貴志駅とたま駅長
降り立った乗客で、貴志駅の狭いホームはあっというまに埋まってしまう。立派な駅舎を持っているが無人駅なので、運転士が運賃を回収する。初めて来たと思われる乗客が、切符を見せずに出ようとして何人も運転手に呼び止められている。
さて明らかに地元客ではない乗客がほとんどを占めているこの駅、この人たちのお目当てはもちろん「いちご電車」と「おもちゃ電車」でもあるが、この駅にはもうひとつの“名物”がある。それがこちらの猫。
この猫、名前は「たま」と言い、民営鉄道で初めて猫として駅長に就任した。ただ寝ているように見えるがれっきとした勤務中で、その証拠に帽子をかぶっている。ちなみに給与はキャットフード、助役に「ミーコ(たまの母親)」と「ちび」がいるが、この日は見かけなかった。
と、どこまで本気なのか分からない話ではあるが、おかげさまでこの小駅は大賑わい、まさに「招き猫」である。
私はというと猫よりは犬派なので(笑)、駅長観察もそこそこに周辺を散歩してみる。駅から徒歩15分の場所にいちご狩り園があり、早春から初夏にかけて観光客もこの駅を利用するが、今は季節外れ。近くを流れる貴志川のほとりへ行ってみる。9月中旬だがまだまだ夏空だ。
そろそろ「おもちゃ電車」の出発時刻が近づいてきたので、駅に戻る。
(2007.09.17)
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ちなみに、まだ静かだった頃の貴志駅と駅周辺の風景はこちら。
(いずれも2006年8月14日撮影)
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