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2009.01.15

フランス (6-1)チケット狂想曲?

4月9日水曜日、フランス6日目。毎日朝から晩までほっつき歩いてはいるが、ドラクエの世界よろしく一晩眠れば体力・気力共に完全回復。今日も朝食のスタート時間に合わせて早起きし、早朝から元気いっぱい(笑)に活動開始である。

さて本日の予定だが、仏独国境を越えてドイツに入り、シュヴァルツヴァルトの中心都市・フライブルクへ向かう。国境越えルートではあるものの移動距離は100km弱と大したことはなく、鉄道での所要時間は1時間程度とみており、郊外へちょっと遠出をする程度の感覚である。

ドイツ国内の鉄道チケットに関しては“秘密兵器”を用意しているのだが、今日は国境をまたぐルートなので普通に乗車券を購入することにする。というわけで、乗車直前にドタバタと購入するのも嫌なので、ホテルから駅が至近なのもあって朝食の腹ごなしがてら乗車券を買いに出掛けることにした。

ホテルから駅までは250m程度。余談かつこれに関連する話なのだが、ストラスブール駅からトラムで市西部のElsau / Hôtel de Ville d'Ostwald方面へ向かう場合、経路上長方形の三辺を辿る形となり遠回りになるため、公式にはホテルの前のFaubourg National駅からの利用が案内されている。先述のようにここは現代美術館の実質的な最寄り駅になっていたりと、小さな停留所ながら思わぬ重責を担わされているようだ。

駅の窓口は空いており、早春の朝っぱらからSNCFのロゴが入ったオレンジ色のTシャツ一枚だけのお姉さんが愛想良く迎えてくれる。フライブルクまでの乗車ルートだが、ストラスブールからの直通列車というものは無く、国境を越えて20km程の所にあるオッフェンブルク(Offenburg)という町で乗り換えることになる。オッフェンブルク~フライブルク間は主要幹線なので列車の本数は豊富なのだが、ネックとなるのが国境をはさむストラスブール~オッフェンブルク間。この区間を走る列車の本数が少ないため、自ずとプランも限定されたものになる。一応具体的な時刻を挙げておくと、

07:23, 08:23, 09:23, 10:49, 12:53, 13:23, 14:23・・・(いずれもストラスブール発)

という感じ。もう少しストラスブールの旧市街を散歩しておきたかったのと、10時49分の列車のあとは2時間も間隔が空いてしまうことから、午前中最後の列車となる10時49分の列車でストラスブールを出発することにした。

・・・というプランを予めメモに書き出してお姉さんに差し出すと、幾つかの乗り継ぎプランを液晶モニタに表示して見せてくれる。スピード重視かコスト重視か、個々のニーズに合わせて乗客が最良の選択肢を選べるわけだ。ヨーロッパでは日本のように乗客が自分で時刻表を引いてプランを立てるという習慣が無いようで、窓口で係員と相談しながらきっぷを買い求める姿が多くみられる。

結局、旅行先ほど「時は金なり」という言葉を実感する場面も無いということで、オッフェンブルク~フライブルク間がICE利用となり若干高くつくものの、最速となるプランをチョイスした。で、発券されたのが以下の3枚のきっぷ。(画像をクリックすると拡大します)

Strasbourg_freiburg

1枚目はストラスブール~オッフェンブルク間のローカル列車の乗車券。「DECOUVERTE 12-25」というSNCFの青年割引が適用され、大人正規運賃から25%ディスカウントされている。

2枚目はオッフェンブルク~フライブルク間のICEの乗車券兼特急券。列車は指定されているが座席の予約はされておらず空席を探して座ることになるので、座席指定が必要ならば別に「座席指定券」の購入が必要になる。

3枚目がその座席指定券。料金は乗車距離に関係なくドイツ国内では一乗車につき一律3ユーロとなっており、このチケットの場合記載内容は、
4月9日/ICE503列車/オッフェンブルク11時29分発→フライブルク11時59分着/2等車/31号車101番
となる。オッフェンブルク~フライブルク間の所要時間は30分。最悪立ち席でも構わないため特に予約は必要なかったのだが、窓口のお姉さんが気を利かせてくれたのかはいざ知らず、いつの間にか発券されていたのであった。

さて気になるお値段だが、8.1+19.0+3.0でしめて30.1ユーロ。実態にそぐわないので敢えて日本円換算はしませんが、それでもエー高いー!って思いませんでしたか?はい、私も思いました。1等車じゃなくて2等車ですよ。ヨーロッパ(特にイギリス・フランス・ドイツ・スイス・ベネルクス・北欧あたり)の鉄道チケットは正規運賃で買うとかなり高くつくということは心得てはいたものの、まさかこれほどとは・・・

少なからず打ちひしがれた我が心を知ってか知らずか、「メルシィー!」と満面の笑顔で見送ってくれる彼女を背に、買ったばかりのチケットを黄色い刻印機を使ってヴァリデートしておく。別に乗車直前でも構わないのだが、うっかり忘れるといけないので。

20080409080313
《刻印機》

何はともあれ用事は済ませたので、列車の出発時刻まで旧市街の散策といこう。

(2008.04.09)


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コメント

 同じルートでストラスブールからフライブルクに向かったことがあります。切符はストラスブール→オッフェンブルクと
オッフェンブルク→フライブルクの2枚で、ICEの「座席指定券」の案内や発券はされませんでした。
ガラガラでラクに座れましたが・・・
なぜ乗車券が2枚になってしまったか不思議だったんですが、ICE特急券が乗車券に含まれる関係なんですかね
 ちなみにストラスブールから乗った列車がオッフェンブルクに止まらないことがわかり(確かウィーン行きだったような)、
あわててケールで下車。その後は休日運休があったりして2時間ほど足止めになった・・・・ケールにトラムが開通
する日が待ち遠しい(*^-^*)

こんばんは。私はドイツ国内はレイルパスで周ったため、DBの運賃制度を結局把握出来ないままなのですが、ICEはJRのような乗車券+特急券という形ではなく両方込みの包括運賃みたいですね。あと、ストラスブールからシュトゥットガルト・ミュンヘン・ウィーン方面へ向かう列車はオッフェンブルクのかなり手前でフランクフルト~バーゼル間の本線に合流してカールスルーエ方面へ北上するので、そもそもオッフェンブルクは物理的に通過しないようです。ドイツで購入した地図帳を眺めていて気付きました。ちなみにストラスブール旧市街~ケール駅前間には路線バスも走っているので、こちらを使っての国境越えも面白そうです。実用性も高いですし・・・

こんばんわ。確かにケール駅前にストラスブール市内を走っていたバスと同じものを見かけました。
バスでケールまで来れば、ドイツに入るので電車賃が安上がりだったかなあ・・・なんて思った記憶あります。
この後のドイツ旅を楽しみにしてます。

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