フランス (1-6)オペラ座界隈
Cadetから15分、ラファイエット通りの西端に到着。オスマン大通りと交わるこの交差点の角には、ガラスドームで有名なパリを代表する老舗デパート、『ギャルリー・ラファイエット』の本店がある。この辺りまで来るとすっかり繁華街らしい活気に満ちており、観光客も大手を振って歩けるような雰囲気になってきた。周辺の建物の階数こそ少ないものの、ここは銀座か心斎橋か・・・という感じである。
アレヴィ通り(Rue Halevy)を南へ下り、オペラ座(オペラ・ガルニエ)の正面へ。ナポレオン三世&オスマンによるパリ大改造計画の一環として1875年に完成し、1989年にオペラ・バスティーユにその座を譲るまでパリ国立オペラの本拠地だった。設計者の名前を取ってガルニエ宮と呼ばれているが、単にオペラ座と言えばまずこちらを指すように、現代建築では為し得ない存在感と貫禄に満ち溢れている。あまりの豪奢さに思わず苦笑いがこぼれるほど。
オペラ座の地下には天然の洞窟や水路、池があり、日本でも劇団四季の公演ですっかりお馴染みの『オペラ座の怪人』も、原作者(ガストン・ルルー)が実際にここから着想を得て執筆したものらしい。通常の見学コースでは訪れることは出来ないそうだが、見れないと言われると尚更見たくなるのが人情というものである。
オペラ座の正面からルーヴル宮へ向けてまっすぐ伸びる広い通りが、オペラ座建設の付帯事業として整備された『オペラ大通り(Avenue de l'Opéra)』。この界隈は欧州屈指の日本人街だそうで、日本の食材も大抵の物は手に入る駐在員御用達のエリアだとか。なるほど通りを歩いていると日本語の看板や張り紙を掲げたショップが数多く建ち並んでいる。後日裏通りも歩いてみたが、日本食レストランはもちろんのこと、日本のあのチェーン店がこんな所にまで・・・と大層驚かされた。まぁ、その話は後ほど。
アンドレ・マルロー広場まで来れば、ルーヴル宮はすぐそこ。暮色を帯び始めた街に、青・白・赤の三色旗が誇らしげに翻る。
(2008.04.04)
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