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2013.10.18

オランダ (7-2)オランダ絵画の殿堂~アムステルダム国立ミュージアム~

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《アムステルダム国立ミュージアム・外観》

というわけで、オランダ国内最大の美術館・国立ミュージアム(Rijksmuseum)である。実はこの美術館、10年前の2003年末から長期の改修工事が実施されていたのがこのほど竣工し、つい11日前にグランドオープンを迎えたばかり。ガラス天井を通して外光がふんだんに射し込むエントランスホールへ入ると、新築の匂いがプンプンと漂っている。

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《アムステルダム国立ミュージアム・エントランスホール》

入館料は15ユーロ(約2,000円)。余裕で丸一日過ごせる規模の美術館を2時間強で見て回らなければならないのは少しもったいないが、どうせオランダ滞在中に一日くらいは雨の日があるだろうと思って予定を組んでいたのが、予想外に晴天続きだったために街巡りに回してしまった分のしわ寄せがこちらに来てしまった結果である。ハーグ市立美術館やキューケンホフ公園でもそうだったが、入館・入場時のチケットチェックは券面に印刷されたバーコードを読み取る仕組み。フランスの美術館とは違って荷物チェックは行われないため、入館は極めてスムーズである。

持ち時間が短いので、まずはこの美術館最大の目玉である、レンブラントの『夜警』へ直行。言わずと知れたレンブラントの代表作だ。今回の全館リニューアルで、この絵のための「夜警の間」が誕生している。

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縦3.6m・横4.4mという巨大さには圧倒されるが、なにせ今までうんざりするほど文献で見てきた超有名作品なので、「ああ、やっぱり本物も同じだねぇ」などという、ミューズに張り倒されそうな感想しか出てこない。当時の集団肖像画のセオリーからするとあまりに邪道過ぎたために依頼主に大いに不興を買ってしまい、それが引き金かどうかはまた別として、制作当時絶頂期を迎えていたレンブラントの人生の歯車がここから狂い始めていく。そんな曰くつきの作品が数百年ののちに彼の代名詞として斯様に祭り上げられているとは、レンブラント本人もよもや思ってはいなかったことだろう。

…ちなみにこういうの↓が正統派の集団肖像画。制作料は依頼者全員の割り勘が多かったため、顔や体の大きさがほぼ統一されており、描き手の創作性が介入する余地がないというわけ。夜警の制作料も割り勘だったそうだが、売れっ子アーティストで天狗になっていた(かもしれない)レンブラントは、縛りを無視してやりたい放題。そりゃあ怒られるっしょ。

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館内はノーフラッシュならば撮影自由なので、絵には絶えずカメラが向けられている。どうせ民生用スチルカメラの画質なぞたかが知れているのにこんなモノ撮ってどうするの、とか思いつつ、私もついつい。自分のカメラの面倒も見られないお馬鹿さんのフラッシュが光る度に係員から注意が飛ぶのだが、一体この人達は一日何回「No Flash, Please」と同じ台詞を繰り返さねばならないのだろうか…、と、ちょっとだけ同情してしまう。

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世界三大絵画の一枚として称されることもある夜警。モナ・リザに続いて今回これを目にしたので、あとはプラド美術館にある『女官たち(ラス・メニーナス)』を残すのみだが、完全制覇はいつのことになるのやら。きっと今度も鑑賞は二の次で、相見えたことだけに満足してしまうのだろうけれど。

夜警の間の手前の部屋は「栄誉の間」。日本人が大好きなフェルメールの、『牛乳を注ぐ女』『小路』『恋文』『青衣の女』の4点がこの部屋に一挙にまとめて展示されている。『青衣の女』は2年前に京都へやって来た際に見ているが、あとの3点は今回が初めて。フェルメール好きではないのであくまでニュートラルな視点で鑑賞するのだが、それでも『牛乳を注ぐ女』はラピスラズリの色合いが絶妙で、薄暗い部屋に射す光の描写や静物の質感も素晴らしい。

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こちらは同じく栄誉の間から、フランス・ハルスの『陽気な酒飲み』である。ハルスは粗い筆致と笑顔の肖像画が多いことが特徴。画風が明るく親しみやすいうえ、今回の旅で長逗留?したハーレムで活躍した人物ということで、今回の旅を契機に今後注目してみようと思った画家である。ハーレムの街に彼の美術館があり、立ち寄る時間が作れなかったのが残念だ。

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こちらも入れなかったハーレムの聖バフォ教会の内部を描いた、ピーテル・ヤンス・サーンレダムの作品。

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栄誉の間の全景。

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ここから見た夜警の部屋。

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あとの部屋は広く浅くというスタンスでサーッと見て回る。1885年に開館したこの美術館、時代が下るにつれて内部装飾にデザイナーの意図に反した改造が加えられてきたのだが、それを今回の改修工事で当初の姿に復原したそうである。

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《アーフェルカンプ『スケートをする人々のいる冬景色』》

こちらは美術館の一画にある、クラシックで美しい図書室。

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江戸時代の出島の模型も展示されていました。

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ぶらぶら歩いているうちに時刻は正午前。すぐ近くにある国立ゴッホ美術館にも行きたかったのだが、今回のオランダの旅はこれにてタイムアップのようだ。さあて、お腹もいっぱいになったことだし、日本に帰りますか!

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(2013.04.24)


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<おまけ>
神戸市フルーツ・フラワーパークのホテル棟は、この美術館を模したデザインになっています。どうりでデジャ・ヴ感が!?

Kobefruitsflower

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