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2014.05.22

人と自転車の複々線? 大野川緑陰道路(大野川遊歩道)を散策・その1

 大阪市西淀川区に『大野川緑陰道路』、別名『大野川遊歩道』とも呼ばれる一風変わった遊歩道があるので、一度見てみようと思い、全区間を歩いてきました。



 今回は北東から南西へ抜けるため、遊歩道の北東端の最寄り駅であるJR神戸線塚本駅からスタート。大阪駅からはたった一駅の場所です。3個前のエントリーで取り上げた菊水山駅とは少し性質が異なりますが、JR宝塚線直通の大阪始発・終着列車は普通(各駅停車)でも通過するという駅となっています。

 東口を出ると、いかにも大阪の下町らしい賑やかなアーケード商店街があります。


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▲塚本駅・東口

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▲サンリバー柏里商店街


 目指す大野川緑陰道路へは西口を出ましょう。


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▲塚本駅・西口


 阪神高速11号池田線の高架に沿って、北西方向へ歩くこと10分強。遊歩道北東端の八丁橋交差点に到着です。


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▲八丁橋交差点


 大阪市内にはかつて網の目のように川や水路が張り巡らされていましたが、自動車の普及による水運の衰退や地域の工業化による水質汚濁、そして高潮対策のため、多くの川・水路が高度経済成長期に埋め立てられていきました。この大野川緑陰道路も神崎川と新淀川を結ぶ大野川の川筋だった場所を、1970(昭和45)年から1972(昭和47)年にかけて埋め立てた跡を緑道として整備したもの。交差点名になっている八丁橋も、もともとこの場所にあった大野川に架かる橋の名残です。

 下の写真が遊歩道の北東端。ここから新淀川への合流点にかけて、歩道と自転車道が約3.8km続いています。


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 最初の区間は、歩道の上下線と自転車道の上下線がそれぞれ分離された、合計4車線のいわば「方向別複々線」。“緩行線”の歩道が“急行線”の自転車道をはさみ込む形になっているため、まるで小田急や京阪の複々線区間のようです。


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 歩道は赤茶色・自転車道は青でペイントされており、区分は明快です。
 下の写真は遊歩道の随所にある歩道の平面クロス。自転車道の方には横断歩道が設けられており、横断者がいる場合自転車は一時停止しなければ道路交通法違反となります。


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 沿道はマンションが並ぶ高密度住宅地。


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 以前は川だった緑道なので、車道とクロスするポイントのほとんどが立体交差となっています。ここ以外は周囲の地平レベルに合わせて嵩上げされているため、立体交差の前後には勾配がついています。


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▲(2枚)車道との立体交差


 車道をアンダーパスする部分は歩道幅が狭まるため、ここだけ自転車道は幅広の1車線に。


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▲2車線と1車線の切り替えポイント


 すぐに4車線に復帰し、マンション・アパート群の間をさらに進みます。


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 大野川緑陰道路は、阪神間を結ぶ鉄道路線と計3ヶ所で交差しています。
 最初に交わるのはJR東西線。線路そのものは地下を走っており、ここには西淀川区役所とJR東西線御幣島(みてじま)駅が接する歌島橋(うたじまばし)交差点があります。国道2号線と淀川通・みてじま筋の3本の幹線道路が交わる、大阪市内でも屈指の交通量を誇る交差点ですが、緑道の方はこの交差点のすぐ南東側を信号なしでアンダーパスしていきます。ちなみに交差点名の歌島橋も、緑道が川だった時代の名残。


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▲国道2号線をくぐるアンダーパス

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▲JR御幣島駅の1番出入口前。案内サインが小さすぎる気が…


 更に南へ。川の埋め立て前には跡地を高速道路にする計画もあったそうなのですが、環境の悪化を懸念した住民の反対により計画は白紙撤回され、こうして緑地帯に。同時代、実際に道路建設へゴーサインが出された例としては、韓国ソウル市の清渓川を暗渠化してつくられた「清渓高架道路」がありますが、あちらも2003年に撤去され、現在は河川を復元した遊歩道となっています。大野川緑陰道路に関していえば、経済成長に邁進するあまり環境保護など等閑に付されていた時代としては大英断だった、と評すべきでしょうね。


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 歌島橋から500mほど歩いたところで、阪神高速3号神戸線および阪神本線と交差。一番近い駅は姫島駅で、東へ400mちょっとです。


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 ここまでで行程の3分の1。八丁橋交差点からは一直線に進んできましたが、この先は緩やかなカーブが現れます。(その2へ続く)


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