« フランス2013 (3-7)光芒四射の中心で~エトワール凱旋門展望台~ | トップページ | タリス(Thalys)の旅 (2)時速300kmのダイニング・ルーム »

2013.07.02

タリス(Thalys)の旅 (1)花の都発、花の王国行き~パリ北駅にて~

4月18日、木曜日。列車の出発時刻が早いので用心して目覚ましを二重にかけておいたが、無事に予定時刻の5時40分に起床。身支度と荷詰めもスムーズに終わったのでしばらくテレビでも見て過ごし、6時半前にチェックアウトする。ご主人が「出発前にコーヒーでもいかがですか」と勧めてくれ、お言葉に甘えたので実際にホテルを出たのは更に10分後となった。なかなかナイスステイでしたよ、オテル・ショパン。

まもなく夜明けを迎える街を歩き出し、メトロ8号線と4号線を乗り継いでパリ北駅へ移動。距離は大したことないが早朝なので双方とも運転間隔がやや開いており、万一のトラブルを考慮してかなりの余裕をみておいたつもりが、駅に到着したのは列車の発車30分前だった(コーヒーの件もありましたが)。



さてこのパリ北(Paris Nord)駅、パリの六大ターミナル駅では最も乗降客数の多い駅だそうだ。これは地下ホームに発着するRERも含めた人数だと思われるが、私もシャルル・ド・ゴール空港からのRERで下車したことはあるものの、地上ホームを利用するのは初めてである。高速列車が発着する4つのターミナルの一角でもあるが、国内線のTGVよりもイギリス・ベルギー・オランダ・ドイツといった近隣諸国へ向かう列車が多数派を占める、パリの鉄道ターミナルの中で最も国際色の豊かな駅だ。

20130418070409s

20130418070720s
《(上2枚)パリ北駅・地上ホームにて》

朝早くだが駅は大賑わい。暖かな飴色の照明が広々とした構内を浮かび上がらせているが、まだ日が出たばかりの時刻なので照度不足で薄暗い。とはいえこの控えめな明かりこそが駅の重厚さを一層引き立てているとも言えるのだが。通勤ラッシュにはやや早い時刻だが、地上ホームへ到着する近郊列車Transilienからは沢山の乗客が吐き出されている。自転車を押して出てくる人も。

TGVやThalys・Transilienは改札のないホームから直接乗り込むことが出来るが、ロンドン行きのEurostarだけは別。イギリスはシェンゲン協定に加盟しておらず、乗客は北駅でイギリスの入国審査を受けるようになっており、Eurostarの発着ホームは壁の向こう側。開放的なヨーロッパの駅にあってここだけは特異な雰囲気である。手続き上出発の30分前までに駅に着いておかなければならないらしく、鉄道というよりは飛行機に乗るようなイメージか。

20130418070253ss
《2階のユーロスター出発ホーム入り口》

今回使用するチケットはこちら。行き先はアムステルダムとなっているが、購入後旅程の変更があり、実際に利用するのはロッテルダムまでの予定である。運賃は1等車で78ユーロ(約9,600円/アムステルダムでもロッテルダムでも同額)、こちらも一昨日のリヨンからの帰りのチケット同様、特別なキャンペーンでない限り同区間での最安の運賃となる。2等車ならば35ユーロ(約4,300円)からあるのだが、手配を始めた時点で既に最安のプランが売り切れており、ついカッとなって…ではないが思い切って1等車にしてみたのだった。一応、今回の旅で唯一の長距離列車だから、というエクスキューズを用意してはいたのだが、それもリヨン往復が追加された結果、あえなく無効になってしまうことに(苦笑)。

Paris_amsterdam

出発20分前を切ってから発車案内板(下の写真)を見にいく。リヨン駅や東駅のようにLEDや液晶に置き換えられた駅もあるが、北駅では昔懐かしのパタパタ方式が現役。経由地・行き先を26文字のアルファベットとハイフン・ピリオドのみで表現できるため、文字数の制限はあるものの駅名の追加・修正の度の書き換えが不要なのが、日本のパタパタに対する有利な点である。

20130418065656

で―― 発車番線、7時05分には出る筈なのだがまだ表示されていない。ほどなく「出発ホームは数分後にご案内いたします。しばらくお待ち下さい」と構内アナウンスが入ったのだが、数分経過したのちにまた「間もなくご案内します」と、まるで蕎麦屋の出前みたいなことをやっている。結局10分前くらいになって漸く「9」の表示が現れ、案内板の下に溜まっていた人の塊がゴソっと動き出した。後ほど駅構内で撮影した写真をチェックしていると、7時の時点でまだ列車の姿が無かったので、こちらにしては相当慌しい入線となったようだった。

----

Thalys9309 Paris Nord(07:25) → Rotterdam Centraal(10:02)

20130418071445s

20130418071550ss

7時25分発、オランダ・アムステルダム中央行きThalys(タリス)9309列車。途中停車駅はブリュッセル南、アントワープ中央、ロッテルダム中央、スキポール空港である。平屋のTGVと同型の車両だが、Thalysのイメージカラーであるワインレッド一色で塗られた機関車が異彩を放ち、TGVよりもワンランク上のプレミアムトレインであることを強く主張している。いっぽうでブリュッセルまでは最短30分間隔の高頻度で運転されており、国際列車という言葉のイメージから連想させられるある種の「敷居の高さ」を露ほども感じさせない、カジュアルなビジネス特急としての顔も併せ持っている。途中ブリュッセル南止まりの編成を後位に連結しているが、そちらには9409という列車番号が個別に与えられていた。

Thalys_hp
《オサレ感全開のThalys公式サイト》

さて、アムステルダム行きの編成はプラットホームの大屋根を外れた更に先に止まっている。機関車3両分余計に歩いたことになり、ホームの根元からは300m近くあっただろうか。不動産屋の広告でも3分以上掛かる距離である。ここまで来ると上屋がないので、悪天候の日なんかは大変だろう。

20130418071941s

20130418072021s

20130418072035s

13号車ドアから列車に乗り込む。パリ北駅発の列車の改札は乗車口で行われており、「ウェルカム・アボード!どうぞよい旅を!」(←フランス語が分からないので想像)のメッセージを受けて車内へ。

20130418072145s

車内はこんな様子。ワインレッドの座席をはじめとしてインテリアは全体的にシックな色合いでまとめられ、ラクロワデザインのTGVの軽快さとは対照的である。1等車なので客層はやはりお上品。満席ではなく比較的余裕があったが、2等車はどうだろう(パリ~リヨン間は往復とも満席でした)。

20130418072317s
《Thalys1等車・車内》

私の席は進行方向左側の1人掛け。進行方向向きで窓位置も完璧である。動物の耳を思わせる大きなヘッドレストに座席と同色の枕が付き、スイッチを操作すると「ブーン」と音を立てて動作する座面チルト機構つきの電動リクライニングシートとなっている。座席自体はなかなかどっしりとして悪くないのだが、やはり味噌をつけるのがシートピッチの狭さ。TGVシリーズに居住性を期待してはいけない、というのはよく理解しているのだが…。座席を見てまず脳裡に浮かんだのが、リニューアル前の伊勢志摩ライナーのデラックスシートだった。
*1等車ではWi-Fiが無料で使用できます。

ホームへの案内開始が10分ほど押したので出発もやや遅れるかと思いきや… なんと定刻通りに列車が動き出す。まさか10分で全員が乗りきれるとは考えていなかったので、予想外の出来事にこの→ Σ(゚д゚;) 表情。だって先頭まで400m、きびきび歩いても5分掛かるんですよ…。

そんなこんなでパリ北駅を出発である。

(2013.04.18)

〔関連記事〕
パリ・リヨン駅(TGV南東線) / パリ東駅(TGV東ヨーロッパ線・ICE)


« フランス2013 (3-7)光芒四射の中心で~エトワール凱旋門展望台~ | トップページ | タリス(Thalys)の旅 (2)時速300kmのダイニング・ルーム »

コメント

タリス乗ってきました。 chikocrapeさんの旅行記を参考に、無事乗ることが出来ました。ネットで購入した切符が進行方向逆だった以外は、楽しめました。次回は是非、1等に乗りたいです(^^)。

naitya2000 さん

お役に立てて良かったですgood ヨーロッパの特急は座席の向きが固定なのが困ったものですね。窓側なのに壁の真横で景色が全く見えない、という悲惨な状況も珍しくないですし。私も次はユーロスターに乗ってみたいですbullettrain

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/224041/57697943

この記事へのトラックバック一覧です: タリス(Thalys)の旅 (1)花の都発、花の王国行き~パリ北駅にて~:

« フランス2013 (3-7)光芒四射の中心で~エトワール凱旋門展望台~ | トップページ | タリス(Thalys)の旅 (2)時速300kmのダイニング・ルーム »

スポンサーリンク

Blog内検索

Amazonでお買い物しませんか?

無料ブログはココログ