青森の旅1日目 (3)リゾートしらかみ・青池(秋田駅にて)
秋田からは今回の旅最初のイベント、五能線の旅が始まる。五能線は言わずと知れた日本を代表する景勝路線。鉄道ファンや旅好きでなくとも、水森かおりのヒット曲『五能線』で名前だけは知っている日本人も多いはずである。関西からは遠いだけあり、私も遅れ馳せながら今回が初乗車となる。
旅へといざなってくれるのは、『リゾートしらかみ』の愛称をもつ観光列車。『ノスタルジックビュートレイン』の後継として、1997年に秋田新幹線の開業と時を同じくして一日一往復でスタートしたこの列車も、不定期列車扱いながらも今や夏季には毎日三往復が運転されるという大成長を遂げた。
快速リゾートしらかみ3号 秋田(11:05)→十二湖(13:07)
人影もまばらなホームでしばらく待っていると、発車10分前に3両編成の気動車が入線してきた。『リゾートしらかみ』の専用車両は3編成あり、それぞれに愛称が付いているが、十二湖まで乗車する3号の本日の使用編成は『青池』である。これは運行開始当初の車両で、かつては4両編成だったが、運転本数の増加に伴って減車され現在に至っている。ちなみに『青池』という愛称は、第二編成の登場時に付けられたそうだ。
目を引くのが天地方向に大きく伸びた側窓。景観を売りにしているだけあり、素晴らしい眺望を約束してくれるはずだ。
ホームに出ていたお弁当売りのおじさんから昼食の駅弁を購入して、車内へ。大きな窓を通してたっぷりと光が差し込む車内には、グリーン車を凌駕する1200mmのピッチでリクライニングシートが並んでいる。これがキハ40系の改造車だとは俄かに信じられない。
全席指定席だが快速列車なので、乗車料金は通常期で510円(もちろん運賃は別)という破格のサービス。青春18きっぷのシーズンは混雑しそうだが、今日のところは私の乗車する1号車の乗客は10人にも満たず、ゆったりとしたクルージングを楽しめそうだ。
11時05分、勇ましいエンジン音を響かせながら秋田駅のホームを後にする。
(2007.05.10)
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コメント
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この車両がキハ40系の改造とは・・・
キハ40系というと、北海道を1両で疾走するあの車両のイメージが強いのですが、変わるものなんですね。
そういえば、日本海沿いだと、北陸の方では583系寝台車両を改造した419系(だっけ?)というのもありますよね。
何度か使いましたが、内装がいかにも583系の座席バージョンで、懐かしく感じたのを覚えてます。
五能線の方は、2度行きましたがいずれもクルマだったもので、かなりタフな旅だった、という印象が残ってます。
汽車でのんびり、というのもまた違った味わいがありそうですね。
投稿: ken | 2008.04.16 22:28
ken様
こんばんは。お久し振りです!
すごいですよね、この化け具合。それだけJRも観光資源として力を入れているってことでしょうね。車内で『五能線の旅』という無料のパンフレットが配布されているのですが、これまた情報量が半端ではなく、地元の意気込みがひしひしと伝わって来ました。息の長いプロモーションが功を奏し、すっかり定着したようで嬉しい限りです。ただ、列車だと気に入った風景があっても足を止められないのが難点で、車を停めてじっくりと海を眺めている人を車窓から目にし、少々恨めしく感じたりもしました。反面列車だとビールでも飲みながらボーっと出来るわけで、どちらも良し悪しですね。自分なら・・・次はクルマかな?
419系は中学生の頃に青春18きっぷの旅でお世話になり、元特急用車両の座席だけあって、ふかふかとしたソファのような坐り心地にいたく感動したのを覚えています。趣味的にも大変面白い車両ですが、なにぶん無理矢理な改造車なので地域輸送に供するには色々と不都合があり、新車への置き換えも始まっているので近い将来消える運命にあるようです(というより、よく今まで残っていましたね・・・という感じですが)。
投稿: chikocrape | 2008.04.18 21:15