台湾一周の旅6日目 (8)桃園空港~関空
連載最終回です。
到着後、早速キャセイのカウンターでチェックイン。何事もなく手続きを済ませ、あとは搭乗を待つのみである。キャセイが発着する第一ターミナルのビルディングは昔ながらの設計という感じで、天井が低く少々圧迫感がある。
さて、あとは日本に帰るだけと思いきや、さにあらず。この空港には鉄道ファンにとっての、ちょっとしたお楽しみが用意されている。それがこちら。
ガラスの反射で見えにくいのはご勘弁いただくとして・・・ 桃園空港は旧来の第一ターミナルと、2000年に完成した第二ターミナルに分かれているのは旅行記の冒頭で触れた通りだが、離れた場所にあるこれらのターミナルビルディング同士を結ぶ輸送機関として、スカイトレインと呼ばれる自動運転のシャトルが運行されている。運賃は無料だ。
・・・のだが、第一ターミナルから駅への通路は目立たない場所にある上、長かったり途中エレベーターを介したりと決して便利とはいえない。両ターミナル間には連絡バスも運転されており、案の定あまり利用客は多くないようだ。私が乗車した午後3時頃は5分間隔で運行されていた。
台北MRT木柵線の車両をロングシートに置き換えたような感じで、2両連結されているが木柵線と同様に車両間の通り抜けは出来ず、うち1両は今の時間は使用されていなかった。
乗ってみればゴムタイヤで走るごくフツーの新交通システムで、わずか2分弱で第二ターミナル駅に到着。第二ターミナルを見て回るには中途半端な時間なので、そのまま第一ターミナルへとんぼ返りした。
ターミナルビルへ戻り、店を冷やかしたりお土産を購入したりして時間をつぶす。旧い設計だけあり、どことなく殺風景で店の数も少ない。
出国審査とセキュリティチェックを抜け、搭乗ゲートへ向かう。ゲート毎に部屋で仕切られており、部屋に入る際にも搭乗券のチェックを受けるようになっていた。
部屋に入るとウェイティングエリアは更に一階分下にあるので、階段をくだる。どうしてこんなややこしい設計に・・・?
CX564 台北桃園(16:05)→大阪関西(19:40)
やっとこさ搭乗ゲートに辿り着くと、エコノミークラスも含めて既に搭乗が始まっていた。行きの飛行機はほぼ満席だったが、この便の搭乗率は30~40%といったところ。事前予約で壁前のエコノミー最前列(中央の4列席右端)をキープしておいたが、左隣はまるまる2席空席だった。
乗客の集まりが良く、定刻の10分前にはゲートを離れる。国際線ではあるが、ヨーロッパからの帰路のように、長いフライトを前に憂鬱な気分にならなくて済むのが東アジアの旅のいい所。機内食を食べたり、ガイドブックを開いて旅の余韻に浸ったりしているうちに、あっという間に関空へ到着してしまう。ちなみに蛇足ではあるが、第一滑走路への着陸だった。
最後に一人旅の鬼門、税関。荷物をネチネチと調べられるのがイヤなので、今回はいつものように男性係官ではなく、若い女性を選んでみた。結果としては上手くいった方で、一瞬バッグの中を覗いてみたものの、1分も掛からずに通過出来てしまった。それにしてもどうして毎回毎回、「お仕事ですか?」の問い掛けに「観光です」と答えると、驚いたような声を出すのだろう?
とっぷりと日の落ちた関空。大阪梅田行きのリムジンバスへ乗り込み、今回の道中の無事を感謝しつつ、家路を辿ったのだった。<完>
(2007.10.18)
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約3ヶ月に渡ってだらだらと続けて参りましたが、淡々とした記述なのは、台湾が非常に旅のしやすい平和な国だからでしょう。一度訪れると虜になる人も多いようです。今回さらっと表面上をなぞってみただけでしたが、確かに印象がすこぶる良かったのは間違いありません。社会のインフラや人々のメンタリティが日本に近いためか、私の数少ない訪問国の中でも居心地の良さはトップクラスでした。
日本の素敵な隣人、台湾。またいつの日か、じっくりとその魅力に迫ってみたいですね。最後までご覧頂きありがとうございました。
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