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2008.09.10

フランス (2-3)中世市場都市プロヴァンその1

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《プロヴァン駅ホーム》

プロヴァン駅は2面3線のこぢんまりとした規模の駅。旅客列車は全てこの駅を始発・終着としているが、ホームの端に行ってみると、この先にもまだ線路が続いていた。

この駅は街外れにあるので周囲の風景はやや寂しい。それはともかく肝心の観光案内所が駅周辺にはなく、あろうことか歴史地区を挟んで正反対の場所にある為に直線距離でも3km以上離れており、鉄道利用者にとって不便なことこの上ない。とはいえこういう事情は日本出発前にリサーチ済みだったため、プロヴァン観光局のウェブサイトよりPDFファイルでダウンロード出来る観光ガイドから、最低限必要な地図部分だけを切り取ってプリントアウトしておいたのだが、もし知らないで来ていたならば酷い仕打ちだと思っただろうなぁ。

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《プロヴァン駅駅舎》

この町は「上の町(山の手)」と「下の町(ダウンタウン)」に分かれており、どちらも駅から観光局へ向かう途上で中心部を通過することになるのだが、とりあえずは寄り道せずに観光局へ直行することに。駅周辺は閑静な住宅街という感じだったが、北へ5分ばかりも歩くと車の通りの多い道に出てきた。早速木組みの家々がお出迎えである。

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そのまま西へ歩いていくと、次第に商業地区らしく賑やかに。といってもただの商店街ではなく、中世の建物をそのまま改修して店舗として使っている店が多く、ただ古いだけではない「生きた町」という印象だ。

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やがて辿り着くジェネラル・ルクレール広場(Place du General Leclerc)付近が現代のプロヴァンの繁華街。もちろん普通の店舗も並んでいるが、この通りから一歩南へ入ると・・・

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朝から活気に満ちた青空市場が。というか、せっかくフランスに居るのだからマルシェって呼びましょうか。食料品だけでなく衣類から雑貨まで、日用品ならば何でも揃いそうなほどに品揃えは豊富。さながらショッピングセンターが出張してきたようなものである。量り売りの野菜や果物は日本とは比べ物にならないほど安く(トマト1kg2.5ユーロとか)、日本のスーパーでパックに小分けされたものを買うのがアホらしくなるほどだ。

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一通り回ってみたところでルートに戻り、山の手へ向けて緩やかな坂道を登っていく。頂上の広場が上の町のヘソであるシャテル広場(la Place du Châtel)。12世紀から13世紀にかけて毎年5月になると、シャンパーニュの諸都市において持ち回りで開催されていた交易市、「シャンパーニュの大市」の会場として賑わった広場で、伯爵家や封建領主の勅令もここで下されていたそうだ。南北ヨーロッパ、そして東洋からもたらされた交易品が一堂に会し、様々な国の通貨が売買に用いられたことから今日の為替制度や銀行業が発達するきっかけとなったそうだが、そんなかつての国際市場も早春の曇り空の下ではどうにも冴えず、往時を偲ぶよすがはない。

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《シャテル広場》

サン・ジャン通り(Rue Saint Jean)というちょっと広めの通りを西へしばらく進むと、間もなくサン・ジャン門(la Porte Saint-Jean)が目前に迫ってくる。13世紀に建設されたというこの門、このほど修復工事を終えつつあり、真っ白に輝いてとても美しい。未施工の長年風雨に晒されて黒ずんだ部分と正に対照的である。

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この門を抜けるとやっとこさ観光局に到着。多少道草を食ったものの、駅に着いてから既に1時間が経過している。ここでようやくパンフレットをゲット。館内にあったプロヴァンの全体模型で街のアウトラインを掴んだら、改めてじっくりと周遊開始である。

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《観光局の建物》

(2008.04.05)


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