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2017.03.15

17/01/23 (2)観光特急しまかぜ その2【往路・京都→大和八木】

 10時00分、しまかぜは定刻どおり京都駅を出発。ホームを外れてすぐに差し掛かる左への急カーブを抜けると、まずは大和八木へ向けて針路を南方向へと定めることになります。



 東寺の五重塔に見送られて京都都心部を後にした電車は、鴨川を渡って伏見の町へ。京阪電車と接続する近鉄丹波橋が最初の停車駅です。京阪沿線から伊勢志摩へ向かう場合、枚方市~樟葉あたりから北ならば京橋・鶴橋経由よりもこちらの丹波橋経由の方が便利なのでしょう。今年はいよいよ京阪特急のプレミアムカーのデビューが控えているので、プレミアムカー⇔しまかぜと乗り継ぐちょっとエグゼクティブな旅もいいかもしれません。

 近鉄丹波橋付近は細かいカーブが多いので、最高速度130km/hの性能を持つ50000系電車も走りの方はゆっくりと。宇治川を渡って巨椋池(おぐらいけ)の干拓地へ入った先からは直線基調の線形となりますが、数年前に減便が実施されたとはいえ京都の近郊路線として列車密度の高い区間なので、なかなか気持ちよく飛ばすというスピードまでには至りません。

 さて―― 自宅出発前に軽く朝食を摂る余裕のあった母と私はともかく、早朝に東京を出てきた妹はロクなものを口にしていないはずなので、車内のカフェにて10時のおやつをいただくことにしました。

 というわけで車内設備の観察がてら、3両隣のカフェ車両へと移動開始です。客室の床がカーペット敷きになっているのはいいのですが、この季節は静電気が盛大に発生してしまうので席を離れるたびにビリッと来るのが困りもの。効果の方はさておいて、取り敢えずデッキとの仕切り扉に静電気除去シートを貼り付けておくという対策はいかがでしょうか。

 隣の5号車は自陣の6号車と同じプレミアムシート車。但しこちらの方はハイデッカーではなく平床車となっています(混んでいたので写真はありません)。交通バリアフリー法の要件を満たすためにこうして異なる仕様の車両が用意されたと考えられ、実際に両先頭車のハイデッカー部分以外の編成全体が段差なしの平床で結ばれています。その他の違いは窓がワイドタイプではない(とはいえ特急型車両の窓としては大型のサイズ)のと、車内案内装置が1・6号車のLEDタイプに対してこちらはアーバンライナーnext/plusと同様の液晶タイプ(走行中に前面展望の放映が可能)であることでしょうか。

 その隣の4号車は6人掛けセミコンパートメント(利用は4名から)の「サロン席」が3ブース、そして定員4名(利用は3名から)の「和風個室」「洋風個室」各一室の合造車。うち個室二室はしまかぜ特別車両料金のほかに一室1,030円の追加料金が必要なだけあって若干占有スペースが広いのですが、車両定員そのものは実のところ1・2・5・6号車のプレミアムシート車とほとんど変わりありません。それだけプレミアムシートのスペックがずば抜けているということでもあり、カフェ車両を除いた5両で138名という編成定員はアーバンライナー(6両で約300名)や伊勢志摩ライナー(281名)の半分以下に過ぎません。

 個室の方はかぶりつき席に次いでのプラチナチケットなので往復とも埋まっていたのですが、サロン席は往路ではすべて空席だったので写真を載せておきます。……あ、座り心地を確かめるのを忘れてた…(←アホ)。


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 かような道のりを経て、3号車のカフェ車両に到着。4~6号車からだと一旦平床の通路を通過し……


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 販売カウンター前へ。ここがカフェの入口となっています。


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 この車両はダブルデッカー構造なので1階席と2階席があるのですが、1階は復路に回して今日は2階をチョイス。2階の席数は13席となっています。


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 最奥の壁面には液晶テレビが取り付けられ、このように前面展望の放映が行われていました。こちら側にもカフェ出入口があるのですが、非常用なので普段はロープで通せんぼされています。


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 近鉄京都線内・奈良寄りの車窓。昼間でも毎時片道10本以上の電車が運行される区間ですが、景色は基本的にのどかです。


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 我々がカフェでわちゃわちゃしていると、非常用出入口の向こう側を通りかかった車掌さんが記念写真をお撮りしましょうか?と申し出てくれました。この方、京都駅にて電車の前でわちゃわちゃしていた際にも写真を撮ってくれたのですが、やはり観光列車なのでサービス専任のアテンダントだけではなく車掌さんも大いに気を利かせてくれます。乗客の質も概して良いでしょうし、きっと業務のストレスも少ないのではないでしょうか。逆にやりたくないのは蛮地東花園の駅員かなw。

 ここではドリンクやスイーツのほかに温かい料理も供されるようになっており、サンドイッチセット・有機栽培コーヒーと一緒に看板メニューである「海の幸ピラフ(税込1,340円/ペットボトル310mlのミネラルウォーターつき)」を注文して3人で取り分けます。ドカーン!!と載っている伊勢海老は裏返してみるとただの殻でションボリ😞だったのですが、シーフード各種に交ざって身は少量ながらちゃんと入っているのでご安心くださいませ。本日のホテルのディナーでも伊勢海老が出てくる予定なのですが、しまかぜの車内にて伊勢志摩グルメをちょっぴり先取り、といったところです。ピラフだけでなくサンドイッチやコーヒーのお味も列車内の供食サービスとしてはなかなかレベルが高く、日本国内では久々となる「走るレストラン」(たぶん西鹿児島を発着していた時代の特急<つばめ>以来)を堪能できました。これは帰りも楽しみだな。


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 なお、海の幸ピラフなど一部のカフェ内専用メニュー以外は販売カウンターで購入して座席へ持って帰ることができ、個室へはルームサービスも提供しているとのことです。

 そうこうしているうちに京都から30分、電車は大和西大寺駅に停車中です。近鉄奈良駅へ入らない京伊特急にとっては、当駅が奈良市のターミナルとしての位置づけとなります。しまかぜの全3系統のうち大阪・名古屋発着の系統については両都市を発着する需要が圧倒的なのでしょうが、こなた京都発着系統の方は途中駅での乗降の比率が高いというのが今回の往復乗車で受けた印象だったのでした。


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 大和西大寺から近鉄橿原線へ入ったのを潮に、6号車の自席へ戻ることに。しまかぜの乗客にはおしぼりと記念乗車証の配布サービスがあり、我々は近鉄丹波橋を出てすぐにカフェ車両へ向かったために大和西大寺から乗車した乗客と一緒に配られることになりました。記念乗車証は大阪・名古屋・京都発と伊勢志摩発とでデザインが異なり、下の画像は大阪・名古屋・京都発バージョン(上:表面、下:裏面)。内宮・宇治橋にて冬至前後の時季に見られる、鳥居越しの日の出がデザインされています。この記念乗車証、あまり大きい声では言えないのですが、ネットオークションに出品すると案外いい値段が付くみたいですよ……


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 橿原線内の車窓。京都線区間にも増してのどかであります。


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 大和西大寺を出て約20分。しまかぜへの乗車自体が今回の旅のハイライトですが、その行程中の更なるハイライトといえる区間へと電車は差し掛かります。私は近鉄の路線はほぼ完乗済みではあるのですが、橿原線~大阪線を連絡する「新ノ口(にのくち)連絡線」については未乗だったため、今回京伊系統のしまかぜに乗車したことによって初乗りが実現したというわけです。なにしろ定期列車では(特急料金が必要な)京伊特急しか使用しておらず、その京伊特急も数年前の減量ダイヤ施行の際に朝夕のみに大幅削減されてしまったため、尚の事レアなルートとなってしまいました。

 新ノ口駅を通過してすぐに上り線をまたぎ、単線の連絡線へと転線。若干西へふくらむ線形を取りながら大阪線との合流点へ向かいます。かつて名鉄犬山線と高山本線を直通する特急<北アルプス>が通過していた新鵜沼・鵜沼駅構内の短絡線は民家にはさまれた狭隘なスペースを通っていましたが、こちらはカーブはきついながらも線路敷の左右にはかなりゆったりとしたマージンがあり、途中には保線基地らしきものも。一日1往復の北アルプスに対して京伊特急はつい最近まで毎時1本運転されていたためか、あまり“裏路地”という感じがしなかったのは意外でした。


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▲(3枚)新ノ口連絡線を通過中


 ほどなく大阪線へと合流します。余談ながら橿原線~大阪線の連絡線にはもう一本八木西口側へ抜けるものもあるのですが、こちらの方は定期列車では使用していません。


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 10時54分、大和八木着。伊勢市で下車する我々にとっては早くも半分まで来てしまいました。京伊特急が運転されない日中においては当駅で京橿特急と阪伊特急が接続することによって対応していますが、対面乗り換えならばまだしも地上ホーム~高架ホーム間の垂直移動を伴うため、利便性に関しては相当な改悪となっています。


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 我らがしまかぜは、この駅で事実上最後となる乗車客を迎え入れます。京都駅発車時点では6号車の乗車率はざっと3割ほどで、やっぱりシーズンオフだしなぁと呑気な事を考えていたのですが、近鉄丹波橋・大和西大寺・そしてここ大和八木からの乗車によってあっぱれ満席に。15分後に追いかけてくる大阪難波発のしまかぜも大和八木に停車するのですが、京都発の列車の方が特急券の入手難度が低いためにこちらへ流れてくる割合が多いのでしょう。後ほど伊勢神宮参拝の際に実感することになるのですが、1月下旬がシーズンオフだなんて認識不足にも程があるといったところだったのでした。

 次回もまだまだ続く、しまかぜ往路編。

(2017.01.23)


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