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2016.10.03

16/09/07 (5)留萌本線Part2【往路/留萌→増毛】

 12時17分、留萌を再出発。留萌での所用客の下車が多少あったのですが、末端区間に入っても依然として高乗車率が続きます。廃止までまだ3ヶ月あるものの、それに先んじて「普段着の姿」についてはもう既に追憶の彼方へ。


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 なお、留萌-増毛間には列車の交換設備はありません。従って留萌を出発した列車が増毛まで行って帰ってくるまで、次の下り列車は留萌を出発できないことになります。

 次駅の瀬越の手前あたりで、右手の車窓にはいよいよ日本海が。以降終点増毛まで、国道や建物を間に挟んでではあるものの延々と海沿いを走る区間となります。本州以南ならばそこそこの景勝路線として人気を集めそうではありますが、道内では函館本線の山線・日高本線・宗谷本線・石北本線・根室本線・釧網本線と名だたるS~A級の路線が並ぶ中で、どうしてもそれらのビッグネームの陰に隠れてしまうのでしょう。当然、何度か北海道に足を運んでおきながら今回が初乗車の私が言えた義理ではない、ということで。


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 終焉間近とあって、車窓からは「撮り鉄」のカメラマンの姿を幾度も視認。車内には私のような「乗り鉄」、そしてビデオカメラで車内外の風景を余すことなく記録に収める撮り鉄の一派や、廃止区間にある全9駅(留萌駅含む)の入場券セットを買い求める「蒐集鉄」など、アウトドア派のテツが揃い踏み、といった感じなのでした。

 ちなみに深川-留萌間の平均駅間距離は4.6kmと長めなのに対し、留萌-増毛間は2.0kmと目に見えて密に駅が配置されています。かつて国鉄から第三セクターへ転換した路線が細かな需要を拾うために駅を大量に増設した例を思い起こさせますが、いかんせん海と山の間の狭い平地なので沿線人口も限られ、結局利用には結びついていなかった故の今回の結末となりました。

 海沿い区間に入っても、北海道名物の貨車改造の駅舎が目白押し。やはり内陸部のものに比べると潮風による腐食の影響で劣化のスピードは早いようでしたが、舎熊(しゃぐま)駅の駅舎については美しく修繕されていたのが目を惹きました。


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 路線が終盤に入ると海岸線がやや入り組むようになり、線路の方もカーブを描いていい雰囲気に。


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 最後の途中駅の箸別には“駅前広場”がありました。これがパーク&ライドの駐車場だったら…と、ついつい夢想。


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 廃止される路線と聞くと寂れた沿線風景をイメージしてしまうのですが、線路沿いには人家をはじめとした建物が途切れることはありませんし、並走する国道231号線、愛称「日本海オロロンライン」も、日本海沿いの町々を結ぶ幹線道路として交通量は多いです。つまりは「フレキシビリティには欠けるが大量輸送が可能」という鉄道の特性が全く活かせなくなっているというだけの話で、この地域については「公共交通のピンチ」と言われるまでの危険水域には達していないと結論付けることが出来そうです。なお、留萌-増毛間には沿岸バスの路線バスが1~2時間間隔で運行されているほか、一日1往復限りですが同社によって札幌-増毛間を直結する都市間バスも設定されています。

 そういった理由で悲愴感は一欠けらも覚えないまま、気楽に車窓を楽しむこと30分弱。まるで遊覧船のごとく、増毛の漁港とヨットハーバーの周りを1/4周するような格好で徐行してきた列車は、そのまましずしずと終着駅の増毛駅へ入線。深川からは1時間39分、札幌からだと深川駅での待ち時間を除いて3時間14分の旅でありました。


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▲(2枚)増毛に到着した列車


 まずはお約束の駅名標から。レールファンの間では有名な「ハゲネタ駅名トリオ」ですが、予土線の半家(はげ)が長男、阪急京都線の桂が三男ならば、この増毛駅は次男坊辺りのポジションでしょうか。予土線の行く末も決して安泰とは考え難いものの、三兄弟のうちではまずこの増毛が脱毛もとい脱落。巨星墜つならぬ毛根墜つ、といったところです。私は今のところ薄毛とは無縁なのですが、これらの三駅すべてに現役時代の訪問を果たしたということで、ちょっとはご利益はあるのでしょうか。


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 深川から66.8キロ(営業キロベース)続いてきた線路も、ここでどんづまりに。このまま暑寒別岳の麓を抜けて石狩平野まで線路がつながっていれば、ひょっとしたら運命も変わっていたのかもしれません。


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 現在はわずかな本数の旅客列車が発着するだけの1面1線の棒線駅となっていますが、昔は貨物の取り扱いも盛んに行われていたらしく、ホーム東側には当時の側線群の跡地が残っています。現在のところはまだ牧歌的な雰囲気ではありますが、構内には「葬式鉄」の来襲を見越してもう既に整理用のロープが張られていたのでした。鉄道趣味はライトにもヘビーにも各々好きなスタイルで愉しめばいいと思っていますし、それだけの懐の深さを備えた素晴らしい趣味ではありますが、あの葬式鉄とやらだけはどうにも不健全というか、存在そのものが寛恕し辛いですね。端的に申し上げれば「みっともない」の一言に尽きます。


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 駅舎の周囲をぐるりと回って。駅そのものは無人化されていますが、駅舎内には待合室やトイレのほか、増毛町の特産品を主に扱ったショップが設置されています。


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 駅舎前から駅前広場を眺めて。左端に「富田屋」という駅前旅館として使われていた建物が写っていますが、増毛町の中心部にはこのようなニシン漁で賑わった当時の栄華を今に伝える古い建築が多く残っており、町の見どころとして知られています。


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 12時47分に到着した列車は10分後の12時57分に深川行きとして折り返していきますが、私は一本落とすことに。というわけで3時間後の列車で増毛を離れるまで、町の中心部をぶらり散策してみることにします。

(2016.09.07)


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