西日本乗り放題きっぷの旅2007 (6)瀬野~尾道~大阪
山陽本線普通 瀬野(16:36)→糸崎(17:34)
このまま真っ直ぐ大阪へ帰るのならば、一旦広島へ戻って新幹線に乗り換えるのが最も早いのだが、以前に広島から三原へ抜けた際には呉線経由だったため、海田市~三原間が未乗区間として残っている山陽本線を乗り潰す事にする。
16時36分の列車はシティライナーだが、瀬野から先は各駅停車となる。ここから八本松までの10.6kmは、「瀬野八(セノハチ)」と称される連続勾配区間。22.6パーミル(=2%強)と、碓氷峠とは比べ物にならない程の緩い勾配ではあるが、それでも摩擦係数の低い鉄道にとっては難敵で、貨物列車には必ず補機が付くほど。
とはいえ、現代の電車にとっては取るに足らない勾配。モーター音も高らかに易々と越えていくが、狭い渓谷を縫うようにして走る車窓は、山岳路線の雰囲気たっぷり。
やがて盆地に出てくると八本松。次の西条は東広島市の中心駅で、瀬戸内海を隔てた愛媛県西条市の中心駅は伊予西条と、よそ者には少々紛らわしい。
至近の広島空港へ連絡する路線バスが発着する白市駅は、広島都市圏の東端。冬至近くの日没は早く、私の気持ちに背くかのように、容赦なく闇が忍び寄っている。
《白市~入野》
たちまち車窓は暗闇となり、人家もまばらな山間部を進む。やがて輝く街の灯が見えてくると三原に到着。次の糸崎で、更に東へ向かう列車に乗り継ぐ。
《糸崎駅ホーム》
山陽本線普通 糸崎(17:42)→尾道(17:50)
三原で新幹線に乗り換えなかったのは、尾道に寄って行くため。駅前に私のお気に入りのラーメン屋さんがあるのだ。最近は元旦でも飲食店が開いている事が多いので、特に確かめずに来たのだが・・・
もう終わってました。
元旦はいつもより早めに店仕舞い、という事でした。福山からの新幹線の指定席を確保して、列車の発車時間まで駅周辺を散歩。前回訪れた時は、ホリエモンが選挙活動に来ていて報道陣やら野次馬やらでごった返していた駅前も、今はひっそりとしている。
山陽本線普通 尾道(18:15)→福山(18:35)
こだま664号 福山(18:51)→岡山(19:14)
福山で新幹線に乗り換える。ようやく『年末・年始西日本乗り放題きっぷ』の本領発揮といったところだ。
ホームで待っていた列車は、某銀行のコーポレートカラーそっくりのカラーリングが施された100系車両(4両編成)。私が子供の頃は新型車両としてもてはやされていたこの形式も、今や細切れにされて都落ち。時の流れとは無情なものである。
それでも車内に入れば2+2のゆったりとしたシートが並び、日本の大動脈として第一線で活躍していた時代とはまた違った魅力に溢れている。もっとも、その取り組みも利用者増には結びついていないのか、車内はがらがら。
のぞみ98号 岡山(19:17)→新大阪(20:08)
岡山ではこの駅始発の「のぞみ」と3分のインターバルで接続している。こちらは普通の700系だが、東海道区間では混雑する「のぞみ」も新大阪までは余裕があり、私も3列席を悠々と占領する。朝早かったのでそろそろ眠気が訪れ、殆どの時間をうとうとして過ごしていた。
20時08分、新大阪に到着。折角のフリーきっぷなので、もう少し活かしてやろうと思い・・・
はるか52号 新大阪(20:37)→京都(21:02)
という事で、阪神間の住民にはとんと縁のない、関空特急「はるか」に乗車。以前乗車した新大阪~関西空港間と合わせて、「はるか」で関空~京都間制覇という、激しくどうでもいい記録を打ち立てる。新大阪から京都行きに乗る奴なんて私くらいかと思いきや、家族連れが一緒に乗ってきてびっくり。もしや彼らも『年末・年始西日本乗り放題きっぷ』ユーザー?
《京都駅30番線に到着》
ここからは普通に新快速と福知山線を乗り継いで帰宅。もう来年はないでしょうが、一度くらいは試してみても良いかな、と思える、貴重な経験ではありました。
(2007.01.01)
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