信州・北陸駆け足紀行1日目 (4)木曽路は全て闇の中
(R21) → 美濃加茂市 → 土岐市 (R19) → 中津川市 → 木曽福島町
休憩もそこそこに先を急ぐ。高山本線の線路が並ぶと、通称日本ラインと呼ばれる(“日本”の“ライン”川。本家のどのあたりをモデルにしたんだろう…?)、木曽川の急流が右手に流れるようになる。カヌーや観光船による川下りが盛んで、急流が作り出す奇岩や怪石が並ぶ、景勝地としても知られている。今は真夜中で辛うじて川が確認できる程度だが、まあ高山本線の車内から何度も見てるし…。
美濃加茂市付近でパトカーの後ろについてしまい、制限速度での走行となる。本来はこれで正しい筈だが、今までのペースから考えると随分もどかしい。御嵩町で再び単独走行に。中央自動車道の土岐IC付近では、ダイナミックなヘアピンカーブを爽快に下り、国道19号線に合流。長野県松本市までの長いお付き合いだ。
R19に入ると、長距離トラックが増えてくる。流れは80~90km/h位でかなりのもの。中津川市を過ぎ、木曽谷へと分け入ってカーブが増えてきても、ペースは全く衰えない。登坂車線に入ったので抜き去ったトラックに、平坦区間で追いつかれて煽られる始末である。「ゆっくり走ろう木曽路」のサインがやけに空しい。急ぐなら高速を使って欲しいものだが、不景気のせいだろうか。ちょっと身に危険を感じたので、休憩スペースに退避。びゅんびゅん通り過ぎるさまは圧巻で、船団と呼ぶに相応しい。
そんなわけで、たまに暴走トラック集団を先に通したり、MDを入れ替えたりしながら、それなりにハイスピードで走る。沿道にはスキー場の案内標識が幾つも並ぶが、私もかつて車で訪れたことがあるその一つでは、結構な災難に遭った事がある。詳しくは書かないが、名古屋までタクシーで帰るハメになった(\50K円)。そんな複雑な思いのある道である。
脇を通る中央本線を、夜行列車が走り抜けて行った。「ちくま」だろうか。窓から漏れる灯りが、クルマの真っ暗な車内からは暖かく感じる。薮原では、上高地方面への県道があったにもかかわらず(標識を見て初めて知った)、そのままR19を突っ走ってしまった。次に来る時は気をつけよう。その機会があるかどうかは分からないけど。
午前3時。木曽山中のコンビニで、3時間ぶりに2度目の休憩。中に入ると、ひょっこりと店員が現れる。朝食用におにぎりを3つ買って外へ出ると、また引っ込んでしまった。店外のスピーカーでは、ゆるゆるとした時間と共に、誰が耳を傾けるでもなく延々とJ-POPが流れていた。
(2003.09.16)
« 信州・北陸駆け足紀行1日目 (3)長旅のプロローグ | トップページ | 信州・北陸駆け足紀行1日目 (5)アルプスの懐へ »
« 信州・北陸駆け足紀行1日目 (3)長旅のプロローグ | トップページ | 信州・北陸駆け足紀行1日目 (5)アルプスの懐へ »


コメント