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2015.03.10

新幹線公園(大阪府摂津市)・その2(みかん列車のEF15編)

 新幹線公園には“看板車両”の新幹線0系のほかに、もう一両の保存車両が展示されています。



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 【国鉄EF15形電気機関車】の120号機です。貨物列車用の機関車で、戦後の貨物輸送を担うべく1947(昭和22)年から1958(昭和33)年にかけて計202両が製造されました。こちらの120号機は1954(昭和29)年生まれで、新鶴見機関区→宇都宮機関区→新鶴見機関区と転配されたのち、1970(昭和45)年からは大阪の竜華機関区に所属。以降1983(昭和58)年に廃車となるまで生涯の半分近くを阪和線・紀勢本線で過ごし、和歌山特産の紀州みかんの輸送などに従事していたそうです。設計としては古い形式になりますが後輩による営業運転は1986(昭和61)年まで続き、戦後の復興期からバブル期突入前夜まで、日本が活力に満ちていた時代を縁の下で支え続けました。みんなの憧れだった新幹線0系とは比較にならないほどに地味な車両ではあるものの、その功績の大きさという点では0系にも決して劣らぬ偉大な車両といえるでしょう。

 角度を変えて眺めてみます。私は「JRネイティブ世代」なので残念ながら現役時代にお目に掛かったことはないのですが、それだけに見慣れないスタイルに興味津々。


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 EF15の特徴であるデッキ付近を拡大。このデッキ、機関士の乗降がラクだったり入換作業の際に作業員が添乗する場所となるなどの利点があったようですが、順序としてはまず先輪(せんりん/走行の安定性を高めるために動輪の前に設置した車輪のこと)を配置するという目的があり、その“余った”スペースに先輪の保護を兼ねてデッキを設けた、ということになるようです。


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 動輪と台車の板バネです。EFということで動輪はぜんぶで6軸となっています。


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 このEF15も0系と同じく、日曜日の一部時間に車内が公開されているため、中を見学してみることします。

 機関車なので車両の前後に運転台があるわけですが、じっくりと運転席が観察できる、入口とは反対側の運転台へ向けて車内を移動。床は板張りとなっています。狭い通路を抜けていくのですが、左右の2本の通路に挟まれて様々な機器が高密度に配置されており、なんだかUボートのような潜水艦の中を探索しているかのようです。


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 機器の説明も掲示されているのですが、残念ながら機械工学・電気工学の知識がなければ理解できない内容です。


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 反対側の運転台に到着です。こちらは0系の運転台以上に狭いので、24mm相当のレンズでは大苦戦。


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 運転台中央から運転席と助手席を。


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 運転席から出入口を眺めると、このような視点となります。


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 その出入口の正面の壁。


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 電流・電圧計、空気圧力計、速度計…といった計器類。


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 速度計を拡大。120km/hまで刻まれていますが、営業最高速度は75km/hでした。


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 マスコンを拡大。細かくノッチが刻まれていることから分かるように、機関車の力行は非常に繊細な操作を必要としました。その為、ほとんどの人間が利き手となる右手で操作するようになっています。先の新幹線も同様に、高速域では常に力行状態となるためにブレーキよりもマスコン操作が重要という理由で、マスコンが右側に配置されているということです。ちなみにこの車両のマスコンも実際に操作が可能。フールプルーフの観点から、進段の際にはレバーを握りながらでないと動かないようになっています。


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 ブレーキハンドル…は、やはりこちらも撤去されていました。


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 足元には警笛ペダルとその他諸々。ゴチャゴチャしているところが旧型機関車らしいです。


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 ひとしきり観察を終えたので入口へ戻り、最後にデッキを車内から撮影。ここへ立って究極のかぶりつきを楽しんでみたかったものです。


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 さてさて。先述のように公園の南側には大阪貨物ターミナル駅が広がっているわけですが、EF15形の見学中からJR東日本の発車メロディ(JR-SH5)が構内じゅうに響き渡る大音量でエンドレスで流れており、回転灯もクルクルまわっています。ははーん、これは列車が入線してくる合図だな… ということで金網越しに構内を眺めていると――。


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 なんか隠し撮りみたいになってしまいましたが(笑)。もともと構内で待機していたコンテナ編成に、機関車の連結された別のコンテナ編成がドッキングする様子です。

 作業員と機関士が無線で連携を取り、ソフトに「ガッチャン」とぶつかって連結完了。


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 作業を終えた列車は、すぐに目的地へ向けて出発していきました。21世紀における鉄道コンテナ輸送と、その様子を暖かく見守る大先輩のおじいちゃん、の図。


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 新幹線公園を味わいつくし、次の訪問地へ向けて公園を離れます。再び鳥飼車両基地の前を通過していきますが、いやに中央環状線の路肩に停車中の車が多いなと思っていたら、金網越しに新幹線を眺める親子連れが沢山(下の写真)。これだけ「見学者」が多いのだったら何かしらの施設を用意すればいいのに、と考えるのですが…。一応、地元の市民グループがJR東海に対して要望を出してはいるようですが、あの会社のことですから儲からないことはやりたがらないでしょうね、きっと。


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 次回へ続きます。


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