2022.05.21

22/04/19 (5)湯湾岳展望公園

 マテリヤの滝を出発。ここからはいよいよ1車線の離合困難な道の始まりです。宇検村側の麓までは直線距離だともう半分近く来ているものの、スピードは半分から1/3くらいに激減。途中もう一ヶ所下車ポイントもあるので、まだ1時間前後は山中に留まる予定です。


 離合困難とはいえ、言うまでもなく随所に行き違いが可能なポイントは設けられているのですが、そんな道幅が広くなっている箇所にちょいちょい置かれている檻型の罠。はて、何を捕まえるのだろう……ハブ? ホテルに帰って落ち着いてから調べてみると、どうやらマングースの捕獲用みたいですね。ハブの天敵となることを期待して放ってみたものの思ったように効果的ではなく、という事情は沖縄と同じで、それどころか先に触れたアマミノクロウサギのような希少動物の天敵を増やしてしまうという悲惨な結果を招いてしまったようで。2000年以降、環境省主導のもと本腰を入れてマングースの駆除に取り組んだところ、最盛期には1万頭と推測されていたものが約四半世紀後の現在では功を奏して島内ではほぼ根絶されている模様(→参考ページへ)。とはいえ費用面も含めて全て人間による生態系の破壊の後始末でしかないわけで、当のマングースにとってはとばっちりとしか言いようがない気の毒な話ではありますが。


 羊腸の道を対向車が来ないように少しばかしお祈りしながら進み、終盤に差し掛かったところで『湯湾岳展望公園(湯湾岳公園)』へ続く横道へ。昨年リニューアルが終わったばかりとのことで、広い駐車場と立派なトイレが出迎えてくれました(そしてやっぱり他に誰もいない……)。


Amami_2_052


 公園名になっている湯湾岳(ゆわんだけ)の標高は694.4m、奄美群島以南の南西諸島では最高峰となっています。上の写真の奥に赤い鳥居が見えますが、ここが登山道の入口らしく。さすがに山頂まで往復するような時間はないので、駐車場からすぐの展望台へ向かいます。こちらも出来たばかりの真新しい建物。


Amami_2_053

Amami_2_053b


 展望台から見下ろす焼内湾(やけうちわん)。山だらけの奄美大島なので、行程中最低一度はこうして山上の展望スポットを訪ねてみようと考えていました。穏やかな入り江は天然の良港であり、またクロマグロ・車海老・真珠といった養殖業が盛んな海域でもあるそうです。


Amami_2_054


 なにぶんガイド不在なので、肝心の湯湾岳のピークが何処なのか判然としないのですが(下1枚目の写真右奥が山頂のはず)、それは脇に置いておいて(置くんかい)。焼内湾方向だけでなく、奄美大島の広大さを実感させてくれる重畳たる山並みもまた見どころです。時は4月中旬、南の島でも新緑の季節を迎えていますが、山を覆うまだら模様は本州で見慣れたそれと較べるとくすんだようにかなり黄味がかっていました。瑞々しさ美しさという点では、やはり北国に軍配が上がりますでしょうか。


Amami_2_055

Amami_2_056

Amami_2_057


 再び幅の広がった道を駆け下りて県道85号線に出れば、難所の山越えは終わり。全区間を通してすれ違った車は3~4台、1車線区間に至っては一度も対向車が来ないという結果でした。大和村~宇検村間は海岸沿いを西へ回り込むルートの方が早いので、交通量に対してはひとまず適正ということなのでしょう──精神衛生上はあまりよろしくないですが。


 次の目的地は島の南端近く。湯湾岳展望公園からは順調に行ったとしても1時間近くを要するのですが、「勝って兜の緒を締めよ」とはこの事なのか、災難は難所を抜けた後にこそ待ち構えているのです……!

(2022.04.19)

«22/04/19 (4)大和浜の群倉~アマミノクロウサギにまつわるエトセトラ~マテリヤの滝

スポンサーリンク

Blog内検索

無料ブログはココログ