フランス (3-2)モンマルトルの丘その1
アベス駅の出入り口には柔らかな曲線を描く庇のついたガラス屋根がかかっており、市内に300以上存在するメトロ駅のうち、エクトール・ギマールのデザインによるアール・ヌーヴォー様式の、今や2ヶ所にしか残存していないという完全なオリジナルだそうだ。現代でこそエレベーターが設置されているが、丘の中腹の駅だけあってホームまでは約30メートルの高低差があるとか。
一口にモンマルトルと言ってもエリアは広く、中にはあまり治安のよろしくない地域もあるということで、効率的に周遊するためにも前もってコースは設定しておいた。以下のページが非常に参考になったのでリンクを張っておきます。
駅のあるアベス広場の南側にはサン・ジャン・ド・モンマルトル教会という赤茶色の教会が建っており、一見煉瓦造りのようだが実は鉄筋コンクリート。なんでもパリで初めての鉄筋コンクリートによる教会建築だそうな。
この辺りには「アメリ」のロケ地が集中していて人気の観光スポットになっているらしいが、時間が早過ぎる為か姦しい観光客の姿も無く、住民らしき人がちらほら通りかかるのみ。僅か200m南のクリシー大通り沿いの俗世界が嘘のような静けさである。
さていよいよ丘へのクライム開始・・・というところで、ある建物の壁にインベーダーのタイルアートを発見。このインベーダー、とあるフランス人アーティスト主催による「世界侵略計画」の一環だそうで、パリは言うに及ばず世界の主要都市にもその勢力を拡げ、既に東京も彼の手に落ちているとか。とはいえ、あまりに可愛らしい姿の“侵略者”である。
私道のようで私道でない路地へ入り・・・
早速モンマルトルの象徴的存在である階段の登場である。建物の壁には所々にアートが掛けられていて、芸術の町らしい自由な気風が伝わってくるようだ。建物の所有者にはちゃんと許可を取っているのかな?なんて疑問は野暮というものだな、きっと。
階段を登りきってすぐのエミール・グードー広場の片隅には、若き日のピカソをはじめ貧乏画家の溜まり場となっていた『洗濯船(Le Bateau-Lavoir)』というアパートの跡がある。表にはささやかなパネル展示があるだけで特に見るべきものもなさそうだったが、才能ほとばしる熱い切磋琢磨の日々がここにあったかと思うと、凡人にはちょっとした憧憬を覚えたり。かつて観た『トキワ荘の青春』という映画の一シーンが甦ってきた。
やたら時代がかった建物の横を抜け・・・
ルピック通り(Rue Lepic)を西へ。道の向こう側には・・・というところで次回に続きます。
(2008.04.06)
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