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2008.02.15

台湾一周の旅5日目 (6)台東駅で途中下車

次の列車の発車時刻までは30分弱。とても市内を見学する時間は無いので、改札の外へ出るに留めておく。

台東駅は市の中心部からは直線距離で約5km離れている。かつては中心部まで線路が延びており、この駅は卑南駅(プユマえき)と名乗っていたが、1992年の南廻線全通に伴い台東新駅と改称された。台東新駅~台東駅間は盲腸線となり(台東新駅から高雄方面へ約1.5kmの地点から分岐)、この区間を走行する列車も減少する。東室蘭駅と室蘭駅のような関係か。2001年に台東新駅~台東駅間は廃止となり、台東新駅は台東駅に再改称。新たな街の玄関口となり、現在は市の中心へはバスでの連絡となっている。廃止前の路線はGoogleマップに未だに掲載されているので、興味のある方はご参照願いたい。(→地図へのリンク

例によって入口と出口は分離されているので、駅舎の端っこから出て来る。台東は首都台北から鉄路で5時間以上を要する、本島最果ての地。「思えば遠くへ来たものだ・・・」というフレーズが自然に口を衝いてしまう。日も高くなり、直射日光に当たるとやはり暑い。出口のすぐ右手には台東の名物フルーツ、バンレイシ(番茘枝)の直売所がオープンしていた。

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《バンレイシ》

形がお釈迦様の頭に似ていることから和名で釈迦頭、中国語で釋迦とも呼ばれており、一般的にはこちらの名称が使用されるようだ。弾けるような笑顔のおばあちゃんが営む店で快く果実の写真を撮らせてもらい、お礼に一個くらい買って行きたいと考えたのだが(一個20元(約70円))、熟した実は指ですぐ割れるほどに柔らかく、輸送には細心の注意が必要らしい(その証拠に、日本で見掛ける事はまず無い)。無造作にバッグへ放り込んでは、夕方ホテルに到着した頃にはバッグの中が凄惨な状態になるのは火を見るよりも明らかなので、ここはアイスクリームで我慢しておこう。ちなみに写真を撮らせてもらった店には置いていなかったので、隣の店で購入した。

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《釋迦アイス》

実物はジャリジャリとした食感から英語でシュガーアップルと呼ばれており、アイスクリームはというと甘さだけが口に残る、どうにも掴み所のない味。ただ、絡みつくような甘さではなくすっきりとしているので、後味は非常に良い。台東訪問の折には是非一度ご賞味あれ。

アイスを頂いた後、駅舎の正面へ。如何にも中華圏の駅らしくバカでっかい駅舎で、近くではとてもカメラの画角に収まりきらないのはもちろん、肉眼でも全容は明らかとならない。なので、写真はこんな感じである。

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台東市の人口は10万人強で、その約半数が先住民の人々。駅の入り口では排湾族の伝統工芸である木彫りの人物像が利用者を迎えてくれる。排湾族のうち、台東に住んでいる少数民族を卑南族(プユマ)と言い、駅の裏手・卑南山の麓には約3000年前の集落遺跡である卑南文化公園がある。彼らの末裔は今なお1万人近くが台東および周辺地域で暮らしているそうだ。

駅周辺に高い建物は殆ど見当たらず、駅を出て左手の電信局のみが存在感を示している。

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早くも発車時刻が近づいたので、ホームへ上がる前にコンコースの売店で昼食として池上弁当を購入する。最果ての地らしく、駅前だけでもその神秘性の片鱗を垣間見ることが出来た。またいつか訪れる事があるだろうか。

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《台東駅改札口》

次回へ続きます。

(2007.10.17)

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