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2016.09.22

16/09/06 (2)○(まる)い市電に、初乗車

 中島公園を南東から北西へ横断し、札幌市電の「中島公園通」電停へ。ここから市電に乗って、札幌市資料館最寄りの「中央区役所前」電停へ向かいます。


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 私が物心ついた頃から走っている(後ほど再び言及しますが、幼年期にこの市電の沿線に住んでいたことがあるのです)丸っこい顔の電車が元気に頑張っている様子を久しぶりに確認し、思わず笑みがこぼれたり。それも勿論嬉しいのですが、なにより今回注目したいのは電車の先頭に掲げられた方向幕(LED)です。


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 燦然と輝く「[内回り] 循 環」の文字。長らくこの市電は西4丁目とすすきのの間を往復する運行形態をとっていたのですが、2015年12月、遂に悲願であった西4丁目~すすきの間を短絡する新線が開通(正確には1973年以来の復活)。同時に電車の運行は環状となった路線を周回する形態が基本となったのです。

 電車の撮影のために一本見送って次の電車を待っているうち、逆の外回りの線路を超低床式LRV・愛称「ポラリス」が通過。オールドタイマーが健在の一方で、路線にしろ車両にしろ、新しい風もまた着々と吹き込まれています。ポラリスの試乗の様子もまた後ほど。


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 丸顔電車に乗車。まずは資生館小学校前電停まで、碁盤の目状の街路を北上します。少し混雑していて座席には座れなかったのですが、それは即ち市民の足として愛されているという証拠なのですから、何を残念がる必要がありましょうか……。


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 9ヶ月前までの終点・すすきのまであと1駅を残し、東西に走る月寒通へと入ったその瞬間。それまでの郊外然とした風景から一変、突如として繁華街の真ん中へと飛び込んでいきます。このあまりにもドラスティックな車窓の変化が札幌市電のみどころの一つです。

 すすきの到着。電車はこのまま新線区間へと直通しますが、すすきの自体が繁華街として求心性が高い地区なのと地下鉄との接続駅であることから、乗客がごっそり降りていって車内はガランとしてしまいました。

 下の写真は、すすきの電停停車中に後面展望を撮影したもの。以前は2面1線の配線となっていましたが、ループ化後は方面別に対向式ホームを備えた2面2線の配線へと改められました。電停の資生館小学校前方には西4丁目方面から折り返しが可能な引き上げ線が新設されており、この部分だけは3本の線路が並んでいます。当然、月寒通の車道については電停と引き上げ線のスペースの捻出のために幅員を若干縮小したはずなのですが、もともと1車線あたりの幅が広かったため、どうやら縮小分を車線の幅を狭めて吸収したうえで、従前の片側3車線がそのまま維持されることになったようです。


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 そしていよいよ、新設された全長400mの区間へ。札幌のメインストリート・札幌駅前通の両端それぞれ1車線ずつが市電用に転用された、サイドリザベーション区間となっています。こちらは従前の片側3車線が2車線に縮小されており、札幌都心部の最重要幹線のキャパシティを2/3にしてしまうという大胆な施策には至極驚嘆させられました。


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 新線区間に新設された「狸小路」電停に停車。下の写真は後日、実際に電停で下車した際に撮影したものですが、安全地帯のアイランドへ渡るのではなく歩道から直接電車に乗降できるという、都市の装置として究極のバリアフリーを目指したものとなっています。


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 新線区間の初乗りは瞬く間に終わり、これまた9ヶ月前までは終点だった西4丁目電停に到着。こちらは道路の幅員の関係で対向式ホームに改修できなかったようで、従来の位置に1面だけ残されたホームはすすきの方面行き専用の乗り場として使用し、西8丁目・中央区役所方面行きのホームは狸小路電停と同様に歩道に面した位置に新設されました。ここも地下鉄大通駅との乗換停留所ということで、今度はループの西半分方面へ向かう乗客がごっそり乗車。結局今回の試乗では新線区間を利用する乗客は多くなく、旧・両端駅を境にしてまるで別の電車のような様子となったのでした。


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▲内回り電車後面から西4丁目電停外回りホームを見送って


 このような利用状況になった理由としては何となく察しがつきます。既設区間から新線区間に出入りする際には道路中央と道路端のあいだを車線変更することになるために、交差点を特殊な軌道を描きつつ通過する関係で東西・南北に走る道路の信号に電車だけが割り込むような形になってしまうわけです。いきおい信号の待ち時間も長くなるわけで、「えきから時刻表」の全駅・全列車時刻表によると昼間の閑散時間帯の場合、外回りの西4丁目→すすきの間は所要5分、内回りのすすきの→西4丁目間については何と所要8分と、たった400mを進むだけにしては途方もない時間が掛かっています。それに加えてすすきのを跨ぐ乗車の場合、同電停での時間調整のための停車分が更に追加されることに。大通りのトラフィックの処理を考えると優先信号の導入については現実的ではありませんし、近年では珍しい純粋な路面電車の延伸は間違いなく明るい話題であるというその一方で、残された課題も決して小さくはない、という印象でした。

 日常的に利用するにはちょっと難アリ…な新線区間ではありますが、私のようにループ東側から北側へ向かう需要を新たに創出したという成果もまた間違いなくあるわけで。この新線開通がなければ、私も地下鉄で中島公園から大通乗り換えで西11丁目、というルートを利用していたことでしょう。全線均一170円の環状線として生まれ変わった札幌市電。果たしてこれからどのような変化を街にもたらしていくのでしょうか。

 所定21分のところをたっぷり30分近く電車に揺られ、中央区役所前電停に到着。ここからはひたすら街歩きです。

(2016.09.06)


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