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2019.09.05

名鉄小牧線/名古屋市交上飯田線【犬山→上飯田→平安通】

名鉄小牧線・名古屋市交上飯田線普通 犬山(14:27) → 平安通(15:01)


 犬山駅で犬山線から小牧線へ乗り換えます。同駅に乗り入れる電車は犬山線・小牧線・広見線の3路線いずれも発車番線は統一されていませんが、乗車する14時27分発の電車は駅南側の配線に沿って中間の3番線からの発車となっていました。



 小牧線・上飯田線の車両はこちらの名鉄300系と、少数派である名古屋市交7000形の2形式。名鉄のアイデンティティたる赤い電車は現時点で1両も存在せず、定期列車では犬山駅を跨いで運転される系統もないなど、同様にステンレス車のみとなった瀬戸線とともに名鉄の他路線とは一線を画した存在ともいえます。


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 車内の様子はこちら。20m4ドアの4両編成で、転換クロスシートとロングシートをドア間ごとに組み合わせるというレイアウトとなっています。私の乗車した犬山方先頭車は、平安通方1区画のみが転クロで他はロングとなっていました。なお、名古屋市交7000形もほぼ同仕様のインテリアとなっており、日本の地下鉄事業者が保有する車両としては唯一の転換クロスシート装備車となっています。


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 始発時点では車内はガラガラなので、窓割の良い位置のクロスシートを確保。犬山駅を出発すると右に先ほど乗ってきた犬山線、左に広見線を分けていきます。犬山線名古屋方と広見線を直通する電車はデータイムにも比較的高頻度で運転されており、間に小牧線をはさむという駅南側の配線の関係もあって、上述したように電車の発着番線は各線バラバラ。ある意味で近鉄の大和西大寺駅以上に複雑な運行管理が強いられる駅…かもしれません。

 小牧までは単線区間。データイムは平安通~犬山間全線通しの列車が15分おきに運転されるというパターンダイヤです。最初の区間である犬山~羽黒間は3.4kmあり、その中間に設けられた五郎丸信号場では対向列車との行き違い。JRの地方路線でならばありふれているもののこのような大手私鉄の都市近郊路線でというのは珍しく、ちょっとしたイベント感がありますね。

 名鉄随一の幹線である犬山線とは対照的に、こちらの「裏街道」の沿線にはまとまった広さの農地も数多く残っており、名古屋都心部から直線距離で10km台後半しかないとは思えないような車窓風景にウキウキ。スピードの割に犬山線に輪をかけて揺れるという乗り心地も、この長閑さの前では大目に見てしまいます。大目に見るもなにも、240円しか払わないんだけど(笑)。“男根まつり”で全国的に(現在はSNSで拡散されて世界的に)知られる田縣神社はこの沿線にあり(最寄り駅は田県神社前駅)、私のような乗り鉄だけではなく純粋に観光目的で利用する乗客も少なくないようです。

 2006年に廃止となった桃花台新交通(ピーチライナー)の遺構である高架線が上空をクロスしていく小牧原駅を経て、この軌道遺構と並走しながら線路は地下へ。小牧駅ホームは20年ほど前に2扉のパノラマカータイプの電車でやってきた時と同じ佇まいを留めているように感じられましたが、他方で路線を取り巻く環境は当時とは様変わりしてしまいました。もちろん良い意味で、ではありますが。


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▲小牧駅に停車中


 沿線の核となる駅ではありますが、この電車に関しては目立った数の乗降は無し。桃花台ニュータウンから名古屋都心部へ出るには、小牧線-上飯田線-名城線ルートのほかにニュータウン内に設けられた中央自動車道のバス停から高速バスに乗車するルート、路線バスでJR春日井駅・高蔵寺駅へ出て中央本線に乗り継ぐルート、そしてもちろんマイカーも……といった具合に多彩な選択肢が存在するため、閑散時間帯ともなると拍子抜けするほどに利用者が少なくなるのも必然なのかもしれません。

 小牧からは複線区間となり、朝ラッシュ時には小牧始発の電車が加わってデータイムの倍の本数となるのは、やはり近代的に脱皮した新生小牧線の面目躍如といったところ。沿線風景も次第に宅地一色となっていきますが、(小牧線の)終点2駅手前までは延々と昔ながらの地上駅が続き、古めの赤い電車がトコトコ走っていた時代の面影もまだまだ残っているのでした。

 線路付け替えに関連してプラットホームも含め新築の駅に生まれ変わった味鋺(あじま)を出ると、この先は地下区間に。地上時代には橋梁で立て続けに渡っていた庄内川と矢田川も、いまは闇の中で通過です。

 上飯田(かみいいだ)到着。名鉄の路線はここで終わり、残りの1駅間のみが日本最短の地下鉄路線である名古屋市交上飯田線となります。この上飯田駅、かつては名古屋市電の複数の系統がターミナルとする市内の交通の要衝のひとつだったのですが、1971年の市電廃止後は鉄路のミッシングリンクが発生。2003年の上飯田線開通によって再接続が果たされるまでの長きの間、1km近く離れた名城線平安通駅まで「大名行列」と揶揄される通勤通学客の行進が毎朝のように繰り返されていました。今でも異国の地でこれに近い光景を見ることはできるのですが、それが解消されたのはたかだか16年前でしかないと考えると、公共事業の優先度って何だろう……と何ともモヤっとした気分にさせられますね。


 そんな不条理極まりない暗黒の32年間に思いを馳せながら、同区間を1分で通過して終着の平安通駅へ。上飯田駅と平安通駅にはホームドアが設置されています。都心へ近付くにつれて乗客は増えてはいくも、最終的に2~3両でも十分収容しきれるほどの乗車率でした。やっぱり朝ラッシュ時の風景を見てみたいですね。


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 発車時刻表は御覧の通り。実質的には小牧線の延長区間だとはいえ、地下鉄路線としては他に例のない本数の少なさとなっています。上飯田で乗り降りすると名城線方面へは名古屋市交1社分の運賃だけで済むので、15分間隔ながら同駅から乗車してくるお客さんもおられました。


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 この駅ではいったんICOCAで出場し、改めて一日乗車券で入場し直し。当たり前ですがICOCAからは240円しか引かれませんでした。各駅停車しかない小牧線ではありますが、栄や名古屋城周辺の官庁街から犬山へは、小牧線経由だと地下鉄+犬山線経由に比べて所要時間は同等もしくは短くなり、運賃もやや低廉。こうして実際に乗ってみなければこんな実力には意外と気付かないもので、またちょっぴりお利口さんになった小牧線・上飯田線ミニトリップなのでした。(次回へ続く)


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