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2016.10.21

16/09/09 (4)博物館 網走監獄にて

 正午を少し回った頃、2ヶ所目の『博物館 網走監獄』に到着です。かなり広い駐車場(無料)が整備されているのですが、雨天でも楽しめる貴重な観光施設ということで、先ほどのオホーツク流氷館に輪をかけての盛況ぶり。停まっている車も多く、入口から少し離れた場所に車を停めます。



 入館料金は大人1,080円ですが、ホームページに置いてある割引券を印刷するかスマホの画面に出して窓口で呈示すると10%割引となるので、実質的には970円です。

 ここは野外博物館となっており、敷地内に8棟の重要文化財と6棟の登録有形文化財を含む、明治・大正期の計25の建築が展示されています。早い話がテーマを絞り込んだ明治村のようなものでしょうかね。さすがに25ヶ所すべてを回るのは時間的にも体力的にも少々無理があるので、重文を中心にかいつまんで見学することにしたのでした。

 まずは正門から。「網走番外地へようこそ!」


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 正門を入って正面にある庁舎がさっそく重要文化財です。建物内には旧網走監獄の歴史の解説と敷地内の施設の見どころを紹介する展示コーナーがあり、ざっと目を通しておきます。


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 続いて写真には撮っていませんが「監獄歴史館」へ。こちらは2010年にリニューアルオープンした現代的な施設です。メイン展示となるのは映像シアター。明治時代に北海道開拓を推し進めるべく、囚人たちが過酷な道路建設工事に従事させられる様子が再現ドラマとして上映されています。人がバタバタ死ぬなど愉快な内容ではないので上映終了後には皆さん無言になってしまうのですが(笑)、日本にも「人道に対する罪」が厳然として存在したのだなぁ…と、殖産興業へと突き進んでいた時代のその裏側に埋もれた闇に、そして切っ掛けさえあれば現代のニッポンでもより洗練された形で顕現するであろうアクチュアルな問題として、なかなか考えさせられる内容だったのでした。ドイツ系の夫婦も見学に訪れていたのですが、きっとアウシュビッツと重ね合わせているはずです。

 こちらはコースの途中にあった、囚人の農作業風景の再現。囚人服の色はアメリカの刑務所と同じようなオレンジ色です。監獄歴史館にも、この囚人服を着ての記念撮影コーナーがありました。


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 そして当博物館のシンボル的存在である、「舎房及び中央見張所」へ。中央見張所から放射状に5棟の舎房が延びています。現代のように電子制御による監視システムがなかった竣工当時においては、このようなパノプティコンの思想を採り入れた設計は非常に合理的であったのでしょう。この建物はわりと最近の1984(昭和59)年まで、網走刑務所の獄舎として使用されていたとのことです。


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▲中央見張所


 舎房は5棟とも同じようなデザインなので、適当に2本ほど選んで途中まで歩いてみました。


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 扉の小さい窓から覗き見た、独居房(下1枚目)と雑居房(下2枚目)のようす。


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 極寒の地ということで暖房設備が特に重要ですが、この舎房では廊下の両端に置かれた2台の薪ストーブから発生する暖気をパイプで全館に行き渡らせる、集中暖房方式が採用されていました。


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 奥の方にいたのでこの場では気が付かなかったのですが、鉄筋を伝って脱獄を実行している最中の囚人がいるという“小ネタ”も仕込まれていたのでした。


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 表へ出て、哨舎を手前に舎房を撮影。この敷地内に4棟ある哨舎も登録有形文化財に指定されています。


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 こちらは浴場。限られたスペースで効率的に人数を捌くことが出来るよう、服を脱いで入浴して出るまでの一連の工程は厳密に時間が定められていたとのことです(多分、今の刑務所もそうでしょう)。なお、私は湯船に浸かっている様子を表現した囚人の人形を見て、「なんでこの人たち穴に埋まってんの?」という天然な発言をして母に怒られました……。


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 最後に重要文化財の「教誨堂(きょうかいどう)」へ。入母屋造りの純和風建築かと思いきや、内部へ足を踏み入れるとシャンデリアが特徴的な洋風のしつらえという、和洋折衷のスタイルとなっています。ここでは牧師や僧侶を招聘して収容者を精神的・倫理的・宗教的に救済するための指導が行われていたとのことです。


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 その他、写真には撮っていない建築も含めて、1時間強でサラっと見て回りました。思っていたよりもずっと広く、そして展示の見せ方もよく考え抜かれているのが判る優れた博物館なので、スキマ時間に訪れるのではなく出来ればじっくりと時間を取って見学してみたいスポットなのでした。

 さて、もう午後1時半なのでそろそろ空いている頃でしょ、ということで件のラーメン店を再訪してみたのですが…。おい、まだ駐車場混んでるじゃねぇかよ(怒)。なんだか二人ともテンションがダダ下がりしてしまい、もういいや、別のところにしよう、と同意したうえで改めて選び直したのが……


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 網走駅のすぐ西側という、すこぶる立地の良い場所にある「すき家」でした。牛丼店を利用するのはせいぜい数年に一度くらいのペースなので(母はこれよりずっと少ないでしょう)、久々に味わう牛丼ということでこれはこれで悪くない選択ではあったのですが。そういえば小学生の頃、初めて外食で牛丼を食べたのが当時八景島シーパラダイス内に出店していたすき家でした。この世にはこんなにウマい食べ物があるものなのか!と、非常に鮮烈な印象だったのを覚えていますが、横浜ローカルのおいしい牛丼店として誕生したすき家も、四半世紀ののち本邦を代表するブラック企業にまで大成長を遂げることになろうとは、当時誰が想像したものでしょうか。ちなみに隣の席に座ったのは、レンタカーで道内を旅行中の中国系の家族連れ。日本のB級グルメのお味はいかがだったでしょうか…?

 遅い昼食を済ませたら、相変わらずの大雨続きということでこれにて観光は切り上げて、ちょっと早いですが今日のお宿へ向かうことにしました。すき家へ入る前に最初の給油を行ったのですが、400キロ以上走った時点で給油量は20リットルほどだったため、燃費はリッター20キロと優秀な数値。殆ど信号で止められることなく一定速度で巡航できるという、恵まれた走行条件の賜物です。

 石北本線の線路と並走しながら網走湖の畔に出て、しばらく湖岸を辿った先にあるのが本日のホテルです。

(2016.09.09)


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