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2017.10.01

17/09/25 (4)枚方宿にて・その2

 市立枚方宿鍵屋資料館へ(→公式ページ)。鍵屋とは江戸時代、この場所で営業していた三十石船の船待ち宿の屋号です。明治以降、京阪間の交通手段が蒸気船や鉄道に代替された後も料亭・料理旅館として営業し、1997年に廃業したのちに建物を解体・復原。2001年より枚方宿の歴史を伝える資料館として運営されています。



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 入館料は大人200円ですが、今回は淀川クルーズに参加するので入館料は免除。ちなみに乗船料は4,500円と結構するのですが、「じゃらん」の期間限定ポイントと割引クーポンを充当したら全額タダとなりました。……まあ順序としては、今月末で消滅してしまうポイントの使い道を探していたらこの企画に行き当たった、ということになるのですが。

 館内へ入る前に、無料で公開されている主屋の方を先に見学します。こちらは東棟。1811(文化8)年に建てられた、三十石船の待合室兼宿泊施設です。ちなみに建築年が特定できたのは、先の解体・復原工事の際に見つかった当時の大工の落書きのおかげなのだとか。


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 こちらは東棟よりも後に建てられた西棟。鍵屋の主人の居住スペースとして使われていたそうです。


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 主屋の東棟(右)と、資料館になっている別棟(左)のあいだ。別棟は1928(昭和3)年に料亭として建てられたものです。江戸時代にはいまのような近代堤防がまだ築かれていなかったために、主屋の裏手からすぐに船着き場へ出られたとのこと。


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 当時の様子を再現した模型が資料館内に展示されていました。


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 私が資料館に到着した頃にはまだ他に誰もいなかったのですが、主屋をうろうろしている間に川下りクルーズに参加する団体さん、そして我々とは逆に大阪から枚方へと川を遡るコースで到着したご一行がほぼ同時に館内へ。大阪⇒枚方コースの乗船料は6,500円なのですが、こちらは資料館2Fの大広間での昼食がセットになっています。現代の船はエンジンを動力としているのでこの程度の距離では上りでも下りでも所要時間の違いは誤差の範囲でしかないのですが、手漕ぎだった江戸時代には大坂~伏見間だと下りは半日・上りは一日と歴然とした差が。上りの船に乗るくらいならば徒歩でも大して変わらないので、船便はもっぱら下りに使われていたそうです。というわけで当時の追体験という趣旨からすると、こうして下り便に乗船するのが正統――という話になるでしょうか。

 館内は企画展を除けば写真撮影も可能なようでしたが、興味を引く展示はパネル解説に集中していたのでこちらは省略することに。ちなみに京街道に4ヶ所あった宿場町ですが、東海道五十三次からの通しで 54・伏見、55・淀、56・枚方、57・守口 という並び。そのうち最大の宿場は陸路と舟運の結節点で城下町でもあった伏見なのですが、ここ枚方も大坂と京のほぼ中間に位置していたために双方のルートの中継地点として繁栄していました。宿場の規模のわりに旅籠の数が非常に多かったのも特徴なのだとか。

 で、三十石船が枚方の港へ寄港する度に、「くらわんか舟」と呼ばれる飲食物の移動屋台のような小舟が横付けしては、荒っぽい口調で乗船客に食べ物を売りつけていたそうです。タイの有名な水上マーケットのような牧歌的な風景を想像するのは間違いで、館内の展示で声優さんが船頭の口上を演じているのを聞いたところ、どう見てもチンピラの押し売りでしかないという。彼らの迫力に根負けしたならば最後、こういった商売の常で味のまずさにも定評があったとかないとか。『東海道中膝栗毛』にもその様子が登場しているように、この風景が枚方のありがたくない名物になっていたとの話です。尤も、そんな彼らも200年以上経った今では平成しぐさの一環としてゆるキャラ化されてしまい、すっかり人畜無害な存在に……。

 ……と、そんな枚方宿にまつわる幾つかの逸話を出発前に資料館の学芸員さんに聞かせてもらい、やがて午後1時の出発時刻を迎えます。直前にちょっとだけ時間があったので、最後に2Fへ上がって川側の景色をカメラに収めることに。この通り、現代ではちょっとやそっとの増水ではびくともしないような立派な堤防が築かれています。


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 それも痛し痒しというか。当時は船着き場まで徒歩0分でしたが、今では堤防を乗り越える垂直移動、そして遠のいた流路までの水平移動で5分以上歩くことになります。


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 何なんだこの集団は…?と、河川敷に憩う枚方市民の好奇の目に晒され(?)つつ、これから我々を天下の台所へと運んでくれる船の前に到着。


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 次回へ続きます。

(2017.09.25)


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