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2008年9月の18件の記事

2008.09.30

フランス (2-13)パリトラム2号線

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《Issy Val de Seine駅》

Issy Val de Seine―[T2]→La Défense (Grand Arche)

2号線の電車は3号線のそれよりも短い5連接。3号線とは別仕様の車両が導入されていて、車幅が若干狭いほか車内のカラースキームも異なり、前面は上から下に窄まっていくような細さを強調したデザインになっている。この2号線、当記事では便宜的に「パリトラム」と称しているものの始点から終点までパリ市内は一切通過せず、また全線が専用軌道となっている。路面電車の車両を用いた郊外電車ということで、広島電鉄宮島線を想像して頂ければよいだろう。パリ市域外ではあるが全線でTicket t+が使用可能である。

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2008.09.28

フランス (2-12)Boulevard Victor~Val de Seine

ガリリアーノ橋は市のほぼ南西端でセーヌ川をまたいでおり、一般道の橋の中では市内で最も下流に位置している。ここまでやって来るとあの優雅なセーヌの流れもただの都市河川だ。わずかな滞在時間のうちに多くの貨物船が行き交い、回送のクルーズ船も通り過ぎていった。

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《ガリリアーノ橋》

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2008.09.25

フランス (2-11)パリトラム3号線

Porte d'Ivry―[T3]→Pont du Garigliano

トラム3号線は市南西のPont du Gariglianoと市南東のPorte d'Ivryを結ぶ全長7.9kmの路線。2006年12月に開業し、パリ市内では約70年振りに路面電車が復活したということで地元では大きなトピックになったそうだ。パリ市の境界となっている環状高速道路(ペリフェリック)のやや内側を同じく一周する環状道路、Boulevards des Maréchaux(ブルヴァール・デ・マレショー)上に敷設されており、かつてパリに存在した環状鉄道、プティット・サンチュールの南部の路線をほぼ引き継ぐ形になっている。

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2008.09.24

フランス (2-10)イタリー広場にて

イタリー広場は円形の公園で、その周囲が大きなロータリーになっている。公園へは横断歩道を渡ることになるのだが、交通量が多いためになかなか信号が青にならず、いざ中央の“島”に渡るとどことなく街から隔絶されたような感覚に陥ってしまった。雨が上がったばかりの公園には人影は全く見当たらず、噴水だけが閑閑と水柱を上げている。

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2008.09.21

フランス (2-9)LES DEUX MOULINS

地下鉄の駅から地上にあがってまず最初に目に飛び込んできたのは、おなじみケンタッキーフライドチキン。こと外来文化に関しては保守的なイメージのあるフランスでも、アメリカ文化の権化たるファーストフードは着実に浸透しつつあるようで、店内には長蛇の列が出来ている。私は日本を出発する少し前にケンタッキーを利用していたので、特に珍しいメニューも無さそうだったためここはパス。ちょうど隣に雰囲気の良さそうなカフェ兼ブラッスリー(庶民的な食堂)があり、食事もできるようだったのでそこを選んでみた。

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2008.09.18

フランス (2-8)乗り換え乗り換え、また乗り換え

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《プロヴァン駅ホームにて》

Transilien/LigneP Provins(13:47)→Gretz Armainvilliers(14:47)

駅に着くと列車は既に客扱いを始めており、車内で発車を待つ。せめてあと1時間あればセザール塔や博物館などを見学する時間も捻出できたのだが、土日祝日は列車の本数が極端に減ってしまい、13時47分の次は16時21分まで3時間近くも空白が出来てしまうのである。しかもこの列車は往きのようにパリ東駅発着ではなく、ぐっと手前のGretz Armainvilliersが終点。パリ方面へはRERのE線に乗り換えなければならない。

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2008.09.16

フランス (2-7)中世市場都市プロヴァンその5

ガルニエ庭園を北へ抜けると、アリーグル大通り(le boulevard ou allées d'Aligre)という小川沿いの道に出てくる。この川はヴルジー川と言い、地図上で見ると町の外郭東半分を半周していることから何となく想像がつくはずだが、昔はお堀だった川である。かつては城壁もセットで行く手を阻んでいたのだが、この辺りにはもう残っていない。

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フランス (2-6)中世市場都市プロヴァンその4

下の町に戻り、ジェネラル・ルクレール広場から東に延びるコルドネリー通り(Rue de la Cordonnerie)を進む。距離は短いがこの街の目抜き通りで、若者の姿も多く快活さに溢れている。

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《コルドネリー通り》

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2008.09.14

フランス (2-5)中世市場都市プロヴァンその3

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《シャテル広場近くの路地》

シャテル広場から観光局のおすすめルートに従って東へ歩いていくと、なんか見覚えのある景色が・・・ そうそう、2、3年前にNHKの特番でこの街が紹介されていた時にこの道を通っていたっけ。当時はプロヴァンなんて聞いたこともなかったというのに、図らずも実際にこの地の土を踏むことになろうとは。

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2008.09.12

フランス (2-4)中世市場都市プロヴァンその2

町の西側には中世の時代の高い城壁が残っており、その外側には深い空堀が張り巡らされている。現在この堀は門の修復工事の資材置き場として使われているが、堀の中に道が付けられていたので、ここを歩いて城壁を間近で見上げることも出来るようである。

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2008.09.10

フランス (2-3)中世市場都市プロヴァンその1

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《プロヴァン駅ホーム》

プロヴァン駅は2面3線のこぢんまりとした規模の駅。旅客列車は全てこの駅を始発・終着としているが、ホームの端に行ってみると、この先にもまだ線路が続いていた。

この駅は街外れにあるので周囲の風景はやや寂しい。それはともかく肝心の観光案内所が駅周辺にはなく、あろうことか歴史地区を挟んで正反対の場所にある為に直線距離でも3km以上離れており、鉄道利用者にとって不便なことこの上ない。とはいえこういう事情は日本出発前にリサーチ済みだったため、プロヴァン観光局のウェブサイトよりPDFファイルでダウンロード出来る観光ガイドから、最低限必要な地図部分だけを切り取ってプリントアウトしておいたのだが、もし知らないで来ていたならば酷い仕打ちだと思っただろうなぁ。

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2008.09.09

フランス (2-2)近郊列車でプロヴァンへ

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《プロヴァン行き列車の発車標》

Transilien/LigneP Paris Est(07:45)→Provins(09:14)

改札を抜けて16番ホームに出ると、低運転台でぬぼっとした表情の列車が発車を待っている。4両編成の列車の側面には両引き3扉が並び、一見ありふれた近郊型電車のようだが、実はこれはプッシュプルタイプの客車。しかも牽引する機関車はディーゼル機関車で、まるでインターシティを思わせるような余所行きの香りがプンプンと漂ってくる。

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2008.09.07

島本駅へ行ってきました

「ご近所から海外まで」と銘打っておきながら最近は遠距離ネタばかりが続いていたので、たまにはご近所の話を・・・

というわけで昨日のことですが、今年の3月に東海道本線(JR京都線)に開業したばかりの島本駅を訪問して参りました。ここ最近京阪神地区のJR線では2007年3月のさくら夙川駅、2008年3月の島本駅および須磨海浜公園駅と新駅の開業が相次いでおり、来月には西大路-向日町間に桂川駅の開業が控えています。今回訪れた島本駅は、7.5kmと駅間距離が非常に長かった高槻-山崎間において、山崎駅から2.2kmの地点に設置されたもの。島本町内の既存駅としては阪急京都線の水無瀬駅、そして大山崎町に跨ってはいますが山崎駅と2つの駅がありましたが、町制施行から約70年(島本村時代から数えると約120年)、とうとうズバリ町名を冠した駅が誕生する運びとなりました。

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2008.09.06

フランス (2-1)長い一日の始まり

4月5日土曜日、午前6時前という夜も明けきらぬ早朝に起床。これから乗車する列車の時刻に合わせる為だが、実はこの早起きは旅行中何だかんだで終始続くことになる。健康的でいいけどね。

朝食が6時半からなので、支度を済ませて時間ぴったりに地下の食堂へ。かつてのワインカーヴ(貯蔵庫)を改造したもので、石積みの丸天井、そして壁に掛けられた近代パリの点景写真(建設中のエッフェル塔とか)がえもいわれぬ情緒を醸し出している。さすがにこの時間だと給仕のおばちゃん以外には誰も居らず、部屋を独り占め。

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2008.09.05

フランス (1-10)長い一日の終わり

帰宅客の流れに乗ってPalais Royal Musée du Louvre駅へ。パリのメトロ駅の標準デザインであるアール・ヌーヴォー様式の出入口が素敵である。一瞬「ホーンテッドマンション・・・?」なんて思ってしまったが、これが歴とした公共交通機関の施設なのだからその凝り様にオドロキだ。なんでも1900年にパリ最初のメトロ路線・1号線が開通した当初からのデザインをほぼ踏襲しているとか。

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2008.09.04

フランス (1-9)ルーヴル美術館その3

続いて「フランス絵画の大作」のコーナーへ。ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』や、ダヴィッドの『ナポレオン1世の戴冠式』といった名だたる大作を、それこそ触ろうと思えば触れそうな距離にまで近付いて鑑賞することが出来る。後日訪れたオルセー美術館やオランジュリー美術館でも同じ事を考えたが、この国の鑑賞姿勢に対する寛容さには感心するばかり。

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2008.09.02

フランス (1-8)ルーヴル美術館その2

まずは「古典期以前のギリシャ美術」のコーナーへ。入っていきなりなのだが、一般的な美術館での作品の扱いといえば、ブロック状に整った部屋に配置も計算し尽くされたうえで恭しく飾られている・・・というイメージのはず。しかしここではだだっ広い宮殿に作品が無造作に散りばめられ、「適当に並べておきましたのでどうぞお好きにご覧くださいませ」と突き放されたような、ちょっと美術館の固定観念からは懸け離れた奔放さを感じるのである。そして館内はフラッシュさえ焚かなければ撮影自由、客層も普段は美術館なんかには来なさそうな人が大多数とあっては、何だかテーマパークに近いような騒々しさ。堅苦しさがないというか、静かにゆったりと鑑賞するような雰囲気ではないというか・・・

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2008.09.01

フランス (1-7)ルーヴル美術館その1

セーヌ右岸の主要道路・リヴォリ通り(Rue du Rivoli)に出てくると、目の前にはルーヴル宮殿のリシュリュー翼が中世の城壁の如く聳え立っている。

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