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2016.11.09

16/09/11 (4)被災地で奇跡のグルメに出会う

 午前11時25分、池田ワイン城を出発します。道の駅2ヶ所とワイン城で思ったよりも時間を消費してしまい、富良野での滞在時間を考慮すると釧路出発時の目測から逆転して時間がやや押し気味に。というわけで池田から十勝清水までは道東自動車道に乗って遅れ分を取り戻すことにします。まぁ、実際には国道経由でもさほど所要時間は変わらないようでしたが。



 池田ICから高速へ入る際に、ちょっとしたトラブルが。ETCカードが正確にカードスロットへ差し込まれているのにもかかわらず、通信が正常に行われなかったらしくゲートが開かなかったのでした。すると横のブースから係員氏がすっ飛んできて、十勝清水の出口で一般レーンを通ることを申し添えた上で入場の手続きをしてくれました。こういう事態もあるので、確実にゲート前で停止できるような速度で進入しましょう(至極当然の事なのですが、弊Blogの読者のような賢明なる方々ならばともかく、世の中には底の抜けた馬鹿が腐るほど居ますのでね…)。ETCレーンで料金所の係員が通過車両に轢かれて死傷する事故がこれまでに度々起こっているので、係員氏も命がけです。

 池田ICから十勝清水ICまでは約50キロ。そのうち帯広JCTから十勝清水ICまでの20キロ強が3日前に逆方向へ走った重複区間です。今回の旅では急遽ウトロ~斜里市街間を往復することにはなりましたが、それを除けばほぼ完璧な一筆書きルートを辿ることができ、我ながら上手いルート取りだったなと自画自賛です。

 十勝清水ICでカードを係員に渡して出場。車載機での入出場が条件の休日割引もちゃんと適用されました。インターと清水町市街地を連絡する道路は国道274号線。5年前までは道央道東間を往来する車やトラックがビュンビュン行き交っていた道ですが、いまは日勝峠が通行止めになっているために車両の通行はほぼ皆無といった状況だったのでした。

 そのまま国道38号線との交差点へ向かえばいいものを、最短距離に拘泥するためにわざわざ市街地の生活道路へ突っ込むなどといった失笑を買うようなナビをされたりしつつ、狩勝峠方面へ。いい加減にそろそろ昼食を摂る店を見つけなければならないので、「←新得市街」の道路標識に従って新得の町の中へと入っていきます。

 JR新得駅前に来訪者用の駐車スペースがあったので、この駅周辺でお店を探すことに。網走駅横のすき家といい釧路駅前のホテルといい、鉄道利用でもないのにやたらと駅と縁のある今回のドライブです。

 しかし…… 特急が全便停車することからも分かるように十勝地方の主要駅の一つであるわけですが、鉄道の不通の影響でひと気がないところまでは想定内だったものの、駅前にそこそこある飲食店までもが殆ど店を閉めてしまっています。その時は(日曜日だからかな?)と暢気なことを考えていたのですが…。幸い、駅ロータリーに面した『暖笑』という駅前食堂が開いていたので、事実上選択の余地なく暖簾をくぐることにしたのでした。


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 ゴーストタウンそのものの駅前でしたが、中へ入るとお昼時ということもあって結構テーブルが埋まっています。店員さんに「お蕎麦だけは出来ませんので…」(※新得は蕎麦が名物)と断りを入れられたのですが、そうか――。牧歌的な風景に浮かれていてすっかり失念していたのですがここも先日の台風10号による被災地で、町内の上水道が断水していたのでした。店内にも客席から見えない場所には所狭しと空のポリタンクが積まれていまして。普通ならばとても営業を継続できるような状況ではないのですが、がれきの処理やライフラインの復旧などに携わる工事関係者の需要もあるので綱渡り状態で店を開けているようでした。

 私が注文したのは下の写真の天丼。出てくるまでかなり待たされたのですが、なにせこの状況だし…とまったく意に介することはなく。それどころか温かい料理が食べられるだけで満足、のはずだったのですが。いや……これ……とんでもなく旨いよ……! それもこの状況にしてはという手心を加えた評価ではなく、あくまで客観的に見てレベルが高いのです。濃い目の味付けなので“お上品”なタイプではないのですが、東京あたりで天丼の名店とされる店に比肩するか、或いはそれ以上かも。値段は1000円ちょっとだったと思いますが、食材の質はいいですしボリュームもかなりのものです。


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 相当年季の入った店構えに最初はちょっとたじろいだのですが、考えてみれば昔と比べると当地の鉄道を取り巻く環境も変化しているとはいえ、半端なクオリティの料理を出していては駅前で何十年も営業を続けられるわけがないですからね。予想以上のボリュームにこの場では全部食べきれず、残すのはあまりに勿体ないので持ち帰り用の容器を用意してもらうことにしたのでした。私はトイレに行っていたので直接のやり取りは聞いていないのですが、店員さん方はそこまでしたことに感動したのか、非常に丁重に見送ってくれたそうです。いや、こちらこそ本当にお見逸れしました。なお、我々が訪れた1週間後の9月18日、まずは復興の第一歩ということで新得町内の全域で上水道が完全復旧したとのことです。

 良い意味での「犬も歩けば棒に当たる」なんて諺を思い出しつつ、旅を続けるべく愛車へと戻ります。こちらは日高下ろし?による葉擦れの音しか聞こえない、新得駅前の様子。列車の発着がなくなり、客待ちのタクシーもただただお茶を挽くばかりです。ちなみに10月1日からはトマム~十勝清水・新得間で鉄道代行バスの運行が始まり、暫定的に駅としての機能が復活しました。


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 そういえば根室本線の不通の原因である落橋の現場の一つがこの新得駅構内だったのですが、ちょうど駅から国道へ合流する道の途中、その現場を橋の上から眺めることになりました。橋自体はもちろんのこと、川沿いの建物も流木がぶつかって半壊・全壊しているなど、想像を上回る被害状況に戦慄したのでした。住民の方々も、寝耳に水の如く山間の小さな町を襲った災厄が残した爪痕を前にして途方に暮れている様子。


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 次回は狩勝峠を越えて南富良野町へ。

(2016.09.11)


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