上走行のうえ、線路の近くに立つ建物が増えたり多くの区間で高速道路とぴったり併走したりと、スピードを実感できる対象物が段違いに増えたせいもあるだろうか。車窓の流れのあまりの速さに目が回る。ベルギー・オランダ国境は判然としなかったが、酪農王国へやって来たサインとして、羊の遊ぶ牧場が高速列車からでも眺められるように。

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河口近くで川幅が1km以上あるライン川の支流のひとつを渡ると、ロッテルダムはまもなく。ここまでフランスとベルギーの通行方向に合わせて線路の左側を走ってきたが、在来線への合流点で立体交差によって入れ替わり、オランダ方式の右側通行に変わる。

ロッテルダム港(ユーロポート)の最上流部付近にて新マース川をトンネルでくぐり、右岸へ渡ってすぐの所がロッテルダム中央駅(Rotterdam Centraal)。アントワープからは30分、遅れはわずか1分と時間通りの到着である。切符はアムステルダムまで有効なので、もし悪天候ならばそのままアムステルダムまで乗り通して美術館巡りに切り替えるつもりだったが、文句なしの晴天なのでそのまま「プランA」を実行することに。パリからは2時間37分と、新幹線で東京から大阪へ移動するのと同じ時間で3つの国をまたいでしまった。1等車だと色々と飲み食いするぶん余計に短く感じるが、まぁ…、再度乗車する機会があれば2等でいいかな。

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ロッテルダム中央駅は改築工事が大詰めを迎えているところ。オランダといえばアバンギャルドな現代建築の宝庫としても世界に知られる国であるが、そのデザインの先進性はプラットホームへ降り立った瞬間からもう感じることが出来る。最近大阪駅がヨーロッパのターミナルを髣髴とさせる造りになったが、やはり本場に立つとそのレベルの違いをまざまざと見せつけられる思いだ(どうして大屋根の下に二重に屋根を付けるというマヌケなことになってしまったのか…)。

それにしてもこちらは寒い!! フランスで過ごした3日間は連日最高気温23~4度Cだったのだが、こちらはまだ午前10時とはいえ、大体10度Cちょっとといったところ。初夏から早春へ季節を2ヶ月ほど巻き戻したような感覚である。ようやく今回の服装のチューニングに気候が追いついたか。

次回からはオランダ編です。


【動画】タリス(Thalys)の旅 パリ北駅(フランス)→ロッテルダム中央駅(オランダ)
     (前のエントリに貼り付けた動画と同じものです)

(2013.04.18)

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ブリュッセル南駅からアムステルダム中央駅までのThalysの前面展望です。ノーカットで1時間47分、1080p対応なので大画面でじっくりとご覧ください。

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