フランス (5-5)ストラスブール・ノートルダム大聖堂
Langstross Grand'Rue駅からノートルダム大聖堂へ向け、旧市街の石畳の通りを歩いていく。建物の陰からは高さ142mの大聖堂の尖塔が天を衝いており、低い建物ばかりのこの街ではより一層存在感が浮き彫りになっている。
移動式のメリーゴーラウンドがクルクルと廻るグーテンベルク広場を抜け・・・
ノートルダム大聖堂の正面の広場へ。・・・と、大聖堂の見学へ移る前に、この広場に面しているストラスブール市の観光案内所で、『ストラスブール・パス』という市の観光施設のセット利用券を購入しておく。一冊11.4ユーロで販売されており、主な特典としては、
●イル川の観光船が無料
●大聖堂の塔と天文時計の入場料が無料
●市内の博物館・美術館の入館料が1軒目は無料・2軒目は半額
●ミニトラムの乗車料金が半額
●レンタサイクルの一日レンタルが半額
(いずれも1回のみ有効)
といったところ。購入日を含めて連続した3日間が有効になるので、本来ならば「時間をかけてじっくりとお楽しみください」という趣旨のパスなのだが、悲しいかな私は今日一日で消化せざるを得ないようである。
《ストラスブール・パス・表紙》
まずは西正面の壁とご対面。びっっっっっしりと精緻な彫刻で埋め尽くされたそれはとにかく圧巻の一言で、到底視界には入りきらない大聖堂の巨大さ共々、唯々圧倒されるがままである。
内部はこんな様子。他の地域の大聖堂と同様にステンドグラスが見ものだが、なんせ薄暗いのと無節操な写真撮影にはちょっと厳しく対応しているような感じだったので(一眼レフを携えた若いコが一人怒られてた)、写真はほとんどないのですが・・・
こちらがストラスブールのノートルダム大聖堂の名物である『天文時計』。毎日午後12時30分になると仕掛けが動き出す。30分ほど前になると時計の前の一画が仕切られ、チケットを購入(2ユーロ)した人しか入れなくなるらしい。私はストラスブール・パスを所持しているので無料で入れるのだが、この先スケジュールが詰まっていて悠長に開始時刻を待っている余裕はなさそうだったため、今回はパスすることにした。
ところで何故12時30分という中途半端な時刻なのかというと、19世紀にこの時計の修理を行った際に作動時刻が30分ずれてしまい、それ以来仕掛けが複雑すぎて誰も手の出しようがないまま現在に至っている・・・という、嘘のようなホントの話。換言すれば百数十年の間一切メンテナンスを行っていないにも拘らず、驚異的なまでの精度で正確に時を刻み続けている・・・ということになる。
一旦表に出て、今度は別の入り口から塔の頂上に上ってみることにした。通常料金は4.6ユーロだがストラスブール・パスで無料となる。
高さ66mの展望台までは329段の狭い螺旋階段をひたすらグルグルと上がっていく。到着する頃には揃いも揃って皆一様に息が上がっているというちょっとしたアスレチックだが、きっと頑張っただけの見返りはあるはず。生憎曇天模様でヴォージュ山地やシュヴァルツヴァルトは望むべくもなかったが、足元に広がる赤褐色のいらかの波が美しい。
《先ほどトラムで巡った市の北北東方向。右上に写っているのがヨーロッパ宮(欧州議会本会議場)》
眺望を堪能したのちは、別の階段で地上へ戻る。
次回はイル川の遊覧船乗り場へ向かいます。
(2008.04.08)
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