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2017.02.11

16/11/21 (6)島原の城下町 その3【武家屋敷】

 城郭の北辺を経由し、武家屋敷街へ向かいます。


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 をを。ザ・無風選挙。


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 こちらは道の途中にあった『時鐘楼』。島原の乱からの復興後、福知山より移封されてきた島原藩主・松平忠房が1675(延宝3)年に建てた時報のための鐘楼です。以降270年のあいだ城下に正確な時を知らせ続けましたが、戦時中の1944(昭和19)年に金属供出の憂き目に遭うことに。その後36年を経て1980(昭和55)年、有志の手によって在りし日の姿に復元されたそうです。


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 ちなみに島原城編で取り上げた島原城七万石武将隊ですが、その名の通りの石高(6万5千)となったのは城主がこの松平家に変わってからのこと。初代の忠房を皮切りに、間に2代の戸田氏時代を挟みつつ幕末まで延べ13代にわたって島原を統治することになります。


 さて、もうお昼時なのでそろそろランチを。メニューのほうは島原の郷土料理である「具雑煮」に決めていたので、武家屋敷街までの道のりにあった食事処へ入ることにしました。


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 こちらが具雑煮。もち・野菜・ゴボウ・しいたけ・卵焼き・鶏肉・練り物…など十数種類の具が入ったお雑煮です。ルーツは天草四郎考案の籠城食なのだとか。これだけの具材が入っているといいダシが出ており絶品。せっかくなので大盛りサイズにしましたが、難なくペロリと行けてしまいました。実は島原城の南西の堀端に具雑煮の有名店があるのですが、シンプルな料理なのでどこの店へ入っても当たり外れはないと思われます(微妙に具材が違うくらい?)。


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 島原城とこの食事処での滞在時間が長めだったので、店を出た時点で時刻は午後1時と島原の滞在予定時間の半分を過ぎていました。

 というわけで武家屋敷街に到着。扶持取70石以下の中・下級武士の住まいが並んでいたエリアです。この扶持取70石というのを現在の貨幣価値に換算するのは結構難しいのですが、仮に1石≒1両と置くと1両の価値が時期にもよりますが4~10万円くらいと考えられるので、手取り年収で280万円から700万円ほど。一昔前までのサラリーマンレベルの俸禄ということになります。有事の際には実戦に赴くという責務が課せられていたとはいえ、一般市民と較べたならば平時の暮らしぶりは相当ゆとりがあったと思われますが、それでも生活費としての支出に加えて家来を雇う必要まであるとなると、手元に残るお金は雀の涙ほどだったことでしょう。サラリーマンがお手伝いさん(それも複数人)を抱えるようなものですからね。「武士は食わねど高楊枝」を地で行くような状況へ追い込まれることもままあったはずです。

 道の中央には飲料・生活用水として使われていた水路が。湧水の町として知られる島原だけに、今も清らかな流れが途絶えることはありません。


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 当時の屋敷のうち篠塚邸・山本邸・鳥田邸の3軒が無料で一般公開されているので、見学して回ることにしました。

 まずは山本邸から。確かに質素な造りには違いないのですが、例えば下の写真7・8枚目の欄間の意匠など、武士階級の文化水準の高さは随所に窺えるようになっています。


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 続いて篠塚邸。


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 武家屋敷街点描。区画を囲う石垣には雲仙火山から噴出した溶岩が用いられているとのことです。よくよく見ると石垣の積み方が一様ではないことに気づくのですが、これは建造に携わった農民の工法や補修時期の違いが反映されたもの。島原の乱後は激減した人口を補うべく九州諸藩から多くの移住者を募って藩内の復興にあたったため、片田舎の小藩にしては異例ともいえる多様な出自を内包したコミュニティが形成されたと考えられます。


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 最後に鳥田邸へちょっと立ち寄り……


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 武家屋敷街をあとにします。続いては島原城の南側のエリアへ。


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(2016.11.21)


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