碓氷峠・めがね橋に落書き絶えず…世界遺産登録「心配」
日本に限らず、世界中にこの手のアホはいますけどね。
近代化遺産として、初めて国の重要文化財に指定された「碓氷(うすい)第三橋梁(きょうりょう)」(通称めがね橋、群馬県安中市)の橋脚部分に落書きが刻まれ続けている。くぎやナイフで傷つけられた明治時代のレンガは二度と元には戻らない。めがね橋は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産暫定リストに載っているが、地元は「管理が不十分とみなされ、登録に悪影響が出ないか心配だ」と頭を痛めている。
(中略)
世界遺産への登録を目指す地元にとって、落書きは大きな不安材料だ。めがね橋は昨年1月、富岡市の旧富岡製糸場などとともに文化遺産の候補となり、同6月ユネスコの暫定リストに入った。今後、ユネスコの調査などを経て、世界遺産への登録が決まる。だが、文化庁の担当者は「文化財にはきちんとした管理が求められており、落書きはマイナスイメージになる恐れもある」と顔を曇らせる。(2008年2月15日・読売新聞)
昨年にも島根県の石見銀山が世界遺産に新登録されましたが・・・ それにしても、世界遺産への登録って功利よりも弊害の方が大きいような気がしてならないのです。観光客の増加は即ち保全の妨げにも繋がりますし、意義を誤解して「観光地の格付け」としか見ていない者も多いようです。特にユネスコから補助金が出るわけでもなく、そもそも日本は自然や文化財を軽重問わず大切に扱うお国柄ですから、殊更デメリットの方が目立つのです。危機遺産に指定されて初めて世界遺産基金からの援助が受けられますが、日本についてはこの問題に直面する事は未来永劫有り得ないでしょうね。
まあ、あくまで名誉として損得なしで登録する分には文句は無いんですけどね。ただ、私見としては特に自然遺産の荒れっぷりを目の当たりにするにつけ、あえて登録せずに価値を理解している人だけで静かに見守るという選択もあっていいのではと思うのです。
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