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2008.01.15

台湾一周の旅3日目 (7)阿里山に到着

バスから降りるや否や、ホテルの客引きが寄って来て第二ラウンドの幕開けとなる。またしても1000からのスタートで、笑って取り合わずにいると案の定値を下げてきたが、この期に及んで950だと。更に900まで下がるものの、とてもお話にならない。この後、どこからともなく「500!」という声が掛かり、とりあえず部屋を見せてもらう事にした。

連れられて入ったホテルのロビーには、なんと先程ゲートで別れたカップルがいるではないか。更にはバスの車中で見覚えのある顔ぶれが勢揃いしており、結局旅行者のほぼ全員がこのホテルへ集結したらしい。

日本語を話す小太りの姉ちゃんに案内された部屋は、うなぎの寝床を地で行くような細長い部屋。幅なんてベッドの横幅分しかない。まあ、一夜きりの宿ではあるし、シャワーブースが無い(=洗面所&トイレの床にそのまま垂れ流し)のが若干気に掛かるものの、清潔さも問題ない。値段が値段だと割り切って、ここに決める。ちなみに、よりによってこの部屋が今回の旅で最も(一泊あたりの)滞在時間が長い部屋となってしまった(苦笑)。

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《この3枚が部屋の全てです》

姉ちゃんが去った後に型板ガラスの窓を開けてみると、裏方と言うかバックヤードと言うか、見てはいけないものを見てしまったようで、すぐさまピシャリと閉める。

ハイキングの準備を整えて部屋を出る。フロントで受けた明朝のご来光鑑賞の説明によると、展望台のある祝山行きの列車の出発時刻は5時30分(※季節によって変化)で、それに間に合うように「4時半にモーニングコールを掛けます。」との由。「ましょうか」ではなく断定形なのがポイントで、ご来光鑑賞なくして阿里山観光は成立しないのである。

建物の外へ。流石に2200mの山上だけあり、嘉義とは段違いの気温差ではあるが、昼間なら麓での格好にジャケットを一枚羽織る程度で充分。フリースまでは必要無さそうだ。

下の写真はホテルの外観。「INTERNATIONAL TOURIST HOTEL」とは大きく出たものだが、今日に限っては国際色豊かで、看板に偽りはない。

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この界隈は阿里山の旅館街になっており、エコノミーホテルが密集している。

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細い階段を上り、大駐車場へ。ビジターセンターと電信局、そしてちょっとした商店街もある、阿里山の中枢部だ。ここにはバス停、そして階段を上ると森林鉄道の駅があり、交通ターミナルの役割も担っている。

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《駐車場》

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《旅館エリアの入り口》

ここで先程私に吹っかけて(?)きたオバちゃんとぱったり出会う。まだウロウロしてるんかい。最終のバスは5時30分頃の到着だが、果たして労は報われるのだろうか。どうでもいいけど。

昼食がおにぎり2個だけだったので、このままハイキングに出発するにはあまりに空腹である。駐車場の屋台で炒飯を注文、観光地価格の70元(約260円)だった。おまけに何だか味が薄いし。

どうにか落ち着いた所で、行動再開。階段を上り、阿里山森林鉄道の阿里山駅を覗いてみる。先代の阿里山駅は1999年の台湾大地震で損壊し、長らくそばに設置された仮駅での営業が続いていたらしいが、此の程めでたく新駅舎が落成し、先月から使用を開始したそうだ。軽便鉄道の駅にしては分不相応な程に立派な駅舎である。

阿里山は日本統治時代には紅檜(タイワンヒノキ)の一大産地として名を馳せ、日本の神社仏閣の建築にも阿里山の檜が多く用いられた。この鉄道も元々は木材の輸送を目的に敷設されたのだが、そんな当地にふさわしく、新駅舎には木材がふんだんに使われている。惜しむらくは、用材は地元産ではなく、カナダからの輸入品であることであろうか。

(参照:阿里山森林鉄道 阿里山新駅9/13落成 - くろがねのみち 台湾鉄道ニュース)

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時刻表ではあと30分で嘉義からの列車が到着するのだが、ようやく完全復活したのも束の間、先週柯羅莎ちゃんが大暴れしてくれたお陰で、現時点では列車の発着は早朝のみ(休日には神木~阿里山間の区間列車も運転されるようだが、こちらの運行状況は未確認)。この時間は人の気配もなく、ひっそりと静まり返っている。

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しばらく阿里山駅を観察したのち、遊歩道へと向かった。

(2007.10.15)


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コメント

はじめまして。sekenaと申します。

私も昨年10月クローサ直後に台湾旅行をしたので身につまされます。
阿里山駅には仮駅時代に行ったため、完成後の新駅の写真興味深く拝見しました。また、奇遇ですが、一昨年に私もポルトガルを旅行しており、こちらも楽しく拝読いたしました。

続きも楽しみにしております。

sekena様

初めまして。コメント頂き有難うございます。

森林鉄道の乗車は成りませんでしたが、ご来光鑑賞、そして台湾一周は天候にも恵まれ、満喫出来たのが救いでしょうか。それでも悔しい事には変わりないので、早晩リベンジを果たすべく再訪することになりそうです。ポルトガルも心の琴線に触れる、のんびりとした良い国でしたが、こちらはユーロ高&とどまるところを知らない原油高騰で、求めるほどに逃げ水の如く遠のいて行きます(泣)。

それと、sekena様のブログとウェブサイトを拝見しました。またじっくりとお邪魔させて頂きますね。

こんぱんは。
ご覧いただきありがとうございます。

>ユーロ高&とどまるところを知らない原油高騰
おっしゃる通りですね…
ポルト市電の新路線など乗りたい路線がおいでおいでしてるのですがなかなか果たせそうにありません。

本題に戻りますが、阿里山は歩き応えがありそうですね。前回裏側の民生に行きましたが、拝読してまた阿里山に行きたくなりました。

sekena様

こんばんは。

本文中にも書きましたが、箱根みたいに俗っぽい所かと思いきや、良い意味で期待を裏切ってくれましたね。私も再訪の際には春の桜の季節を狙っているのですが、この頃は森林鉄道も混雑するでしょうし、なかなか悩ましいところです。

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