信州・北陸駆け足紀行1日目 (5)アルプスの懐へ
(R19) → 塩尻市 → 松本市 (R158) → 安曇村 → 沢渡駐車場
数々の宿場を通り、ずっと視界を塞いできた両側の山影が、次第に遠ざかる。いよいよ松本盆地に入った。ずっと山道を走ってきたので、平凡なロードサイドの風景にも安心感をおぼえる。松本市で国道158号線へ。遠くの空が濃藍に変わりはじめている。
広々とした安曇野の田園の真ん中を西へ。左には松本電鉄の線路が並行する。いかにも地方私鉄といった、頼りなさそうな鉄路だが、実は上高地へのアクセス手段として、重要な使命を負っているのである。その松本電鉄から上高地行きのシャトルバスへの乗換駅である新島々には、沢山のバスが待機していた。もっとも、この時間では人影も見えなかったが。
島々から山深くなってきた。対向車も殆どない道を、ハイビームで走る。薮原からの県道と合流すると、奈川渡ダムの上を通過。トンネルが増えてくるが、道幅が狭く、路面の状態も悪い。トンネルでは漏水もある。そんな道をおそるおそる走っていると、後ろから来たタクシーが追い越しをかけて、ブッ飛ばして行った。
乗鞍方面への分岐を過ぎ、やや広い谷に出てくると、沢渡駐車場。上高地へ入山する場合、マイカーはここに停めて、シャトルバスに乗換えとなる。以前は夏のピーク以外には直接マイカーで入れたそうだが、現在は通年通行規制が敷かれている。宝塚から9時間のドライブを終えると、もう空はすっかり白くなっていた。冷たい空気がピリピリと肌を刺す。
(2003.09.16)
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