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2015.11.05

15/10/06 (9)新潟BRT「萬代橋ライン」に乗ってみる(前編)

 さて、交通界隈では何かと話題の新潟BRT(愛称は「萬代橋ライン(ばんだいばしらいん)」)です。このBRT、まず結論から先に申し上げると飽くまでも「自称」BRT、つまり先進国から中進国・発展途上国に至るまで世界の各都市で既に多大な実績を上げている国際基準のシステムに照らし合わせたならば、とてもBus Rapid Transitを名乗れるほどの水準に達してはいないものです。そもそも「低コストで軌道系交通と同等の高速かつ定時性に長けたサービスを提供する」というのがBRTという概念の肝のはずなのですが、新潟の場合は「運転手の人員不足を路線のリストラによって埋め合わせる(=利便性は二の次)」という後ろ向きな目的が出発点のため、BRTという言葉の清新なイメージと実際の運用とが大きく乖離することは計画段階の時点で既に宿命付けられていたもの。その点に関しては市民をはじめとして識者?やバスファンなど様々な立場の人々からのダメ出しがとっくに出揃っているため、私が特に付け加えることも無さそうです。ついでに言うとこうして現地で実見したならば新たな“気づき”が得られるかというと恐らくそれも無いだろう、ということで、オペレーターである新潟交通に責任を転嫁して終われるような問題ではないと認識したその上で、ダメっぷりの再確認という不毛な作業に終始しそうではありますが、まぁとにかく乗ってみることにしましょう。



 こちらはBRTの青山停留所。「イオン新潟青山店」の敷地の南東の角に位置しています。一部の便が更に郊外の「西部営業所」やイオン至近の「青山本村」「青山一丁目」を発着したりしますが、基本的にはこの青山停留所が始発・終着となります。


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 青山停留所はBRTと郊外路線の結節点として位置づけられており、乗車用・降車用合わせて6つのバスバースが設けられています。まもなく支線系統のバスがやって来る6番のりば(下2枚目の写真最奥)には10名ほどの乗り継ぎ客が待っていました。細長い造りなので、乗り換えの際の歩行距離が長くなるのが難点でしょうか。


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 こちらがBRT(と一部郊外からの直通系統)専用の発車バースとなる4番のりば。案内表示は一般路線の緑に対してBRTのイメージカラーである赤で区別されており、視覚的にも分かりやすいです。


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 駅名標・路線図・時刻表と各種インフォメーション。駅ナンバリングも実施されており、ぱっと見れば路面電車(トラム)の停留所のよう。これらに加えてスタッフも常駐し、新システムに不慣れな乗客の案内にあたっていました。


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 郊外側のターミナルということで、液晶画面による乗り換え案内も設置されています。新潟駅前行きBRTと郊外系統の発車時刻に加えて、新潟駅からの上越新幹線の発車時刻まで案内されていました。BRTについては新潟駅前への到着時刻も表示されていますが、後述のように専用レーンや優先信号が整備されているわけではないので、あくまで到着「予定」時刻です。なお、この案内はバス車内の液晶でも同じ内容が表示されています。


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 今の時間帯は5分間隔での運転。先発の15時30分発の便はBRT専用車として新規導入された連接バスではなく普通のバスで、BRTのマークが描かれたプレートを前面に掲示してある他は一般の路線バスと共通の車両です。連接バスの充当便は時刻表でも明示されていますが、次の便は15時55分発。そして先月26日からは連接バス充当便に関しては快速運転を実施するようになり、私が下車する礎町(いしずえちょう)には停車しないため、このまま先発のバスに乗車することにしました。


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 こちらがその快速運転の告知。途中14停留所中3停留所のみ停車と随分思い切った設定ですが、実は前後の各停便とは所要時間はまったく同じ。各停便の追い越しも行わないので、速達が目的ではなく定員が多いが故の降車の際のロスタイムを通過運転によって相殺するという形なのでしょう。海外のBRTで使用される連接バスだとこのロスタイムをなくすために車内での運賃収受を行わず、全部のドアを乗降兼用にして駅に改札を設置するというスタイルになっていますね。


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 さて、こちらは先だって観察しておいた新潟駅前バス停の様子です。万代口の改札を出て左前方へ進むとすぐという「一等地」に設けられており、遠方から来た乗客でも迷わず辿りつける場所。こちらにも案内スタッフが常駐しています。


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 液晶の乗り換え案内。この先古町・市役所前・青山の3停留所が支線系統との結節点となっているため、支線の発車時刻(右画面)は3ページにわたって切り替え表示されています。BRTの各停留所到着時刻についてはこちらもあくまで「予定」なので、鉄道と違って支線の発車時刻から逆算しての便の選択は遅延による不接というリスクを伴うというのがやはり最大のウィークポイントか。


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 BRT用のバスバースは2つ用意されていましたが、現在のところは奥の0番のりばのみが使用されている模様です。連接バスは快速運転なので、乗車口の案内スタッフも通過となる停留所への乗客が誤乗しないようにと神経を使っているようでした。


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 BRTの運賃は全線均一で大人210円ですが、新潟駅前-駅前通-万代シティの区間のみを乗車する場合は100円となります。BRT⇔支線系統の乗り継ぎに関しては新潟交通のICカード『りゅーと』使用の場合は路線分割前の運賃がそのまま適用されますが、現金やSuica・ICOCAなどの互換利用が可能な交通系ICカードの場合は「のりかえ現金カード」というICカードを新潟市から発行してもらわなければ乗り継ぎ割引が適用されないという謎の仕様となっています。私のようなその場限りの旅行者がBRT⇔支線系統の乗り継ぎを実践する機会はまず無いはずなのでヨソモノに対しては無関係な話ではありますが、なぜこのような制限を設けたのかについては不可解でしかありません。

――と、ごく簡単に概要を説明したところで、次回は実乗編です。

(2015.10.06)


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